時間は横軸

時々刻々と変化してるのですわ...

今年最後の演奏会は、やっぱり第九ね。

2010年12月30日 01時44分26秒 | MUSIC



27日(月)は、サントリーホールでNHK交響楽団の第9。
昨年以前は、第9といえばNHKホールでN響、でしたが、今回はサントリーホール。
NHKホールでの公演もあったのですが、やっぱりサントリーホールのほうが…、ねぇ(言わずもがな)。
さて、今回は、第9のほかにも演目がありまして…
・J.S.バッハ/カンタータ 第29番「神よ、あなたに感謝をささげます」から 第1曲、第2曲
(休憩)
・ベートーヴェン/交響曲 第9番 ニ短調 作品125 「合唱つき」
…です。
指揮:ヘルムート・リリング
ソプラノ:タマラ・ウィルソン
アルト:ダニエラ・シントラム
テノール:ドミニク・ウォルティヒ
バリトン:ミヒャエル・ナジ
合唱:国立音楽大学
オルガン:小林英之(J.S.バッハ)
今回選んだ座席はB席。2階の舞台に向かって右側、というか、舞台上座の真上、という位置。(RAという席→サントリーホールのHPへ
ホールに入って座席につくなり、すごく不思議な眺めで、目の前に舞台の横から見た風景が前に広がって、左側には座席がズ~っと並び、右側にパイプオルガンがある景色。
ステージが間近にあり、下を覗き込むとコントラバスがいます。
ちょっと期待~。

さて、1曲目のバッハ。
指揮者リリング氏は、2000年にCD172枚ものバッハ全集をリリースしたバッハ演奏の権威として世界的に知られている方。
あまり大きくない体躯に、背を曲げ腰をかがめての指揮。とても1933年生まれ、77歳という年齢とは思えない体力のありそうな指揮でしたね。
しかし、自分的に馴染みのない曲のせいもあり、しかも、ステージ横から聴く、という状態だったせいなのか?それともほんとにいまひとつな演奏だったのかわかりませんが、てんで耳から頭に入ってきませんでした。
この座席を選んだのは失敗だったかも…と、そのとき思ってしまったのですが…。
と、思っているうちに終わってしまい、休憩へ。
なんだかサラリとした1曲目だったなぁ…、という感想しかありません…。
ちょっともったいなかった。バッハ、これからもう少し聴き込もうかな…。
休憩後の2曲目=第九。
始まったとたんに、この座席の面白さを感じました。
いつもの左右が前後になり、前後が左右になって音が降ってくる。
自分から見て手前、というか足元にコントラバスとチェロ、奥行き方向に第1ヴァイオリン。
そして左手に指揮者、右手にティンパニー、合唱団。
CDなどで聴くステレオ感とも、"正面から聴く立体感"とも違う、別の立体感の音で聴くことが出来ました。
さてその曲の内容というと、メリハリのある、というのか、余韻を残さずに、ピシッピシッとした感じの、なんというか小気味良い進め方に思えました。
定期演奏会では、舞台正面の割と近めの席なので、舞台上全体を見ることができないのですが、今回の席では、横からではあるけれど全体をやや上から見下ろすことのできる席なので、各楽器の出す音と演奏している姿を確り見ることができ、その音を感じることができたので、とても良かったですね。
ですので、演奏していて音を出している、というのがハッキリわかり、第1楽章の始まりの弱音の部分から、ちょっとゾクゾクってしちゃいました。
やや残念なのは、定期演奏会でも気になっている金管の音…。ま、いいか。
ティンパニーが響いていたのは好みかな~。
第3楽章は、ふんわりとやや眠気に襲われそうになりました。
そして第4楽章、の前にソリスト4名登場。
第4楽章の低弦の響きが、足元から来たのは、この席ならでは、なんでしょうね。
"体感"できるというのがちょっと新鮮。
合唱が始まると、P席から声が降ってくるのですが、この席だと右側からド~っと響いてきて、それはそれは凄かったですね。楽器の音がかき消されそうになって…。

といことで、今年の締めくくりに、良いものが聴けました。

それにしても、隣席のオジサマが、身もだえしながらずっと聴いておられて、第4楽章あたりから両手握り拳状態もだえ始め、合唱のところでは、目頭を押さえており、感動しているんだなぁ、と。そうですよね、ナマで第9聴いちゃうと、何かしら感動します。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 横浜美術館『ドガ展』 | トップ | デジカメ撮り比べ »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

MUSIC」カテゴリの最新記事