『ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン「熱狂の日」音楽祭 2013』の3日目(5/5)、とうとう最終日です。
この日も朝から晴天。
前日、前々日は、3公演ずつでゆったりと過ごしたのですが、この3日目は5公演!
<1>
公演番号 341
(10:00~10:45)
会場:ホールC
曲目
・ビゼー:「カルメン」第2組曲
・ロドリーゴ:アランフェス協奏曲
アンコール曲
・カニサレス:深淵
アーティスト
カニサレス (ギター)(アランフェス協奏曲)
シンフォニア・ヴァルソヴィア
ジャン=ジャック・カントロフ (指揮)
<2>
公演番号 342
(12:30~13:15)
会場:ホールC
公演名 “ 20世紀パリ:音楽の冒険(Aプロ) ”
曲目
・ラヴェル:序奏とアレグロ
・ブーレーズ:シュル・アンシーズ(3台のピアノ、3台のハープ、3台の鍵盤打楽器のための)
アーティスト
アンサンブル・アンテルコンタンポラン
スザンナ・マルッキ (指揮)
【アンサンブル・アンテルコンタンポランのメンバー(ラヴェル:序奏とアレグロの演奏)】
エマニュエル・オフェル(フルート)
ジェローム・コンテ(クラリネット)
ジャン=マリー・コンケル(ヴァイオリン)
ディエゴ・トシ(ヴァイオリン)
グレゴワール・シモン(ヴィオラ)
ピエール・ストローシュ(チェロ)
フレデリック・カンブルラン(ハープ)
<3>
公演番号 333
(14:45~15:30)
会場:ホールB5
公演名 “ サティと仲間たち ”
曲目
・サティ:グノシエンヌ第1番
・サティ:ピカデリー
・サティ:ジムノペディ第1番
・プーランク:田園曲
・セヴラック:古いオルゴールが聴こえるところ
・ラヴェル:シャブリエ風に
・ドビュッシー:小さな黒人
・フェルー:ノンシャラン
・サティ:グノシエンヌ第3番
・アーン:冬山登山(「錯乱したうぐいす:ヴェルサイユ」より)
・アーン:夢見るベンチ(「錯乱したうぐいす:ヴェルサイユ」より)
・ドビュッシー:月の光(「ベルガマスク組曲」より)
・デュポン:日曜の午後
・サティ:ジムノペディ第3番
・ケクラン:釣り人のうた(「陸景と海景」op.63 より)
・F.シュミット:弔いの鐘(「秘められた音楽 第2集」op.29 より)
アンコール曲
・ヘンデル:メヌエット(ケンプ編曲)
アーティスト
アンヌ・ケフェレック (ピアノ)
<4>
公演番号 374
(18:10~19:10)
会場:よみうりホール
公演名 “ ラヴェル ピアノ・ソロ曲全曲演奏(3) ”
曲目
・ラヴェル:グロテスクなセレナード
・ラヴェル:ソナチネ
・ラヴェル:シャブリエ風に
・ラヴェル:ボロディン風に
・ラヴェル:前奏曲
・ラヴェル:ハイドンの名によるメヌエット
・ラヴェル:夜のガスパール
アーティスト
アブデル・ラーマン・エル=バシャ (ピアノ)
<5>
公演番号 316
(21:45~22:30)
会場:ホールA
公演名 “ ファイナル・コンサート「パリの花火」 ”
曲目
・サン=サーンス:序奏とロンド・カプリチオーソ op.28
・ロドリーゴ:アランフェス協奏曲より 第2楽章
・ラヴェル:ボレロ
・ヒメネス:≪ルイス・アロンソの結婚式≫より 間奏曲(カスタネットとオーケストラのための)
アンコール曲
・カルメン(カスタネット)
アーティスト
ファニー・クラマジラン (ヴァイオリン)(序奏とロンド・カプリチオーソ)
カニサレス (ギター)(アランフェス協奏曲)
ルセロ・テナ (カスタネット)(《ルイス・アロンソの結婚式》より 間奏曲)
ラムルー管弦楽団
フェイサル・カルイ (指揮)
1つ目の公演、朝からカルメン、そしてアランフェス。
目覚ましになるかと思いきや、ちょっと和んでしまったのは耳に慣れた曲だったから?いやいや気持ちよく聴けたのでした。
そして「アランフェス協奏曲」。
クラシックギターではなくフラメンコギターのアランフェス、というバージョン?
いろいろなアランフェス協奏曲を演奏会やCDなどで聴きましたが、それまでのものとちょと違うアランフェス、かな。
「カニサレ節」とでも言いましょうか。でも良かったです。
2つ目、アンサンブル・アンテルコンタンポラン。発音しづらい楽団名…。
「
20~21世紀の音楽に情熱を傾ける31人の優れた『ソリスト』からなる」(プログラム裏面より)という演奏者たち。
1曲目の7人による「序奏とアレグロ」、綺麗な音でした。染み込みますね。フルートの音といい、ハープの音といい…。
2曲目は、3台と3台と3台の計9人によるものでしたが…。う~ん…前衛的?プログレ?取っ付き易いような取っ付きにくいようなメロディーの応酬で、やや不完全燃焼気味に終わってしまったように思えたのは、オイラの聴き込みがまだまだなんだなぁということで…。
3つ目の公演、ケフェレックさん。
「俳句のような短い曲を演奏します。曲の途中では拍手をしないで下さい」と、本人からの日本語での挨拶で始まりました。
優しい音色で次々に聴こえてくる曲。なんだか癒されました~。
演奏を終えると、「静かにして下さい」と日本語で言われ、え?と客席の拍手が止まりましたが、「静かにして下さいまして、ありがとうございました」と。「ありがとう…」の前で止まってしまったのでした。
そして、「まだ時間がある?」みたいなことを言って、アンコール曲。
「フランスじゃなくてドイツだけどね」と始まったヘンデル。
良い時間を過ごせました。
4つ目。エル=バシャ。
ヒョロっとした体躯で現れてきて、ダーンと始まりました。
なんていうのか訴えてくるような音に聴こえたり、軽やかにリズミカルに聴こえた…。
そして聴いてみたかったのは「夜のガスパール」。
なんだか圧倒された、という感じ。
エル=バシャ、他にも聴いてみたいピアニストですね。
さて、今年最後の公演。この日5つ目です。
今回のLFJでは、最初で最後のホールAでした。
まずは、サン=サーンス。結構派手な曲なんですね。知りませんでした。
そしてその派手さは、たぶん指揮のカルイ氏の動きのせいもあるのかも。
ヴァイオリンの音も良かったです。
2曲目は、朝にも聴いたアランフェス。オケが違うとこれまた違う…。
でも、このホールAでは、なんだか聴きにくい?ギターはスピーカーを通していたようですが…うむむ、ちょっとイマイチ。
次はボレロ。やや違和感有りのボレロ。途中にふんわり感のある、そしてなんだか響き過ぎの感は、やはりホールのせいなのか。それとも指揮のせいなのか?
そして最後はカスタネット。
期待し過ぎ感がありました。音が反響してしまっているようで、迫力は伝わるのですが、なんか聴きにくい…なぁ。
あ、いやいや、とても良かったのです。カスタネットかっこいい~。カスタネットのソリストは凄かったです。
踊る指揮者=カルイ氏は、なんだかゲルギエフ氏を思わせる動きでしたが、関係ない? ヒラヒラと踊るような指揮者でした。
アンコール曲は客席側の手拍子も加わっての大盛り上がりでした。
と、なんだかんだで、楽しく聴くことができたので良かったです。
鳴り止まない拍手に、何度もステージ上に出てきてくれたテナさん、カスタネットで語ってくれました。カスタネットの"音"が「ありがとう」って聴こえたような…。
ということで、有料公演は計11公演。フランス、スペインの楽曲たちを堪能した楽しい3日間でした。
今回初めて聴いたという曲が多かったのですが、どれもが良い曲。そして演奏者も良かったです。…CD探そうかな。
YouTubeに動画がありましたので、リンク。
テナさんのカスタネット!凄いです。
『
LFJ2013 ルセロ・テナ「カルメン」 』
http://www.youtube.com/watch?v=Lx67bQV80ik
そして、カニサレス氏のアランフェス。
『
LFJ2013 カニサレス「アランフェス協奏曲」』
http://www.youtube.com/watch?v=Ilmnif-qYXI
…LFJ 備忘録編につづく