ニュース雑記帳

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「担任が性的虐待」 女子生徒側が千葉県など提訴

2006-05-13 16:12:35 | Weblog
知的障害のある女子生徒(今は14歳)とご両親が、小学校時代に担任の男性教諭から性的虐待を受けたことに対する損害賠償訴訟を、県と市と教諭を相手に、千葉地裁に起こしたそうですね。

なんでも、この教諭、すでに強制わいせつの容疑で逮捕・起訴されたけど、刑事裁判では無罪になったそうで・・・それに納得できない原告側が、民事で訴えたみたいです。

教諭が無罪になった控訴審の判決の時、裁判長は「女子生徒が胸を触られるなどの被害を受けたことについては疑問を差し挟む余地がないように見える」とまで言っているのですが、それでも無罪なのは、女子生徒の場所や時間の特定といった細部で、ハッキリとした証言が出来なかったからのようです。

女子生徒さん側からすると、知的障害のある子にとって時間や場所を把握するのは難しいものだし、性的虐待行為は日常化していて特定の行為を何時どこで受けたかと聞かれても答えられるものではないのに・・・と、裁判所の知的障害児への理解の無さにガッカリされたようですが・・・

人に罪ありと罰を負わせることの重さというのもありますから、疑わしくは罰せずという立場から、有罪を宣告するのに慎重にならざるを得ない裁判所の苦悩も、理解できなくはないですよね。犯罪者を野放しにする方が、無実の人を罪に陥れるよりは、まだマシだということです。まさに、究極の選択ですが。

という流れからいくと、刑事で無罪になった教諭は「実は黒だけど、巧く逃げた」という心証ベッタリになってますよね。もし、本当は真っ白だったら、それも気の毒なことです。どうしたって、世間もマスコミも、弱者の味方になりたいですから、「いつ・どこで・誰に」が確定できないにしろ、被害を受けたことは間違いなさそうな女の子寄りにならざるを得ませんしね。だから、この事件を、陪審員制度で裁いたら、きっと教諭は有罪になってますよね・・・そう、思いませんか・・・ふうむ。

やっぱり、人を裁くって、難しいし怖いですよね。無実の人を罪に陥れてしまうかもしれないし、罪のある奴を解き放ってしまうかもしれない・・・恐ろしいですよね。けど、それをしなければ、遺恨は私刑(リンチ)でしか晴らされず、世の中は報復に報復が果てしなく重なっていくような無法地帯になってしまう。

けど、それにしても、事実や真実を見極めるって、難し過ぎますよ・・・不可能なことにすら思えます・・・ふうむ