天使のエナジー

「すべてなるものの源」への、愛の告白

「妖怪」の手がかりを探して

2011-08-20 17:25:33 | Weblog
昨夜、NHK BSプレミアムで「新日本風土記」(スペシャ
ル版)を観ました。

テーマは「妖怪」。

河童、人魚、座敷童のような、昔からその出現が伝承
の形で残されているものから、1970年代に広島県に
出現したヒバゴンまで……

こういったさまざまな妖怪の「痕跡」を追って番組は展
開しました。

中には、実際に川で河童に遭遇し、一緒に日の暮れ
るまで水を掛け合いながら遊んだというおばあさんも
登場していましたっけ。

番組を観ながら感じたのは、NHKがこういう内容のも
のを放映するようになったのだなあ、という感慨でした。


もし10年前なら、これが許されたかどうか。

伝承の中の妖怪ならともかく、実際の目撃談を頭ごな
しに否定しないという立ち位置で伝えていたのです。

今でも、そんなものはただの見間違いだとか、科学的
に存在を証明できないじゃないかとの批判を寄せる人
もあるのかもしれません。

事実、番組の中でこんなシーンがありました。

東京の根岸小学校の生徒たちが「妖怪」をテーマにし
た授業を受け、その講師に、「街に出て、妖怪に関す
る手がかりを集めてくる」という課題を与えられます。

その課題のために皆そろって街に出た子どもたちは、
インタビューを受けてくれた大人たちに対して、こん
な問いを投げかけます。

「あなたは妖怪(の存在)を信じていますか」

詳しい数字は出てきませんでしたが、かなりの割合
の大人たちが「信じていない」と答えていたようです。

その理由はというと、「自分が見たことがないから」
と答えている人が多かったようでした。

それを聞いた一人の女の子が、こんな内容の感想
をもらしたのです。

自分が見たことがないからって、ちゃんと探していな
いし、調べてもいないのに、いないとは言い切れない
んじゃないか、と。

子どもの眼は鋭くて、澄んでいる、そう思いました。

そして、心がすうっとしたのです。

自分は見たことがないから、自分には見えないから
……

だから、いない?

それは科学的な根拠に基づく態度とは言えないはず
なのですが……

そのことを私たち大人はつい、忘れがちなのでは。

それを私たちに思い出させること。

そんな役目を担ってこの世界にもたらされた子ども
たちも、いるのかもしれませんね。

大切なことを教えてくれて、ありがとう!