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CLASSIC ROCKを聴こう! PLUS

1960年から1980年代のロックを紹介していきます。またPLUSと言うことで、ロック以外の話題も!

アリス・クーパーとはバンド名だった

2015年06月06日 | AMERICAN ROCK/POPS
ヘビー・メタルのバンド・メンバー全員がステージ外で、ヘルス・エンジェルスのように革ジャンを着て、ハーレーのチョッパーに乗っかっているわけではなく、また映画に出てくるようなアメリカのプール・バーでビール片手にダーツを楽しんでいるようなマッチョ・マンでもない。ステージに於いては、普段の生活とは全く異なる与えられた役を演技していると言えるのではないだろうか? 

ステージ・アクトが過激であればあるほど、実生活と乖離する事から生じるプレッシャーに負け、薬に逃げてしまう実例には事欠かない。やはり実生活と完全に区別出来る事がバンドを長続きさせる秘訣ではないだろうか?

今回紹介するアリス・クーパーも同じような一団で、 アリス・クーパーとはボーカル担当者の芸名であると同時にバンド名でもあり、また楽曲の作詞や作曲もバンド・メンバーの共作している、すなわち、アリス・クーパー・ショーを演じているロック・バンドと言えるであろう。

1970年マイナー・レベルから出した3作目のアルバムLOVE IT TO DEATHがメジャー・レーベルのワーナーから評価を受け、再発されブレークした。大蛇、電気椅子やギロチンなど過激な小道具を使い芝居がかった
ステージが怖いもの見たさで受けに受け、その後出すアルバムがそれぞれヒットした。

大ヒットする事によってその存在が大きくなり、当然それらを好ましくないと思う人々も現れ色々と苦情を受けたり、また長期のツアーなどからくるプレッシャーや疲労により、メンバーも消耗していくのである。それらの反動からか、もしくは一息つく意味 なのか、アリス・クーパーは、今までの芝居がかったグラム系のサウンドでなく、ベーシックなロック・サウンドを作りたいと考えた。そして、アリス・クーパー・ショー向けに適した大ヒットしたコンセプト・アルバムの 5作目SCHOOL’S OUTや6作目のBILLION DOLLARS BABIESとは異なった制作意図を持って1973年に7枚目のアルバム、MASSLE OF LOVE が制作された。

ダンボール製ジャケットの裏

歌詞は性関連 (そうでない物も数曲あるが)で物議をかもす内容で、一家団欒で聴くのもでは当然ない。また、彼のダミ声ボーカルも健在であったが、今までのねちっこいサウンドはなくなりすっきりしたものとなった。

インナー、レコード・スリーブの表

インナー、レコード・スリーブの裏

インナー、アルバムの詳細が記載されている。折り込めばブックカバーになるという優れ物

バンド内でも今までの方向性と異なる 制作に関してもめる事となり、このアルバムがアリス・クーパーのバンド形態としての最終作となった。これは、アリス・クーパーがブレイクした3作目から連続で制作担当でバンドのまとめ役だったボブ・エズリンがなんらかの理由で参加しなかったことも理由の一つであるのでは。そして2年後、アリス・クーパーはバンド名を継承しソロとなり、すべてをリセットする事により再出発するのである。

このアルバムで特筆すべきは、彼らがジェームス・ボンドの映画のテーマ・ソングを書いた事だ。曲名は映画の題名と同じでMAN WITH THE GOLDEN GUNであった。007のテーマ・ソングとしてはよく出来ていて、キャバレーと言うミュージカル映画の主演で有名だったライザ・ミネリがコーラスで参加している。

このアルバムを買った時は、007の1974年の新作映画の封切りが楽しみであったが、ロック・ファンにとっては残念ながらこの曲は映画に採用されなかった。代わりにLULUという歌手が歌うキャバレー調のような曲が採用された。悪役で出演したクリストファーリー(ドラキュラ役でも有名な)もアリス・クーパー・バージョンが映画にはあっているのではと言ったそうな?

ではこの幻のオルターネート・バージョンのMAN WITH THE GOLDEN GUNを007の映像と一緒にどうぞ

Man With The Golden Gun
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