久しぶりにアルバムを通して聴いてみた。
70年代に入ってから、遂に我が家にもステレオ・セットなるものがお目見え。
ビートルズは既に解散していたものの、我が家は何年も遅れてビートルズ旋風が突如沸き起こる。ペッパー軍曹のアルバムも名盤との巷の評価を参考に購入される事に...
(東芝音工製アップル盤、当時2000円でした)
数年後、ウギャー、レコードの表面にスクラッチを発見!
盤の一曲目にあたる箇所に5ミリぐらいの長さのその傷のお陰で、レコードが一周回転するごとに不愉快なプチッ音が再生された。
折角のペッパー軍曹が台無し。いつしかそのレコードはターン・テーブルの上に乗る事もなくレコード棚の片隅で長きの間眠りにつく事になり、その後はCD音源のお世話になる事に。
更に時は流れて、私は雑音の元になるゴミをスクラッチのある箇所から掻き出す爪楊枝の秘技を長年の修行後遂に身につけた。
この盤もその秘技によって雑音がそれほど気にならない程度に改善され再びターン・テーブルに乗る事に。
ところで、このアルバム最後の曲、A Day In The Lifeを聴いていると、クライマックスのオーケストラのストリングスが終了後、通称サージャント・ペパーズ・インナー・グルーブなる逆回転のお喋りが聴こえてきてアルバム全編終了となる。
英盤のオリジナルにはこの音源が通常カットされていないレコードのランアウト・グルーブに刻まれていて、手動式のプレーヤーの場合アームをあげない限りは延々とお喋りが続く仕掛けとなっていた。
CDの場合は何度かリピートしフェイド・アウトしていく。
本日聴いてみた日本盤のレコードは、ランアウトにその音源がカットされていなくて、なんとA Day In The Lifeの最後にカットされたった1回だけ逆回転の会話が聞こえると針はランアウトのエリアに進み全編終了。(米盤にはお喋りのパートはカットされなかった。)
アレ〜、こんなんだったけ?とかってのご愛聴の記憶は何処かに飛んで行ってしまったみたい。
一般的にオリジナルの英盤以外にサージャント・ペパーズ・インナー・グルーブを無限に聴くには、2017年に発売されたモノ・レコードぐらいだと知って聴いてみた。
オォ〜、ランアウトのエリアで逆回転の会話が繰り返されるではないか!
でも何度も聴くほど有り難い音源でもない。4−5回繰り返したところでアームを手動で持ち上げて終了。
これぞ、シルバー・ウイークの間自宅で暇を持て余している自宅警備員のなせる技。
お疲れ様でした。