CLASSIC ROCKを聴こう! PLUS

1960年から1980年代のロックを紹介していきます。またPLUSと言うことで、ロック以外の話題も!

拝啓、ディラン様

2016年10月14日 | Bob Dylan, Byrds, Band and etc.

このたびのノーベル賞受賞おめでとうございます。

私は、あなたの出した作品をほぼカバーするレコードやCDを集めている一ファンであります。

CD47枚組みコンプリート・コロンビア・アルバムのボックスはもとよりバイオグラフのボックスやブートレッグ・シリーズなども所有しております。

但し、ブートレッグ・シリーズに関しましては、諸般の事情があったのと、第12弾THE CUTTING EDGE1965-66デラックス・エディションの、20曲分のライク・ア・ローリング・ストーンを一気に聴く体力も無かったため、申し訳ないとは思いましたが、輸入通常盤の購入となりました。

まあ、バーボン片手にディランを語ろうというような、ディラン友の会には入会はしていませんが、そこそこのファンではないかと自負しております。

今回の受賞に関して、私が特に注目するアルバムといえば、
1962年のデビューアルバム、Bob Dylan、

1973年のDylan、

1992年のGood as I Been to You、

1993年のWorld Gone Wrong

と2009年Christmas in The Heart

なんてジョークを言えばぶっ飛ばされるかも知れませんが...

正直1962年のアルバム、Bob Dylanに関しましては、後追いで聴いたのですが、デビューにおいてあの若さでボブ・ディランなるアーティストは既に完成していたと感服した次第であります。

数年前、あるショップの店先で180グラム重量盤の復刻レコードが売られていたのが目に止まり、記念にとつい買ってしまい、針を落とさず大切に保管しています。(なんと無駄な事を...)

あなたの詞に関しましては、バーズがカバーしたミスター・タンブリンマンやバンドの歌うアイ・シャル・ビー・リリースドなど名曲が数多くあり、それらノーベル賞受賞に貢献した詞を深く味わいたいと思っても、英語のつたない私の実力では辞書をもって格闘したところで、結構抽象的な表現が多く残念なことにいまいち正確に理解出来ないのです。

なんでも、アメリカでは1965年にサイモンとガーファンクルのパセリセージのアルバムに、A Simple Desultory Philippic(or How I was Robert McNamara’d into Submission)邦題は“簡単で散漫な演説”なる歌が収録されています。


この曲は、完全にあなたの演奏や歌詞のスタイルをパロッていて、特に“奴はいけてない、君がディランといえば、奴はウェールズの有名な詩人ディラン・トーマスのことを思う”って歌っているところに注目ですね。

言い換えれば、当時いけてる奴なら、ディランを知らないなんてありえないって事ですよね。

彼らは同業者としてあなたのことを尊敬し、一目も二目も置いていたんでしょうね。

まあ、当のポール・サイモンもあなたが、ディラン・トーマスを差し置いてノーベル賞をとるなんて夢にも思わなかったでしょう。

そんなこんなで、あなたは当時の社会に深く浸透し、その大きな影響を受けてきた当時の若い世代が、今回のあなたのノーベル賞の受賞の審査に関わったり、もしくはノミネートを強く後押ししたのではないかと個人的に思います。

ところで、授賞式には出向かれるんですかね?

あなたが燕尾服を着て、式に参加するなんてチョット想像がつかないのですが。

もしアルバム、Love And Theftのようなハットをかぶり、ジャケットにジーンズのスタイルで登場されたらかっこいいと個人的に思うのですが。


如何なものでしょうか?

ところで一つお願いがあるのですが。

いいえ、ノーベル賞受賞のおすそ分けをくださいって言うんじゃなく、一曲歌って欲しいのですよ。

あなたがツアーごとにアレンジを変えて歌うことは十分承知していますが、出来ましたらライブ・アルバム、Before The Floodの一曲目Most Likely You Go Your Own Way(And I'll Go Mine)、“我が道を行く”を同じロック・アレンジでぶっ飛ばして欲しいのですが。


バックのザ・バンドのメンバーもロビーとガースのみとなりましたが、特にロビーのあのドライブ感溢れるギターによる力強い演奏は必要で、彼らにもその旨お願いしたいわけです。

You Go Your Way, I'll Go Mineと言うフレーズには、他の人がそうしてるからって、何も同じ事をする必要は無く、自身の思う道を進むって私なりの解釈で、今まで何らかの決断を下すときは、それを忘れない様胸に刻み込んできました。

私としては、あなたの受賞は、“風に吹かれて”などの超有名な曲の詞ではなく、この曲のこのフレーズだと思っています。

それでは授賞式の様子、テレビの前で楽しみにしています。

追伸

最新情報として

ディランは13日夜ラスベガスで1時間半のコンサートを終えたが、自身からのノーベル賞受賞の言及は無かった。

また、アメリカ・メディアは例年ノーベル賞受賞の関心は低く、三大ネットの一つであるCBSは、ディランの受賞を短く伝え “アメリカの若者の多くはディランの歌詞をまったく知らない。”とレポートした。

こ、こっ、これはいったい...

You Go Your Way, I'll Go Mine