疾風怒濤の80年代

日本中が熱い風に包まれていた1980年代
そのころの音楽・映画・テレビなどを語る30代のための
広場です!

文学座「アラビアン・ナイト」

2006年05月15日 02時46分19秒 | 演劇
先日 文学座の「アラビアン・ナイト」を見ました。
これは、「大人も子供も楽しめる演劇」をコンセプトにした
少し平易な言葉でつづった演劇ということもあり、
観客も子供さんが多く見受けられました。

中央には大きな周り舞台があり、その周りで『王の寝物語』を語る話と
その中で語られる物語とが、シンクロすると言う構成で、非常に
スピード感あふれる演出でした。
それに、まあビックリしたのは役者がだれもかれも非常にトレーニングされていて
さすがに文学座の、劇団としての実力の高さを感じました。

役者では特に女優さん 名越志保・目黒美奈・山田里奈氏
男優では木津誠之氏の好演が光りました。
特にパワー派の目黒さんと、可憐な山田さんのコンビは非常に充実していました。

ただ、演出家として、誉めるばかりでなく、考えるところもあるとするならば、
例えば、現実の寝物語のところはモノトーンで、物語はカラーでというところを
もっともっと推し進めて、色の布・幕・背景などを使って『物語の世界の中に
真実がある』というところを推し進めた上で、王が改心するところで
その色幕を象徴的に使って、王の内面を表現してもいいかと思いました。
とにかく役者がしっかりしているので、別に何も無くても見られるいいお芝居だったのですが、
それだけじゃあ、演出家としては面白くないでしょう。

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