ほぼ日刊、土と炎、猫と煙突

白く燃え尽きた灰の奥深く、ダイアモンドは横たわる。

超常現象は何故、役立たずなのか?

2004年11月19日 23時33分27秒 | 古い日記
パワーストーンと呼ばれる石がある。(そうだ)

それが何なのか?ハッキリした定義はないだろう。

パワーがあるらしい。いや、「ある!」と主張する人達がいる。

そのスレで話していたのは、そんな「たわいもない事」だった。

俺はいつもの調子でカキコした。

「で、そのパワーってのは、物理学的に言うと何エネルギーで、
 何ニュートン?それともワットなの?」

「...」

答えられる筈が無い。

「じゃあ、そのパワーって言うのは、
 『愛の力』とか、『猫には人を癒す力がある』とか、言う
 極めて主観的な表現として『パワー』と言っているわけですね。」

「...」

超常現象(って言うのかな?)は「経験者にしかわからない」
と言っていた人達は沈黙してしまった。

「動物に癒される人もいれば、音楽に力付けられる人もいる。
 中には石に元気をもらう人もいると。そういう事ですね?」

「...」

ところが、これで話は終わらなかった。

突然、「主婦」を自称する中年の女性が現れ、丁寧な口調でこうカキコした。

「実は、息子が変なんです。石を拾ってきては、見つめているんです。
 すごい、すごいって、石と石との間に光が見えるって言うんです。
 私にはサッパリ見えませんが、どうなんでしょうか?」

どーも、嘘をついているようには思えなかったので、こうカキコした。

「それでは、まず、その石2個と、ダミーの石を4つ、用意して下さい。
 石と同じ様な大きさのもの、例えばビー玉でも、消しゴムでも結構です。
 
 次に、それらすべてを紙で包んで下さい。外から中が見えないように。

 その次に、石+ダミーをランダムに机の上に並べます。

 準備ができたら、息子さんを呼んで、こう尋ねて下さい。

 『どれから光が出ているか?わかる?』

 もし、正解できたら、もう一度、石+ダミーをランダムに机の上に並べ、

 5回以上やって下さい。結果の報告、お待ちしております。」

次の日:

「何回やっても、本物の石を当てました。ただ、紙で包むと見えづらいそうです。」

というカキコがあった。

う~む。正直 ワ・カ・ラ・ン

そのスレにいた奴ら、各自仮説を立てたが、どれも完璧に説明できる説は無く、

お手上げ状態だった。

誰かが尋ねた。

「ところで、その息子さんは、他に何かできるんですか?
 何か、世の中に役立つような事とかは?」

答えはこうだった。

「何もできません。特技は『食って寝る』だけです。」

「...」

「...」

「...」

「...」

これ以上、話は進展せず、終わってしまった。

たとえ、科学的な装置を使ったとしても、

その石から電磁波や光や放射線は検出できなかった、だろうと思う。

似たような話を思い出した。

「CDを冷蔵庫で冷やす(何度だったかな?)と音質が向上する」

というヤツだ。何でも、実験によると、

「冷やしCD」と「常温CD」の差が判別できる耳を持った人が

少なからず(何%だったか?は忘れた)いるそうだ。

「被験者の全員がハッキリわかる」という程の違いはない、そうだが。

ただ、「冷やしCD」で何故、「音が変わるのか?」

についての「科学的な説明」はなかった。

世の中にはこういう「謎」がまだまだ沢山存在するのだろうか?