ほぼ日刊、土と炎、猫と煙突

白く燃え尽きた灰の奥深く、ダイアモンドは横たわる。

現場を見たかった。

2004年11月20日 22時13分34秒 | 古い日記
皆、何の興味も無いだろうが、俺の仕事はタイル屋だ。

かと言って、御風呂屋とかトイレで御馴染みのタイルとはちと違う。

主に「野外床」で使用される、「絵陶板」のようなタイルだ。

写真を見て欲しい。何か「心霊現象のような丸い光」があるが、

本題とは関係ないのでここでは無視する。

問題は、中央の丸い穴だ。

ここに銀色でピカピカに磨いた鏡のような筒を置くと、

タイルに描かれた歪んだ画像が、その筒に、

「絵となって写る」という寸法だ。

(ちなみに、「絵」は、古墳から出土した銅鐸や矛や剣、住居だ。
 大きさは約2.4×2.4メートルくらいで、たいして大きいものでは無い)

ともかく、中央を丸く刳り貫くには、どうしたら良いか?苦労した。

当社では、タイルをまっすぐに切断する道具はあっても、曲線は無理だ。

タイルとして「焼成」する前の粘土板の時点でカットしてしまおうか?

とも考えたが、あまりに脆く、危険だった。

結局、「専門業者に依頼してウォータージェットで切断してもらおう」という事になった。

(ウォータージェット加工とは、水を高圧で噴射し、物体を切断する方法だ。
 柔らかい物に対してはそのままだが、タイルや石などの硬質な物には
 細かい「研磨剤」を水に混入するらしい。主に墓石などを製作する石材業者が使う)

そこで、ネット検索して業者を探したが、関東近辺ではなかなか見つからない。

現在、「石材やタイルを加工できる業者」が少なくなっているらしいのだ。

その理由は、石材やタイルは、

日本では「デザイン」だけ行い、「人件費や材料費が安い中国」で加工し、

完成品を「日本に持ってくる」というパターンが定着しつつあり、

「自社では加工ができない業者」が多いようだ。

まあ、なんとかなったが、その業者へ持っていく人件費、輸送費を考えると、

結構な出費だった。(中国行きじゃなくて助かったけど)

たかがこんなもんでなあ...(切り口はシャープで形も寸法も完璧だったけど)

現在、この製品は島根県にある。(らしい)

真ん中に「鏡の筒」をおいた「完成体」はどんなもんなのか?は見ていない。

「いい出来だよ」という噂は聞いたけど。

大人勝ち

2004年11月20日 11時17分08秒 | 古い日記
「大人買い」とは?

はたせなかった「夢」の代償として、大人になってから
「廉価なおもちゃなどを大量に一括購入する」
という「子供っぽい」行為を指す。(らしい)

しかし、俺の周囲では、ちょっと違う。

一番ありがちなのは、「若僧では手が出ない高級ギター(百万クラス)」

を買って、ライブに参加するオヤジだ。

ま、それはいいとして。

過去に経験した一番しょーもないオヤジを御紹介しよう。

以下のような宣伝を読んで「これで勝てる!」とか言いながらニヤニヤしていた。

「こいつはすごいぜ!新要素満載。
 新エンジンMADエンジンV2スペシャル、
 スプリングスタビライザー、フリーホイール」

何だ?自動車を改造して、若いモンと暴走する気か?

妻子持ちで、会社社長のする事じゃねーぞ。

「あの、生意気なガキを凹ませてやる」

らしいのだが、

「西新井町の自治会を代表して」

という「前置き」が良くわからなかった。

わからなくても、別に困りはしない。

が、気になるので、数日後、彼と仲が良い若者に事情を聞いてみた。

「ああ、チョロQのカスタマイズですよ。」

「何だ?聞いた事あるが、チョロキュウって何だっけ?」

「おもちゃの車ですよ。

 西新井町の子ども会でそのレース大会を企画したんですが、

 主催者の○○さんが、一番、熱くなっちゃって。
 
 資金力にものを言わせて、自分が優勝しちゃったんですよ!」

「チョロQって、それで勝てるの?」

「自分で操縦するわけじゃないから、マシンの性能で決まります。
 投資を∞にすれば、いずれは勝てますよ。」

こう言うのは「大人勝ち」とでも言うのだろうか?

いずれにせよ、大人気無い。