小林真 ブログ―カロンタンのいない部屋から since 2006

2006年開設の雑記ブログを2022年1月に市議当選でタイトル更新しました。カロンタンは40歳の時に飼い始めたねこです

『キングコング』~ビューティフォー、ビューティフォー

2006-01-26 02:23:20 | 映画
劇場作優先という新ルールにより、正月にみたこの映画のレビューを。
めったにみないエンターテインメント作品ですが、4回分たまったポイントカードが半年間の期限切れが近づいたので、『SAYURI』でもみようかと思うといっていたら、特撮ファンの同級生M君がそれなら『キングコング』がいいのではということになり、M君車で出かけました。

【introduction】
私などが説明する必要はないでしょう。3度目の映画化ですが、私は前2作は未見です。M君と、行ってから「なにー、3時間もあんのかよ」と驚きました。

【review】
という3時間の上映時間でしたが、終わって出る時近くにいた20代前半女性2人連れも、「すっごい迫力~。全然長く感じなかったね」とのこと。長さに怖気づかなければ、古典的な美女と野獣物語をスリル満点のシーンが彩る、誰もが満足のいく映画なのかも知れません。
大変よくできた映画という印象。導入部、島に行くまでもいいし、現実的とはいえなくても映画らしさの極致といえそうなライティングなども十分楽しみました。
私にはちょっとしつこい恐竜シーン。何でああいうのがいるんだというと、前2作ともみているM君が「オリジナルにも出てくるんだ」。以前『ターザン砂漠へ行く』に巨大クモが出てくるのをみて、「誰も行ったことないと思ってずいぶん大胆だな」と思いましたが、当時の映画的常識はそういうものかも知れません。
ただ、『ジュラシック・パーク』以来、変温動物の恐竜も、実は速く動けたということになったようですが、私にはどうにもうそ臭く思えてだめです。CGに関しては、ほとんどみないので語る資格はありません。
ジャック・ブラックもエイドリアン・ブロディもそれなりにいいですが、やはりここはナオミ・ワッツ。実に楽しそうに演じています。思うに、恐怖に慄き、からだいっぱいで愛を表現し、怪物にこの世の誰よりも愛されるというこの役は、美人女優なら一度は演じてみたい役なのではないでしょうか。とはいえ、タイトルロールまでナオミ・ワッツとはわからなかったのですが。
しかし情報をみるとこの映画、だいたい今週いっぱいで終わるよう。帰りに寄った飲み屋でM君と傑作だったと話し合いましたが、残念ですが若い人に敬遠されるのもしかたないような気もします。
ひとまず、翌日だったか夕方部屋にいたので、窓から夕陽を見ながら、近くにいたたれ目の顔を外に向け、ビューティフォー、ビューティフォーといってみました。そうした人も多いのではないでしょうか。M君とあっちよりよかったという『タイタニック』をみて、船の舳先で手を広げた人にはかないそうもありませんが。

1月4日観 伊勢崎MOVIXにて

(BGMは来月結婚する高校の友人の関係で購入したデヴィッド・ボウイのベスト。やっぱりよくできた曲が多い。キングコングが出てきたところで "Scary Monsters" という名曲も。確かギターはロバート・フィリップ。何で "It's No Game" を入れねえんだ、と思いますが、それはしかたないところ。「シルエットや影が革命を見ている……新聞は書きたてるぞ~」。昔よくまねしました)

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2 コメント

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素晴らしき哉!怪獣映画 (同級生M)
2006-01-26 15:35:33
管理人さん、いつもお世話になっています。



あの想定外の上映時間には驚かされました

が、映画の質が高かったため充実した鑑賞

ができましたね。

今回のキングコング、娯楽映画としての

要素がふんだん(過ぎるほど)に盛り込まれ

ていましたね。私が怪獣映画を愛する理由

として、

怪獣映画には

1.現実にはありえない映像

  (未知への憧れ)

2.破壊、殺戮のカタルシス(破壊願望)

3.高確率で登場する半裸女性(性的欲求)



と、いった男性の根源の欲望を満たす要素があるからで、さらに、奥深くとらえれば、

怪獣という極端な存在を登場させることに

より、自然破壊、階級社会への鉄槌という

解釈にもなるし、純愛物として描きも出

来る・・無限の可能性を秘めたジャンルで

はないかと言うのが私の持論なんです。



考えてみれば、神話には多種多様の怪物が出

てきます。

物語に怪獣が出てくるというのは、もう

普遍的な題材なんでしょうね。
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神話の怪獣 (カロンタンのエサやり人)
2006-01-27 01:05:19
こんばんは、同級生M君。コメントありがとうございます。

さすが怪獣映画のスペシャリスト。補完してもらって、レビュー全体がぐっとソリッドになりました。確かに神話に怪獣はつきもの。物語の世界では、ファンタジーが常にリアリティに先行してきましたからね。

また、映画館に行きましょう。
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