深谷市市会議員小林真ブログ―カロンタンのいない部屋から since 2006

2006年開設の雑記ブログを2022年1月に市議当選でタイトル更新しました。カロンタンは40歳の時に飼い始めたねこです

家ラーメン『共産党宣言』

2007-07-19 15:01:38 | 食べ物・飲み物(~2013年10月)
最近でも、書きかけの仮題『プリンセス・ダイアナ・アンダー・プレッシャー/ミー・ノー・プレッシャー80'S』はじめ、宿題の内容がたまっているのですが、前回、何といえばいいか、それがどうしたというか、でもこの世界にはものすごいつわものどもがいて“21世紀日本ラーメン元禄(造語)”を支えているというか、個人的には大きな出来事であった「連続外食ラーメン週食記録」ストップを機に、“家ラーメン自立計画”について、短く記そうと思います。
実際には書評だけで読んでいないけど、胸躍ると評判のマルクス『共産党宣言』をめざす文体で。

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諸君、家ラーメンの麺々よ! 君たちは果たして、疑問を抱かないのか?
諸君らは自立していない! なぜ気づかない? 資本家、そう、君らをがんじがらめに管理しているあの汚らわしいメーカーの陰謀によって、スープの足枷から離れられないのだと。
うどんを見よ! スパゲティと比べよ! 同じ炭水化物としても、パンやご飯から学ぶべきではないのか?
彼らは自立して陳列棚に並んでいる。カップうどん、あんパンなど一部の例外はあるが、誰もスープにおんぶで抱っこ、これとこれで食べてください、なんて子ども騙しの売り方はされていないのだ! 自らの伴侶は、実際は決定権が自らの意思でなく、麺類の調理奴隷たる人類消費者側にあるとしても、「どんなスープで食べられるか」という自由までは売り渡してなどいない!
たとえば、“自立麺類貴族”うどん! 彼らには、粉の化粧もまぶしい「生」、これは個人的には絶対買わないがお手軽な「ゆで」、賞味期限も安心の「乾燥」と領地もさまざまあり、ルーツは同じなのに法的に区別保護されている「冷麦」「そうめん」など傍系貴族さえいる。うどん貴族は君たちラーメンのように付属スープに縛りつけられることなく、調理奴隷各家庭由来のつゆ、桃屋に端をなす市販つゆ、冷やだれ、ごまだれ、果てはカレー、マヨネーズら南蛮渡来風味まで、思い思いの贅沢を楽しんでいる!
伊国独裁貴族の末裔スパゲティ伯にあっては、ゆで時間4分、7分、11分くらいの違いとはいえ、その縁戚パスタ候となればかたちもさまざま。それが本道トマトソースはじめ、東洋渡航の末に邂逅のソイソースなど伴侶の選択肢においてはとどまるところを知らぬところ、さすがにラテンの血といえよう。
そう、諸君らだけなのだ。味付けすらも自分で決められぬ、ぶら下がりっぱなしの甘ったれは!
私は夢想する。とくに買い置きがきく、マルタイタイプの乾燥麺での家庭ラーメン地上の楽園を!
そこではたとえば、東池袋・大勝軒のごとき極太麺、家庭なのだからスパゲティ並みに11分ゆでることに何の不都合があろう、渋谷・喜楽のごとき幅広麺、元荻窪・丸福のごとき柳麺、そして最愛の三鷹・江ぐちのような蕎麦状麺などが、絢爛たる衣装、ならぬ「さまざまな意匠」を発揮して躍っている。そして、こちらは麺の、いわば資本主義のくびきから自由になったつゆたち、21世紀的な麺屋武蔵ダブルスープ風、ジャパネスクオリジナル春木屋中華そば風、今はなき板橋・土佐っ子背脂どろどろすっきり風から、ここもわすれちゃいけない江ぐち野菜いっぱいシンプル、さらには異端の名を恐れず名乗りをあげる、冷やし中華、ジャージャー麺、油そば、これはいれていいのか微妙な、中華あんかけ焼きそば、屋台ソース焼きそばまで、選り抜きのソース紳士たちが理想の愛い麺を求める、そんな舞踏会。おっと、再登場元荻窪・丸福風叉焼、新宿・桂花風太肉、ここは青葉風半熟味付け卵、忘れちゃいけない江ぐち風シナチクら、ヴィエナを思わせる楽団員もいるぞ!
解放されるべし家乾燥ラーメン! そして、自らの立場をわきまえ精進せよスープや具! いまや家庭ラーメンの楽園は、もうそこまでに迫っている。大事なのは精神の自由だ。
革命の祖たる、1789年、フランス革命のトリコロールは、「平等、自由、友愛」の象徴。どんな麺も平等に、自由に、友愛をもってスープを選ぶ権利がある。麺はすべてのスープを共有し、スープはすべての麺を共有して、決して「私有」による利益を求めてはならない。これはラーメンにおいての歴史的必然なのだ。
誰かその自由にあぐらをかき腐敗することがあれば、自由を手に入れたあの宣言を忘れるなといおう。自由こそ楽園の神であることを忘れてはならない。

楽園は理想を描き、希求してこその楽園である。

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【解説】
きっかけは、ダイソーで買った五木の乾燥冷やし中華。傑作マルタイ棒ラーメン含め、こういうのがあるなら、うどんのように麺だけ、たれだけで売ってれば、もっと豊かな家庭ラーメンライフが楽しめると思ったのです。
「店名ブランドラーメン」については批判的な立場。「吉祥寺ホープ軒」「横浜六角家」など食べましたが、本物を知っていれば落胆すると同時に、インスタントなんかで再現されてたまるか、という妙な安心も。とすれば、知らない人が食べて、こんなもんかと思われるのは食文化の衰退です。
結論とすれば、「~風麺」「~そっくりのスープを再現。本家もびっくり、65%までうちの味を再現してます」などはOK。「57年製ストラトキャスターを忠実に再現―トーカイ」といった、いい意味で恥知らずなギター業界を見習ってほしい。個人的には、「ランボルギーニカウンタックを忠実に再現したスバルアルシオーネ」も待望していて、それがすべてできれば、まさに「意匠」の「世界同時革命」とも。
……と、ここまで書いて下、五木のHP見たら、乾燥麺だけあるある。でもスープも含め普及せねば。

五木:http://www.itukifood.co.jp/
マルタイ:http://www.marutai.co.jp/

(Phは本文や革命からは遠い、すでに外ねこ化が進む春生まれセグンドと、その向こう近所の大乃国。BGMはクラッシュ『ロンドン・コーリング』と迷った末、ありきたりだがシルヴェストリ=ウィーンフィル、ショスタコーヴィッチ『革命』をチョイスで高まった。ああ、民族主義)

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