よく東北弁の短い会話っていうので「け」「く」ってのがありますが、さすがに日常会話では、使いません。
「こいずけや」(これを食べなさい)
「んで、くがな」(それじゃ、たべよかな)
ぐらいですかね(^^;
前出の「け」「く」は、どちらも「食う」の活用なんですが、岩手では、語幹まで変化してしまいます。このためなんだか変な印象を与えているのかもしれません。
「け」は、「食え」が短縮されたものですから、命令形です。
「く」は、「食う」の短縮です。
否定形・疑問になると「かんね」又は「かね」です。疑問の場合には、語尾を上げますが、明確に「かんねが?」と尋ねる場合もあります。
むかしは、兄弟や従兄が集まると食べ物の取り合いでした。そのため年下の者がもたもたしていると年長者に食べられてしまいます。
「こいず、くのがかねのが?」(これ、食べるの食べないの?)
「かんねんだべ」(食べないでしょ)
「かんねおな」(食べないよね)
「んで、くぞ」(それじゃ、食べるよ)
ってな感じで、とっけされで(取られて)しまいました。
そのため早食いになってしまいました(^^;
ちなみに、さっさと食べなさいは、「わらわらど け」です。
また、蚊に刺されることを「蚊にかれる」といいます。冷蔵庫に入れてある蟹を誰かに食われる事も「蟹かれる」です。まあ、蚊に刺されることは、よくありますが、蟹を食べられることって、めったにないですよね(^◇^;)