しこたまらいふ

岩手県奥州市で、スローライフを実践中♪ 田舎暮しや食べ物の話題。

擬態語、擬音語、オノマトペとか その1 じゃじゃ はかはか もさもさ 

2024-02-25 | 岩手県奥州市の方言




私の過去ログの訪問者をみていると奥州市周辺の方言へのアクセスが多いようです。「んで、久しぶりに何が書いでみっかなー」と思いついたのが擬態語等の東北弁です。案外取り上げてるとこないんだよね。たくさんあるように思うので何回かに分けて取り上げます。(思いつき順w)

1 じゃじゃ、じゃじゃじゃ
 これはNHKの朝ドラで久慈市の一部で使っている「じぇじぇじぇー」と同じです。何かにビックリしたときとかに使います。奥州市あたりでは、

 なにか思いもかけない物をもらった時は、
「じゃじゃ、もさげねーな」 (あら、すみませんねー)

 大きな犬を見かけて
 「じゃじゃじゃ!なんたらでっけーワンコだなー」(あらら、随分大きな犬だなー)って感じで使います。

2 はかはか
 これは、走ったりして息遣いが荒くなった時に使います。
 「たまに走ったれば、はかはかずー」(たまに走ったので、息が続きません)
 「なんたら、ぜーぶはかはかっつな」(あら、ずいぶん息があらいですね。)

3 もさもさ
 これは、雪がたくさん降っている様子を表すときに使います。
 「窓みだれば、ゆぎもさもさど降ってきた」(窓の外を見たら、雪がたくさん降ってきた)

この他に「のつのつ」「のっつのっつ」もいいます。
「きゃりみぢにさー、のっつど降られでさー、死ぬがど思ったじゃ」
(帰り道に雪がたくさん降って、死ぬかと思った)

 ちなみに「もさもさ」は、雪が降っているときだけに使いますが、「のつのつ」は、降っているときもたくさん積もった時にも使います。

 なんたらのっつど積もったもんだなー(なんとまあ、雪がたくさん積もりましたね)
 「のっつど」は、おもにご飯をたくさん食べたりする時にも使います。
 「学校生徒さ焼肉かせれば、なんのまんまのっつど食うっけおな」
 (学生に焼肉を食べさせるとすごくたくさんご飯を食べるよね)

つづく(^_^;)
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ほにお はせ 【方言】

2023-09-28 | 岩手県奥州市の方言
稲刈りがだいぶ進んできました。チャリンコでお散歩していると小さなコンバインで刈り込んでいます。コンバインに貯めた籾は、ビーと音がすると軽トラックの荷台にフレコンみたいな袋を置いているので、そこに吐き出します。雨が降ると籾の含水率が高くなるので、晴れが続く日を狙いますが、なかなか人手の関係もあって難しいようです。


さて、コンバインで刈り込んだ籾は、そのままライスセンターに運んで水分調整を行って保管されますが、田んぼで天日干しをする場合もあります。天日乾燥の方が値段が高いということもありますが、自家保有する場合にも天日干しする場合があります。。。家ではおいしいのを食べたいからなんだけどね(^_^;)

下の写真の干し方ですが、「ほにお」といいます。訛ると「ほんにょ」となります。語源は、仁王様に似ているからとか鳰(カイツブリ)に似ているからという説がありますが、私的にはどうもしっくりしません。稲から仁王様は想像できませんし、カイツブリについてもなぜわざわざあまりポピュラーでもない鳥の名前を付けたのか判然としませんね。

実は、俳句の季語に「稲堆(いなにお)」というのがあって、稲をうず高く積み上げたものの意味です。この稲の部分が「穂」に置き換わったものだと思います。この稲堆ですが、昔は、田んぼの真ん中にうず高く稲を積み上げて干していたそうで、なんらかの祭事が行われていたようです。

次に「にお」とは何かですが、お米は命の源であり収穫するとすぐに神様へお供えすることから、お供えの意味の「贄・にえ」という言葉が転じたものだと思います。


一方、下の写真は同じ奥州市江刺の風景ですが、こちらは長木に稲をかけています。こちらは「はせ掛け」といいます。語源は、「稲架・はさ」が訛ったものですが、「挟む」が転じたものでしょう。全国的には稲架(はさ)掛けと言うようです。



高温が続いた今年の天候ですが、お米の品質はどうだったんでしょうか。何年も特Aを続けてきた江刺金札米でしたが、ここのところはAの評価に甘んじています。高評価を期待したいところです。

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なんだったって、ふるあずぎ(古小豆)みでーなわらすだな! 【方言】

2021-12-23 | 岩手県奥州市の方言
「なんだったって、ふるあずぎ(古小豆)みでーなわらすだな!」
という表現は、奥州市では意外に使われているみたいです。

古小豆は、芯が通ったり浮いだりすっがら、ながなが煮えねのす。煮え難いは、「ねがで」といいます。煮えないは、「ねね」。夜泣きしたりで、寝ないわらすは、「ねね」のす(^。^)

ということで、寝せたいのになかなか寝ない子供のことをいいます。

寝せに行ったのに、なんぼ経ってもおメメぱっちり。挙句の果ては、寝せに連れでったじいさまの方が先に寝で「おじいちゃん寝た」と親に報告にくる始末(^_^;)

そんなときに歌う子守唄は、「ねろでばよー ねろでばよー ねろでばねねのがこのガギめー♬」でした。

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「ほまず」 「ひとがだき」 【方言】 オール方言記事(^_^;

2021-11-03 | 岩手県奥州市の方言
さっきだ、FM聞いでらっけば「ほまず」の語源を「帆待ち」だどかだってら人がいだ。本当の収入の他の臨時収入どがへそくりの意味だな。

ほー、んなんだど思って、帰ってきてがら調べでみだればその通りだった。古語なんだな。勉強なりす。

あど、放送のカボジャの時に出できた「ひとがだき」は、漢字で書くど「一片餉」「ひとかたぎ」だな。もどは一日二食の時代のどっちが一食という意味なんだど。これも古語だべ。

きのご取りさ行って「いっぺとってきたが?」って聞がれだ時に「なーに、ボリひとがだぎばりだったー」なんて答えだごどあるようなー。

それにしてもカーチャンだじの話さささるべっと、石川さん必死だな。なんとなぐいずそうにかだってんのおもっせがった😁

※メモメモ(キクちゃんからの説明)
船っこで正規の荷物以外を運んでお小遣いにする
その荷物を帆持荷(ホマチニ・ホマズニ)
あだ
農民が、作物を上納しねくて良い田畑を作る
その田畑を外持田(ホマチダ・ホマズダ)
とかだります。
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おごご【方言】

2021-08-24 | 岩手県奥州市の方言
私の住む岩手県奥州市周辺では、漬物のことを「おごご」といいます。
語源は、そのものズバリで「御香香」ですね。漬物は、発酵食品で香るので香の物といいますが、そのより丁寧な言い方です。

【用例】
はっぱなんにもねーども おごごあがらい
(さっぱりなにもありませんが、つけものをお食べなさい)

これは、瓜の漬物。甘塩で柔らかくとても美味しい♫
ラッキョウの酢漬けも添えられています。味と食感の違いが楽しいですね。


こちらは、茄子漬けと胡瓜の辛子漬けです。意外と塩っぱくなくてスッキリしています。ご飯だけではなくお茶請けにもいいですね。糖質がないのがとてもいいです。


私は、専ら芋焼酎のつまみです(^_^;
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たろひ 【方言】

2020-12-21 | 岩手県奥州市の方言

いい写真がとれたので、ちょこっと書き直しました。


つららのことを東北弁では「たろひ」「たろし」といいます♪

方言の例として挙げられる言葉は、用例を引かなくてすむ名詞が使われる場合が多く、方言の書かれた暖簾とか湯のみなんかがお土産として売られたりしています。この「たろひ」もそれで有名になったのかと思います。イメージしやすいですよね。

それと、滝が凍り付いてできる「たろし」の太さで翌年の作柄を占ったりする行事をニュースで時々放送するので、広く知られることになったのかもしれません。

ところで、「たろし」「たろひ」は、漢字で書くと「垂氷」ですね。古語です。

「石(いは)ばしる 垂水の上の さ蕨の 萌え出るづる 春になりにけるかも」

なんて、中学校のころ習いませんでしたか?

「垂水」は、たれる水です。たれる氷は、「たるひ」ですよね。こっちは、わかったんですが、「つらら」ってなんで「つらら」って言うんですかね?形からでしょうか?

物の本によると「つらつら」の転といい、「古来は氷など表面がつるつるし光沢のあるものを呼んでいたとされる」なんて出ています。つまり氷の総称が「つらら」だったんですね。そのうちの軒から垂れ下がる棒状の氷が垂氷です。

源氏物語に、「朝日さす軒の垂氷は解けながらなどかつららの結ぼほるらん」とあって、垂氷と「つらら」が区分されて使われています。

朝の日差しで軒の氷柱はもうすっかり解けてしまったのに、どうしてあなたの心は氷のように打ち解けてくださらないのでしょう 『源氏物語』末摘花

私としては、「つらら」より「たろひ」の方がなんか好きですね。有名方言ですから、みんなで「たろひ」を使えば、標準語になるかもしれませんね^^


 
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こればっこ ぺっこ 【方言】

2020-11-23 | 岩手県奥州市の方言
「ぺっこ」「ぺっこばり」は、奥州市では、よく使う言葉です。
意味は、(少し)(ちょっとだけ)という意味です。これの語源は、ネットを検索しても実はどこにも書いてないので考察してみます。

同じように方言で少しを意味する言葉を挙げてみると「こればっこ」「こればんこ」があります。(このぐらい)という意味に「こ」が付くと(小さい)ことになります。

東北弁では、語尾に「こ」「っこ」が付く言葉がたくさんありますが、なんでもいい訳ではなくてあまり大きなものにはつけません。
「鳥っこ」「犬っこ」「茶碗っこ」

「こればっこ」は、代名詞の「これ」に「ばっこ」が付いたもので、「ばんこ」が元です。恐らく「こればんこ」は、(こればかり)が転じたもので、古語の(かばかり)だと思います。

古語辞典goo辞書で(斯許り)を調べると 
①これくらい。この程度。これしき。「斯許りの傷にはひるまない」
②これほどまで。こんなにも。「斯許り難儀するとは思いも寄らなかった」
と出てきます。

大体意味的には、あってる気がします。

つまり かばかり→こればかり→こればんこ→こればっこ
と転じてきたことになります。
ここで「ぺっこ」についてですが、おそらく「ばっこ」の部分が「ぱっこ」に訛りさらに「ぺっこ」になったと考えています。行が一緒だと訛りやすいんです。

例えば、(入れ)は「へーれ」「ひゃらい」とか、(食え)が「け」「かせる」とか

少しを意味する言葉は、この他に「わんつか」(僅か)「ちょびっと」(ちょっぴり)「すこすばり」(少しだけ)とかがありますが、語源は簡単にわかります。

それにしても古語がそのまま方言として使われていると、語源を特定するのは割と簡単なんですが、あまり原形をとどめていないと苦労しますね(^^;


 
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あげづ 【方言】

2020-10-26 | 岩手県奥州市の方言




日本のことを古事記や日本書紀で、大倭豊秋津島(おおやまとあきつしま)というのをご存じですか?この秋津というのが、トンボのことです。トンボは古語で秋津虫といい、「津」は、助詞の「の」のことです。「秋津虫」は「秋の虫」ですから、トンボが代表格ってところでしょうか。「津」は、天津神=天の神、目津毛=目の毛=まつげ等として残っています。
 
奥州市の方言でトンボのことを「あげづ」とか「あげんづ」というのは、この秋津が語源です。方言には、このような古語がたくさん残っています。例えば体の部分の表現だと「かばね」とか「きゃな」「おどげ」等ですが、どこなんでしょね?(^^;

もともと日本国は豊葦原瑞穂国(とよあしはらみずほのくに)といい、葦(あし)や葦(よし)原が広がり稲穂が実る国だったようです。そこにトンボがたくさんいても不思議はないですよね。

江刺では、さすがに11月が近くなってくるとトンボはだいぶ少なくなってきました。この前までいた蝶は全く見ません。まさに「秋蝶の驚きやすきつばさかな」だったようです。そういえば、昨日の夕方あたり冬の匂いがしました。どんな?ってきかれても説明のしようがありません。「んー、なんとなぐわがっぺ」と答えます。

アシやヨシが少なくなって、増えているのが毎度おなじみ「セイタカアワダチソウ」です。豊葦原と日本を呼んだご先祖様は、どう思うんでしょうねー。



 
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ねねばねーのにねれねねー 【方言】

2020-10-12 | 岩手県奥州市の方言

(2016年4月の投稿ですが、youtubeで該当の動画を発見したので、リンクして編集。再投稿しました。)

この前、テレビのバラエティ番組を見ていたら、確か秋田の街頭でインタビューをしていました。

「寝なければならないのに寝られません」を秋田弁でなんというのか。。。という内容でした。

回答は、「ねねばねーのにねれねねー」でした。

この表現は、岩手でも使えますが、奥州市では一般に、

「ねねばわがねども、はっぱねられねで~」 を使います。

夜が更けてきて、そろそろ寝ないといけないな~って時には、

「そろそろねねねな」って感じです。

 それ以外では、お酒を飲んで、超眠たくなってくると出てくる表現としては、

「ねふてぐなってきたー」(Nefutegu nattekitaa)なんですが、酔っぱらってるし眠いしで発音が定かじゃなくなると「ねしぇぐなしぇしゃー」(Neshegnashesha)なんて発音になります。それでもネイティブの間ではなぜか通じてしまいます。おそるべし(^^;


 
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ででで 【方言】

2020-10-09 | 岩手県奥州市の方言
来年の薪。これから徐々に割って積みなおします。


「ででで」は、(家の外に)出ていて下さい。という意味です。
意外に方言として理解しないで、普通に使っています。「でていて」の「い」が省略された形式です。
家から出かける際に家族に対して使う表現で、自分はまだ火の用心や戸締りがあるからという状況が言外に含まれています。

「出ていて」は、このほかに「ではってで」という言い方もしますが、「ででで」がすぐに出ていてという感じなのに対し、「ではってで」はちょっと間があります。どちらも弱い命令形です。

(用例)
私「さでど、ばんつぁのえさいぐべし。ではってで。」
(さて、ばあちゃんの家に行きましょう。外に出ていて」
母「んー、わがった。」といってテレビを見続ける。

私「そろそろいぐべし、ででで」
(そろそろ行きましょう。外に出て)
母「いまちょっといいどごだがら」ちょっと間があって

私「なんたら、まだテレビ見でだのが!早ぐではれ」
(なにやってんの、まだテレビ見てたの? 早く出なさい)

「ででで」と同じように同音が続く表現は既出の「ねねね」もありますが、「さささ」というのもあります。こちらは、ちょっと驚いて遠慮する時に使う表現ですが、項を改めます。それにしても改めて考えてみるとどんな時に使うかとか微妙で難しいですね(^^;




 
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すす【方言】

2020-09-20 | 岩手県奥州市の方言





むかし、大学の先生が東北弁の研究をするためにやってきて、じーちゃんにインタビューをしました。

先生「煙突にたまる黒いものはなんといいますか?」
じー「はー、すすでがんす。」

先生「ご飯を握って、その上にお刺身を乗せたものをなんといいますか?」
じー「すすでがんすなー。」

先生「お正月にやってくる権現様をなんといいますか?」
じー「んー、すすでがんす。。。」

奥州市あたりでは、訛ると「煤」と「寿司」と「獅子」は、全部「すす」と発音します。前後の言葉で判断しないとね。

にだようなものばりででくっとは、いってでほでねーおな


 
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いずい 【方言】

2020-08-22 | 岩手県奥州市の方言

このへんでは、「いずい」「いんず」「えずい」と表現します。

意味は、「落ち着かない」「気持ちが悪い」「違和感がある」ですが、イマイチ的確ではありません。この意味ではしっくりしません。どこかイズイです(^^;

語源は、古語の「悍(おぞ)し」が転じたもののようで、現代語の「悍ましい」とは同じ語源ですね。全国的に「いずい」は、使われるようですが、意味が異なるようです。体の違和感に使うのは東北だけのようです。

 

【用例】

①まなぐさゴミへったみでーで、なんだがいずい

Managusa gomihettamideede nanndagaizui

(目にゴミが入ったみたいで、なんかおかしい)

②ユニクロのしゃっつ買ったれば、せながのタグがいかいかってなんだがいんず。

Yunikurono syattukattareba senaganotagugaikaikatte nanndagainnzu

ユニクロのシャツを買ったら、背中のタグがチカチカして気持ち悪い。

 

なんだが げねやずてんちょのほうさいっと すんげいんずおな


 

 
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おら 【方言】

2020-07-31 | 岩手県奥州市の方言
 


↗︎は、賢治の生まれた花巻の酒(^^)
 

「おら」は、普通に使う一人称です。岩手に限らず広く東北地方等で使われます。宮沢賢治の永訣の朝でも、Ora Orade Shitori egumo(おらおらでひとりいぐも)とでてきます。

普通は、男性が使いますが、岩手では女性も使います。(若い人はもちろん使いませんが…)

語源は、己等(おいら)の省略形でしょう。

ちなみにおいらは、俺等(おれら)の音が変化したもののようです。

おらは、岩手では普通に使う名詞で、

自分の家は、「おらえ」(おら+いえの略)

自分のいる地域、「おらほ」(おら+方向の略)

自分たち「おらだ」(おら+達の略)

等として普通に使われます。

【用例】

おらえでは、東北弁なんてかだんねで、標準語かだってらおや。

Oraedeha touhogubennnanntekadannnede hyoujyunngokadatteraoya

(私の家では、東北弁なんて話さないで、標準語を話してます。)

おらほでは、野菜なんてタダみでなもんだおや。

Orahodeha yasainannte tadamidenamonndaoya

(私の地域では、野菜なんてタダみたいなものです。)

 

おら以外の一人称は、「われ」も使います。これは単純に我ですね。でも、用法が若干違います。

【用例】

あいず怪我したってかだってんだけんと、われでされ転んだんだっけぞ。

Aizu kegasitatte kadatterakennto waredesaregoronndanndakkezo

(あの人怪我をしたって言ってますが、自分で転んだんですよ。)

おらえのずんっつぁ だれさもごっつぉかせねで わればりくのだっけ。

Oraenozunntsa daresamogottsokasenede warebarikunodakke

(うちのおじいさんは、ご馳走を誰にも食べさせないで、自分だけたべるんです。)

 

ひまになってぐだぐだってるどは、おらなんもかんもやんたぐなってくるおな。



 
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岩手の地名 【方言】

2020-06-29 | 岩手県奥州市の方言

地名については、当然訛ります。単純に濁音が付く場合と音がくっついてしまう場合があります。元々は、アイヌ語の音や意味に漢字を充てたという説もあります。奥州市辺りでの呼び名は、次の通りです。市のみ

水沢は、みんつぁ

一関は、いぢのせぎ

陸全高田は、りくぜんだがだ

宮古は、みやご

花巻は、はなまぎ

北上は、きたがみ

盛岡は、もりょーが

八幡平は、はぢまんたい

他の市はそのまま読みます。

字レベルの小さい地名になるとものすごく訛ります。

市内でも、学間沢(がくまざ・がぐまんざ)、大内沢(おっつぁ)、兄和田(あにゃだ)等々切りがありません。

 

ところで、荒井由実さんの1979年の曲「緑の町に舞い降りて」

 

緑の町に舞い降りて 松任谷由実

 

youtube#video

 

 

の中のフレーズで、「モリオカというその響きがロシア語みたいだった」とあるのですが、「モリオカがロシア語の響き?」と長年不思議だったのですが、先日友人が教えてくれました。それは、歌では「モリオカ」だけど訛って「モリョーガ」と発音するとロシア語みたいだからなんだど。都市伝説ですなー(^^;



 
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ぼんこ しっこ 【方言】

2020-06-27 | 岩手県奥州市の方言

今日は、みんな大好きな「ぼんこ」「しっこ」のお話です( ̄▽ ̄;)

 
奥州市ではうんこのことを「ぼんこ」おしっこのことを「しっこ」「しょんべ」といいます。語源は、音とか形状とかでしょう。うんこの方言は各地にありますが、「ぼど」「ぽん」「ばる」などと表現する場合が多いようです。これは排出するときの音でしょうね。しっこの「し」は、そのとおりしーっとするからですね。
 
「ぼんこ」は、形状により呼名が変わり、便秘してかなーり硬くなると「きだくそ」「ボンギリクソ」等と表現します。
「なんの3日ぼんこしねでらったれば 鉈で切るよなきだくそではったったで」
(3日も便秘したら、鉈で切るような太いウンコが出ました。)
 
一方、下痢をした場合には、「腹溶げ」といいます。昔はなんだりかんだり食べたので下痢をする人が多く、腹溶げはよくあったように思います。
「なんだ!ツラ色わりぞ、腹溶げでねが?」
(なんだ!顔色が悪いですね。下痢してるんじゃない?)
 
腹溶げといえば、思い出すのは、チビルことですが、おしっこもうんこもちびった時には、「むぐす」「もごす」を使います。今は、尿取りパッド・リハパンという便利なものがあるので、そう簡単に「むぐる」ことはなくなりましたが、昔は大変だったと思います。お酒を飲み過ぎてグラグラになって立てなくなり、「むぐり」そうになってるじいさんなんていたもんです。
 
また、この辺にはご多分にもれず昔は肥溜めがあったのですが、そこに入っている人糞のことをダラといいます。完熟のダラはそれほど臭いがなかったとは言いますが、実際撒いた後はとてもひどい匂いだったと思います。
 
便意や尿意を催すと、「ぼんこ詰まった」「しっこ詰まった」といいます。ビアガーデンなどで話に夢中になってる人が良く「わがね、しっこ詰まった」と言ってトイレに駆け込みます。もちろん尿道が尿路結石とかで詰まっているわけではありません。
 
糞、尿とくれば、「へ」も取り上げなければなりませんが、「へ」については、そのまま東北でも屁ですから、取り立てて書くことはありません。ブーブーやってると「なんたら、へったれだな」とか言われますが。
 
最後に今は亡き父が言っていたことを書いてみます。
「へには、ぶー、すー、ぴーの三種あり。ぶーは音はすれども匂いなし。すーは、音はなけれど臭い芳し。ぴーは、ややもすれば身の出る恐れあり。」失礼しました(^◇^;)
 
 
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