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徒然草 第七十六段

2005-10-06 18:55:05 | 徒然草
 世の覚え花やかなるあたりに、嘆きも喜びもありて、人多く行きとぶらふ中に、聖法師の交じりて、言ひ入れ、たたずみたるこそ、さらずともと見ゆれ。
 さるべき故ありとも、法師は人にうとくてありなん。

<口語約>
 世の覚え華やかなるあたりに、嘆きも喜びもあって、人多く行き訪れる中に、聖法師が交じって、言い入れ、たたずんでいるのこそ、そうまでしなくともと見える。
 然るべき故あっても、法師は人に疎くてありなん(じゃないの?)。

<意訳>
 権力者の家の葬式や結婚式には多くの人が訪れる。
 その中に法師が交じって、受付すませて並んでいるのを見ると、なんでと思う。どんな理由あろうと、できるだけ法師は世間とは疎遠でありたい。

原作 兼好法師


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