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墨汁日記

墨汁Aイッテキ!公式ブログ

平マ228 死んだら死ぬ2

2007-01-03 20:08:41 | 

 ゲストの protozoa が話し出した。

「こんばんは protozoa です。『死んだら死ぬ』と言うテーマは当たり前のようでいながら本当に当たり前なので興味深いテーマです」

「死についてはどうお考えなのですか?」

「いや、やっぱり死んだら死ぬとしか答えようもありません」

「なんか、いつもとちがう話し方ですね?」

「死神とキャラがかぶるんでワザと口調を変えているんですよ!」

「まぁ、ほとんど同一人物みたいなもんですからねぇ」

「待て待て、こいつと俺と同一人物扱いするな!」

「なんだ、お前。俺につくられたキャラのくせに生意気な口きくな!」

「けっ、お前みたいなヘボ作者と俺を一緒にするなよ!」

「誰がヘボだっ。だいたい物語をぶち壊したのはお前の責任だろ!」

「なーんで俺の責任になるかな?」

「物語のキーパーソンであるお前が、とっとと物語を進行させないから、物語が停滞すんだよ!」

「お前が見通しもなく物語を書き始めたのがもともとの原因だろ!」

「馬鹿ぁっ! 出だしとオチだけは最初から決まってたんだ。真ん中をうまくまとめるのが登場人物の責任ってモンだろ!」

「知るかよ。だいたい俺は木村みのりに復讐をそそのかす誘惑者という設定だったのに、この子は復讐なんかやる気ゼロじゃん! そそのかすもクソもやる気ナッシングな奴を丸め込むのにどれだけの労力が必要だと思ってんだよ。俺こそこんなに手間がかかる仕事だなんて聞いてねぇよ!」

「お前こそやる気ねぇよ。創意と工夫と努力が足んねぇから説得できねぇんだよ!」

「おまっ、この子は創意や工夫や努力でなんとかなるキャラか?」

「人のせいにすんなよ。自分の能力の足りなさを恥じよ!」

「えっ偉そうに!! その言葉まんま返してやるよ! だいたい出だしとオチだけは決めてたって言うけどどんなオチだ?」

「なんとなく丸くおさまる」

「馬鹿かテメーはっ!! そんなアヤフヤな構想で書き出すな!」

「っせっー。俺の処女小説をムチャクチャにしやがって!」

「いまさら小説なんて言うなっ! 読んでいる連中に笑われる。だいたいお前には3文字以上の文章を書く才能なんてないんだよ!」

「馬鹿やろ! 3文字で文章になるかっ!」

「知るか馬鹿!」

「くそぉ。俺の作家になって印税計画という夢をぶち壊しやがって!」

「え? いや、おい。いまサラッと言ったけど、まさか本気でそんなこと考えていたんじゃないよなぁ?」

「ウハウハの夢を!」

「うっわぁー情けねぇ。こんな奴に創造された自分が情けねぇ!


こらっ!

「ほぼ同一人物が同じ口調で話すな! もー読者はどっちがどっちだか分からなくなってる! protozoa もう発言禁止!」

『ごめんなさい』(ダブル)


平マ227 死んだら死ぬ

2007-01-03 19:12:45 | 

 チャン、チャラチャラチャラチャン♪
 ヂャン、ヂャラヂャラヂャラヂャン♪
 ヂャンラー、ララララーン♪

 えーと。
 お琴の演奏テープが流れる中をおめでたい雰囲気のタイトル・テロップが立ち上がるようにというか、死神がボール紙に書かれたタイトルを手で立ち上げていく。

 えー、オコタ。
 コタツがあってね。コタツの上にはミカン。
 そしてオコタには私が髪を結って振り袖で座っている。
 死神は黒い野球帽に黒いTシャツでジーパンといういつもの格好の上にちゃんちゃんこ。
 死神が声をふりしぼって叫んだ。

「新春『平成マシンガンズを読んで』特別企画!」

 私が続ける。

「朝まで生ブログ!」

 この特別企画は死神がメイン司会で、私はサブの司会。

「えー。メイン司会の死神です」

「木村みのりです」

「いやいや、毎年恒例のこの企画」

「今年はじめてじゃん。だいたい朝まで生ブログって、本気で朝までやる気なの?」

「省略の美学だ。『朝まで(できたらいいな)生ブログ』から、できたらいいなを省略している」

「はじめから、朝までやる気なんてないくせに」

「やる気なくても、できたらいいなって気持ちが大切なんだよ。まぁ、この企画によって本編のストーリーが一時中断してしまうが、なにしろ新春だしな。記念になんかやっときたいなと思って俺が企画提案した」

「一時中断も何も、だいたいまともなストーリーなんてなかったじゃん!」

「まぁね。で、テーマなんだが。テーマは『死んだら死ぬ』というテーマだ」

「はぁ、死んだら死ぬのは当たり前じゃん。だいたい正月から縁起でもない」

「死神らしいテーマでいいだろ」

「正月早々、死なんて一休さんみたい」

「っせぇなぁ。とにかくゲストを紹介しよう。最初のゲストはパラサイト・シングルとフリーター問題についての専門家、protozoa さん!」

「専門家ちがう! まんまのパラサイトでフリーターじゃん!」

「以上です」

「1人かよ!?」 


平成マシンガンズを読んで 226

2007-01-02 23:56:06 | 

 ふと、私は死神が死神だって事を忘れてはいないかと不安に思った。なんでこんなにも死神に対して軽薄に言いたい事を言っているのかと不安になる。
 これは死神のワナではないかと恐怖すら感じた。だけど、そういうことを考えられるという事はまだ大丈夫なんだよね。
 まだ、死神の思いどおりにはなってない。復讐なんて私にはちょっと無理。
 私は自分のしたいことだけをしたい。


平成マシンガンズを読んで 225

2007-01-02 23:31:26 | 

 あーおいしかった。
 でもまだお楽しみがあるんだ。盛りそばがある。
 私は台所に行くと、食器棚からおみそ汁を飲むのに使っているお椀をひとつと、冷蔵庫からつゆのもとのビンを取って居間に戻る。

「じゃーおそばを半分こしようか!」

 ザルの上のおそばを半分に区切って分ける。
 死神の前に出前の陶器の入れ物を出して、おちょこみたいのに入ったソバつゆを半分そそぐ。私は残りのソバつゆをお椀にそそぐ。
 あんのじょう、2人でソバつゆを分けるとちょっと足りないかんじ。冷蔵庫から持って来たつゆのもとを少し足して、居間に置いてあったペットボトルのミネラル・ウォーターで薄める。

「さぁ食べよう」

 死神は何も言わずにおそばを食べ出した。
 見るとおそばをダブダブとつゆにひたしてから食べている。

「おそばは先っぽだけつけて食べるのが江戸っ子だよ!」

「知るか、ソバはダブダブに汁をつけた方が旨いんだよ」

「粋じゃないなぁ」

 そんな食べ方を立川のおばあちゃんに見られたら怒られるよ。

「ところで、このザルソバは本当のザルソバだろうか?」

「しつこいよ死神!」

「ごめんなさい」

 ズルズル。