酔っぱらって

　酔っぱらって、居酒屋の店員にからむ夢をみた。
　カウンターに座って飲んでいると、俺が泥酔して聞こえていないと思いこんだらしく店員同士で、「どうしようもない酔っぱらいだな」とか俺の事を噂している。
　俺は、それを聞きとがめて店員にしつこくからむ。

「お客様に対して、なんて口のきき方だよ。わびの一つも入れてもらおうじゃねぃか！」

　そんなこと言って、すごんで、飲み代を只にする事を店員に要求していた。

　夢には、本性があらわれるというけど、イヤな奴だな俺って。

今夜はしばしの休息

　おやすみなさい。

夢

　毎日のように夢をみる。
　大抵は楽しい夢だがたまには悪夢もみる。
　でも、悪夢すら現実よりはマシだ。できる事ならずっと夢の世界にいたい。

　今朝も夢をみた。
　リアルな仕事の夢。夢の中で仕事して、さらに起きて現実に仕事する。
　最低最悪。

自分らしく

　「自分らしく生きたい」とか言ってるのを聞くと、つい下らねーなーとか思ってしまう。
　何故か、俺が心の底から下らないからである。
　俺は脳みそがあんまりないので、他人の話も、自分の事として重ねあわせないかぎり理解できない。
　だれかが、「自分らしく生きたい」と言ったとする。
　では、俺自身にその言葉を重ねてみる。「俺らしく」生きてみよう。あくまで偽りの無い「俺らしく」だ。平日なら、仕事行ってメタクソ怒られて、酒飲んで寝る。休日なら、一日寝たうえ、酒飲んで寝る。
　下らない。
　「俺らしく」などあまりに下らない。毎日酒飲んで寝てるだけだ。
　「自分らしく生きたい」と言う人の「自分」はさぞかし素晴らしいのであろう。きらめいているんだろう。それが、今はたまたま何らかの理由で発動を阻害されてはいるが、「自分」を解放したあかつきには、めちゃスゴイ事になるのだろう。
　だが、俺には開放すべき「すごい自分」なんぞないので、「俺らしく」なんか生きたいとは思わない。俺は「俺以上」しか望まない。「自分」なんて下らなすぎるから。

夕刊配達の夢

　夕刊を配達する夢を見た。
　芸がない。まんま、いつもの日常生活じゃないかと思いながら、新聞を配り続ける。

　ふと、紙面に目をやると新聞の一面に俺の顔写真がでかでかと載せられている。その上に昨日書いた「日記」の作文まで紹介されている。
　うわー。全国紙でなんという恥さらしな。いつもネットで全世界に己の馬鹿をさらしている俺だが、やはり全国紙ともなると全国的に恥ずかしい。
　許してくれと思いつつも、そこは仕事。夢の中でさえ律儀に新聞を配り続ける。

　配達中に道に迷う。バイクを路地にとめ、住宅地の奥深くに進入していくうちに自分がどこにいるのかがわからなくなってしまった。
　困ったな。新聞を一部だけ手にもって次の配達先を求めて街をウロウロする。

　小平市立熱帯水族館に着く。
　あぁ、なんかここも読者のうちの一件だったはずのような気がする。
　新聞受けを探して門から中に入ると、足元にはコンクリートで固められたいけすが水をなみなみとはられて何十個と並んでいる。水族館のくせに水槽のひとつもない。いけすばかりだ。いけすかない水族館だ。