絶版プラモデルやじ馬考古学・ボックスアート美術館(なつかしき50~60年代アメリカプラモの世界)

古き良き時代の絶版プラモを発掘する、インターネット考古学。現在、・ボックスアート美術館にてエレール特別展を開催中!

不気味な理科室の香り・レンウォールボックスアートギャラリー

2009年10月31日 | プラモデル


不気味な理科室の香り
レンウォ-ル・ボックスアートギャラリー




レンウォール倒産後、金型を引き取ったレベルから
「ヒストリーメーカーズ」シリーズで再デビュー。
けっこうデカいキットで、そのボリュ-ムにビックリ。
圧倒的な存在感は、横綱クラス。


第三次世界大戦をイメージさせるボックスアート。
臨場感タップリでいいですね。


こちらは、レベルのナイキ・ハーキュリーズ。
上のボックスアートと、ほぼ同じ内容に驚く。
当時のアメリカ人がもつ核戦争のイメージが
わかって興味深い。




こちらも、核戦争をイメージさせるボックスアートが秀逸。
モクモクとわき上がる原子雲がいいネ。


こちらは、レベルの「ヒストリーメーカーズ」シリーズで、再デビュー。




パットン、ブルドックともに砲塔を後方に回して、戦車砲を撃って
います。どんな状況なのか、よくわからないですが、戦場の雰囲気は
よく出ています。




M50インストより掲載















「AERO SKIN」と銘打った、レトロなWWⅠ機シリーズ。


























レンウォールで、忘れてはならないのが
コレ!  ジャジャーン!!


学校の理科室の不気味さが体感できるキット。
背景が黒なので、余計に気持ちが悪い。
しかし、キットそのものはよく出来ており、
現在まで、これを超えるものは出ていません、ホンマ。


妊娠状態にできるコンバーチブルキット。
胎児のパーツ付で、男性版よりこちらの方が
人気大。


背景が白になり、気味悪さがかなり
改善されています。
理科の教材キット的イメージ。


レンウォール倒産後、レベルが
再発売したときのボックスアート。
レンウォール時代のイメージで
新たに描かれたもの(女性の髪形が
違うのでわかります)


実物大というのが、超スゴイ!
空前絶後!


動物モノもありました。
こちらは、ワンちゃんバージョン。
背景が赤であるのと、学生(?)のイラスト付で
かなり明るいイメージ。
純然たる理科の教材風ボックスアート。

かつて、マルサンでもこれらのキットをコピーして
発売していました。

「驚異の人体(男性版のみ)」価格¥1250(当時)
「偉大なる頭脳」¥3000
「忠実な犬」¥1500
「魚の神秘」¥1500
「平和を呼ぶ鳩」¥1200
「昆虫の不思議」¥1200
「栄光の馬」¥2000
「乳牛の秘密」¥2000

キットのタイトルもいいですね。
購入者の関心というか、興味を引くには
これらのタイトルがあった方がベター。
マルサンの商売上手な一面が出ています。

小学校のとき、友人のオヤジさんがいくつか
買い込んで作っていたのを見て、興味をもちましたが、
100円、200円のプラモをようやく
買えるようになった自分にとっては高嶺の花。
手が出ませんでした。

なお、上記マルサンのキットについては、ブックマークの
「創製の模型屋たち」、マルサンのコーナーを参照
してください。


植物をテーマにしたキット。
相当マジメな内容ですが、はたしてどのくらいの需要が
あったことか。


こちらは昆虫モノ。
ちょっとキモイ雰囲気ですが、純然たる教材と
割り切ってしまえば、よくできています。

次回は、11月15日夜更新予定。

いよいよ、オーロラのボックスアートに突入じゃ!
昔なつかしいキットの、オンパレード。
涙なくして、見られない?


モノグラム・ボックスアートギャラリーPartⅣ

2009年10月15日 | プラモデル



「オイ、知ってるか?
カッコええボックスアートを、党に届けると

総統がプレゼントをくれるってよ」

「オレは、タミヤのラジコン虎戦車がいいな」

「オラは、MMシリーズのドラゴンワゴンだ」

「オイッ! お前ら愛国心がないぞ
せめてドイツ製のプラモがほしいと言え
ヒムラーに逮捕されるゾ」
 


「若者よ、進め!

ドイツ第三帝国の名誉にかけて
ボックスアートを余のもとへ届けよ
偉大なるゲルマン民族のみが、この価値を理解できるのだ

ジーク・ハイル!」

モノグラム広告集






以下、ボックスアート集でっせ

当ブログを見てくださっている方から、うれしいプレゼントが届きました。
セスナ機水上機バージョンのボックスアートと、付属の人形の画像計3点を
ご紹介させていただきます。

いまから40年近く前の話ですが、モデルアート誌で「プラモの珍品をハントする」と
いう連載記事がありました。筆者は須賀井保久氏。おそらくペンネームでしょう。
なぜなら、須賀井保久(スカイホーク)だから……(笑)

記事の中で、このセスナ機水上機バージョンは、当時すでに入手困難なキットの
ひとつとして紹介されていました。


昭和30年代生まれの私にとって、水上スキーは
お金持ちのレジャーというイメージです(現在は
どうなんでしょう?)
このスキー板を持って微笑むギャルは、まさしく
豊かなアメリカの象徴そのものです。


ギャルのプラモが素晴らしい!
後ろ姿の、なんとセクシーなことか!
原型師の腕のよさが輝いている。

画像を提供してくださった海法様
ありがとうございました。
















武装ジャンクなんて、いかにも時代を反映しています。
ベトナム戦争がなければ、とても発売などされなかったでしょうね。




















1958年から64年にかけて、日本テレビで放映していたアメリカの
ホームドラマ『パパは何でも知っている』(メッチャ、古い!!)を
思わせるようなボックスアートがいい。
暖かく見守る良き父親と、親の愛情をいっぱい受けてスクスク育つ
わが息子。未来はバラ色である。
薬物中毒、家庭内暴力、不倫、親の離婚等など、まったく別世界の
話で、古き良き時代のアメリカそのものをイメージさせている。

そういえば、レンウォールのエンジンキットでも、これと同様の
ボックスアートがありました。
おそらく、『パパは何でも~』に主演していたロバート・ヤング演じる
アンダーソンパパが下敷きになっているのでしょう。

参考資料



これも、アメリカのホームドラマで見る模範的家族をイメージして
います。
理解ある父親と優しき母親、元気ハツラツの息子と美しき娘の
写真が、何か心をホッとさせるのがいい。








モノグラムロゴの横に描かれた少年のイラストを見ると、何とミサイルをかかえて
いるゾ。





次回の更新は、10月31日夜の予定。
レベルやモノグラムとは趣の異なる、レンウォールのボックスアートで勝負!


レンウォールといえば、超ビッグサイズのテラクルーザーwithメースミサイルが
メッチャすごい。
1/32スケールのミサイルもさることながら、それよりさらにデカいテラクルーザーも
モデル化しようとした発想が、いかにもアメリカ的。
タイヤの親分みたいなヤツを履いた、その未来的なスタイルは、現在でも古さを
感じさせない。


モクモクとわき上がる原子雲が、印象的。
空の色も茶色で、何となく危ない雰囲気。
核戦争をイメージさせる構図が、エエなァ。

ところで、砲座側面の3人の兵隊さんは、何を
しているのでしょうか。
もしかして、砲座を押して動かしているのでしょうか。
やめなさい!ギックリ腰になるから…


臨場感あるボックスアートがいい。
コンボイを狙った敵機を、見事撃墜。
アメリカ陸軍の面目躍如たるシーンが素晴らしい。


不気味な理科室の雰囲気プンプンの
キットがこれ。
日本では、これをコピーして販売して
いたマルサンの方が有名かも?

何となく気になるキットだったけど、
高価なのと気持ち悪さから、買うのに
勇気がいったゾ。