絶版プラモデルやじ馬考古学・ボックスアート美術館(なつかしき50~60年代アメリカプラモの世界)

古き良き時代の絶版プラモを発掘する、インターネット考古学。現在、・ボックスアート美術館にてエレール特別展を開催中!

オーロラ・ボックスアートギャラリー、人物編

2010年04月30日 | プラモデル





「パリ上空警戒の戦闘機指揮官を呼び出せ。
 総統は、まもなく会場に到着する。
 体当たりの覚悟で、阻止しろ!」

「目を開け!敵を見よ!
 お前たちが、総統の楯となるのだ!」




つづく

「ヒト」をテーマとした
オーロラ・ボックスアートの世界








ジョン・ウェイン主演の映画で有名に
なった米軍特殊部隊だが、戦う男を
イメージした絵がいい。ただ、
当時の最新型ライフルM16を
装備しているのはいいんだが、
マガジンパウチと水筒は、
どう見てもWWⅡモノ。
このチグハグさが面白い。



待ちに待った上陸だ。
酒だ、女だ、ギャンブルだ、
ハデにパアーッといこうぜ、相棒!
そんな会話が聞こえてきそうな絵だ。

軍艦という空間に隔離され、女っ気もない
野郎ばかりの殺風景な世界に暮らす兵士たちにとって
「上陸」のもつ意味は、格別のものであっただろう。
女性乗組員がいる現代の米海軍を見ると、隔世の感が
ある。

水兵たちの明るい表情が、素晴らしい。



上2点と異なり、絵というよりは
プラモの完成品風写真という
イメージ。

それにしても、奇妙な絵だ。
「空軍パイロット」と表示しながら
背景の戦闘機は、どう見ても海軍機!
そうか、当時F-8クルセイダーは空軍でも
使用されていたのか…と、勝手に納得するしかない。

参考資料

背景に描かれたのは、多分コレでしょう。Wikipediaより

宇宙


戦ふオジサン、あれこれ















上2点は「三銃士」の
メンバーをモデル化したもの。





こりゃ珍しや、チャイナものですゾ!

中国、清朝のエリート役人プラモ。
大臣クラスだろうか。


こちらは、中国娘のプラモ。
服装から推測すると、皇帝一族
もしくは高級官僚のご令嬢かも
しれない。

JFKも、ビックリ
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

絶大なカリスマ性をもつ伝説的な大統領のプラモ。

発売当時、数年前まで現職だった大統領が
モデル化されるのは、きわめて珍しい。
悲劇的な最期をとげた大統領として
強烈な印象が残っているからだろう。

そういえば、過去の大統領選の報道をみていると
若くて、イケメンで、インテリで、リッチで、やり手で、
奥さんが美人である大統領候補は人気が高い。
おそらく、米国民の中では伝説的なケネディの再来を
求める空気が、それだけ強いのだろう。


こちらは、ご本人の写真。Wikipediaより

スポーツもの







オーロラのスポーツプラモは、ジオラマ風で面白い。
このリアリズムに徹した作りは、同社の独壇場だ。


アメリカの伝説的ヘビー級王者ジャック・デンプシーの
歴史的な試合をモデル化。
1923年9月14日、ニューヨークで行われた
対ヒルポ(アルゼンチン)戦は、双方ダウンを
喫しながらの壮絶な戦いで、最後にデンプシーが
KO勝ちをもぎとった。
オーロラは、このときの試合をソックリそのまま
モデル化している。


映画『007ゴールドフィンガー』に
登場した用心棒オッド・ジョブ役の
ハロルド坂田をモデル化。
ツバに刃物を仕込んだ山高帽を投げる
オジサンとして知られている。

彼は、1948年のロンドンオリンピックに
アメリカの重量挙げ選手として出場、
銀メダルに輝いた人物。
のちに、悪役レスラーに転向。
同じく悪役レスラー、グレート東郷
(みなさん、知っていますか?)の
弟分として活動していた。

次回の更新は、5月15日夜の予定です。

AFVの世界へようこそ!オーロラ・ボックスアートギャラリー

2010年04月15日 | プラモデル


「何だ!」

「パリに向かっているぞ ただちに報告しろ!


「モスキートと思われる航空機が、
 各地で単機侵入を図り、パリ方面に
 向かっている。
 これは、単なる偵察任務ではありませんぞ」



「閣下!ただちに式典の中止を!」

「ダメだ。
 総統はお許しにならない。
 すべて予定通り行われる」



「議論をしているヒマはない。
 全部隊を出動させるべきです!」


全機、パリへ向かえ
急げ






全員、配置につけ
モタモタするな



つづく

AFVの世界へ、ようこそ!
オーロラ・ボックスアートギャラリー








まともなパンタープラモでは、最古のものだろう。
歩兵がワイマール共和国時代(?)のイメージで描かれているのが、ご愛嬌。

日本では、ゴムキャタピラ付のオモチャ然とした戦車プラモが
主流の時代に、キャタピラもプラ製で、徹底したリアリズム追求を
していたアメリカ製のキットを見て、カルチャーショックを受けた。
オーロラの戦車プラモというと、パッとしたイメージがないけれど、
それでも当時の日本製をはるかに凌駕していたのだ。








旧版の斬られ役ボックスアートに比べれば、主役級に出世したのが
メチャうれしい。おめでとうございます。




あたかも、旧ソ連の映画『ヨーロッパの解放』を見るようだ。






















幻となった米独(当時は西独)共同開発による主力戦車MBT-70。










かつて、日東が「トラクターカーゴ」の商品名で発売していた
M8トラクターは、オーロラのコピーだったのかな。




究極の突撃砲といった感じだが、WWⅡが長引けばドイツが開発したかもしれない。

地中海の風とともに、エッシー提携品



Heller提携品と同じように、エッシーのパッケージをそのまま使用している。
時代を反映してか、タミヤ流の背景が白のボックスアートになっていて、
日本のボックスアートの手法が、世界標準となったことがわかる。

次回の更新は、月30日夜なのヨ。