絶版プラモデルやじ馬考古学・ボックスアート美術館(なつかしき50~60年代アメリカプラモの世界)

古き良き時代の絶版プラモを発掘する、インターネット考古学。現在、・ボックスアート美術館にてエレール特別展を開催中!

テレビドラマに見るアメ車あれこれ特設美術館Part5

2014年05月30日 | プラモデル

アメリカ軍によるボックスアート奪還大作戦
          ※このストーリーはフィクションです



「国籍不明機が接近中 戦闘機を発進させろ」




「ハバナから戦闘機が発進したぞ
 トレードウインドは高度を下げて
 退避行動に移れ

 空母から戦闘機を急行させる」


「了解」




「キューバ機は撃墜するな 追っぱらえ」









「アメ公がケツに
 喰いついたゾ 離脱しろ



「わがキューバ戦闘機は腰ぬけか
 責任者を処罰しろ」


つづく


テレビドラマに見る
アメ車
あれこれ


特設美術館


おサルのクルマは
ポンティアックだった


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さらに第五の男が…!?

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シュナイダーさんと呼ばれるオヤジ人形(マイクの左側)が
ときどき登場していた。
人形の体から出たヒモを引くと、何やらしゃべる。
この番組の制作者(ホントにシュナイダーさん)にちなんで命名されたそうだ。


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ピーター・トーク     ミッキー・ドレンツ
デイビー・ジョーンズ  マイク・ネスミス

テレビドラマ『ザ・モンキーズ』は、従来の
テレビ番組の概念をうち破った画期的な
存在だと思う。

そもそもモンキーズのテレビドラマ誕生というのは、
1964年当時アメリカでも絶大な人気を
もち始めたビートルズに対して、自国アメリカでも
なんとかこれに匹敵するような音楽グループを
作りたいと考えたテレビ番組制作者らが、ビートルズ主演映画
『ビートルズがやって来るヤァ!ヤァ!ヤァ!』を参考に
して創り出したのがこの『ザ・モンキーズ』だった。

従来の自然発生的な音楽グループとは異なり、最初から
オーディションでメンバーを選び、彼らが出演するドラマの
なかで曲を披露してレコードの売上につなげるという手法は、
いかにもアメリカ的であった。

ドラマはコメディ仕立ての30分番組で、
ロサンゼルス郊外のビーチウッド地区に住む
4人の売れないミュージシャンという設定だった。
全編ドタバタ喜劇でまとめられているので、
当時を知らない世代がこのドラマを見たら
モンキーズとはコミックバンドなのかと思うかもしれない。

このドラマは1966年から1968年にかけて
アメリカNBCで放送された。
日本ではTBS系列で1967年10月から
1969年1月までの間、毎週金曜日の
午後7時から放送された。
番組スタート時には同じ時間帯で
フジテレビでは、『丸出だめ夫』の作者
森田拳次原作のロボットアニメ『ロボタン』を
放送していた。



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モンキーズのメンバーが住んでいると
いう設定の借家。
度重なる家賃滞納で、大家から立ち退くよう
求められるシーンが時々登場する。
この家はドラマ用のセットではなく、
実在するものを撮影用に使ったように
思える。


なお、室内のシーンはスタジオセットを使って撮影されて
いた。

参考資料

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モンキーズが誕生するきっかけとなった
1964年公開のビートルズ主演映画
『ビートルズがやって来るヤァ!ヤァ!ヤァ!』

https://www.youtube.com/watch?v=TcY5RoxlLD4

売れないバンドが
こんなクルマをもっていて
イイのか?
モンキーモービルの巻


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日本製もあった
モンキーズの
おクルマプラモ


テレビキャラクター関連のプラモを
手がけていたイマイでは、
当初「モンキーモービル」の名称で
発売していたが、その後モンキーズ関連の
契約切れのためかポンティアックGTOに
商品名を変更して再発売している。
また、ムーンアイズ仕様の黄色い車体
バージョンも存在した。


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コ…コラッ 危ないゾ!


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車外に顔を出しているメンバーから判断すると、
運転しているのはマイクか…


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車体後部中央の四角いモノは、
驚くべき事にドラッグシュート装置。
ドラッグレーサー並みの装備だが、
どれだけのスピードが出るのだろうか。
あるいはアメリカ人好みのジョークなのか。


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意外と細身のハンドル。
運転者の手の様子から
細くて握りにくいような気がするが、
どんなものか。
あるいは女性が運転することを
考えて、あえて細身にしたのだろうか。


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本車最大の特徴たる大型スーパーチャージャーを
車内から見たところ。
運転者からすれば視界の邪魔であったに違いない。


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モンキーモービル走行映像
https://www.youtube.com/watch?v=4GqUC7Z7S1I

モンキーモービルのベースとなったのは…
ポンティアックGTO・1966年型


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ポンティアックGTOは、1960年代後半の
典型的なハイパフォーマンス車として、
当時の若者を魅了した。
若い世代の象徴たるモンキーズの
御用達車のベースとして、本車は
ベストな選択であったにちがいない。

ポンティアック1966年型各種広告






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当時の日本車にはない大胆で、かつ洗練されたデザインがいい。


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ポンティアックGTO・1966年型テレビ広告映像。
http://www.youtube.com/watch?v=YXF4YVFpHFw









おサルのバイク
ホンダだった!

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ジャンプ!


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日本では新聞配達やそば屋の出前などで
働くバイクというイメージが強いスーパーカブだが、
モンキーズのメンバーはレジャーバイク感覚で
乗り回している。


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対米輸出仕様CA100
モンキーズのメンバーが乗り回しているのは
おそらくコレ。
日本国内仕様にはないタンデム用シートが
特徴となっている。









HONDA
市民の足を強くアピールしているアメリカ用
雑誌広告。
ホンダは1959年よりスーパーカブの
対米輸出を行っている。


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これもアメリカ向け広告。
市民生活にとけ込んだ手軽な足を
イメージしている。

モンキーズによるスーパーカブ走行シーン
(ラストに登場するゾ)
http://www.youtube.com/watch?v=jLeL-QxbEfI

それまでのアメリカにおける
バイクのイメージは…


革ジャンを羽織った荒くれ者と大型バイク…
それがアメリカにおけるバイクのイメージだった。
1953年公開のマーロン・ブランド主演映画
『乱暴者』(あばれもの、原題:The Wild One)で
ブランドは暴走族の親分役を演じたが、どうも
そのときのインパクトが強烈だったらしく、バイク=暴走族の
乗り物的なイメージが定着したといわれている。

ホンダはアメリカでスーパーカブを販売するにあたり、
こうしたマイナスイメージを払拭するため「市民の足」を
強くアピールし、それがアメリカ人に受け入れられる
こととなった。

おサルの乗り物は
モンキーだった!?

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ドラマのオープニングに毎回登場していた
ナゾの小型バイク。
一見モンキー風だが、ヘッドライトや
ホーンの形状から別物と判断した。
おそらくイタリアのバイクメーカーであった
Peripoli(ペリポリ 1957年~2000年)が
生産していたGiulietta(ジュリエッタ)GSA junior
という50ccバイクのように思われる。


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Peripoli

当時のアメリカではハーレーダビッドソンが
大型バイク市場を席巻していたため、これとの
競合を避けるため、小型バイクを主要対米輸出用に
していた外国メーカーが多く、Peripoliもそのなかの
ひとつだった。
ハーレーダビッドソンも1948年頃より小型バイクの
生産をしていたが、1960年代からホンダを始めとする
日本製小型バイクが台頭してくると対抗できなくなっていた。

大型バイクばかりじゃないゾ!
ハーレーダビッドソン

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おサルよ
あれがパリの灯だ?
『すばらしきパリ』の巻
















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待ち伏せをしていたファンにとうとう
つかまってしまったメンバーら。
乗り捨てたモンキーを見ると、本車の特徴である
格子縞のカラフルなシートが確認できる。


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モンキーズのメンバーが乗っていたのは、1967年発売の
Z50M型で、現在のモンキーとは異なるデザイン。















こっ これは…

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フランス版ダイハツ・初代ミゼット?

これはイタリアのピアッジオ社が生産した
Ape(アぺ)と呼ばれる三輪トラック。
そもそもは同社が生産するベスパ・スクーターの後部を
2輪にし、荷台を増設した3輪スクーターとして
1948年に発売された(下)。


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1948年当時のイタリアは、第二次世界大戦後の
復興期で手頃な物資輸送手段が求められていたこともあり、
大ヒットとなった。
その後、ユーザーから「雨風をしのぐ運転室をつけて
ほしい」という求めに応じて生産されたのが、頭でっかちの
アヒルをイメージしたようなユーモラスなこのトラックなのだ。
この辺の事情は、戦後日本のオート三輪も似たようなもので
なんとも「敗戦国」の悲哀がにじみ出ており、なかなか興味深い。


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前輪の構造を見ると、自動車というよりは
やはりスクーターだ。
車輪の大きさと比較して車高がかなりあるので、
急ハンドルを切ったりすると横転しそうだ。
横転事故を防ぐためドライバーは安全運転に
徹さざるを得なくなるので、本車による横転事故
発生事故件数はきわめて少ないのではないだろうか…?


地元イタリアのメーカー・イタレリが
1/32スケールのダイキャストモデルを
発売していた。


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オットットット…

Ape走行映像
http://www.youtube.com/watch?v=OwuFgNCD1H4

テレビドラマ『ザ・モンキーズ』より『すばらしきパリ』。
パリを訪れたモンキーズに現地の女の子軍団がモーレツな
追っかけを開始する。
彼女らから逃れるため、市内をホンダ・モンキーで
走り回るシーンを見ることができる。

ファンに追いかけられるという場面は、

『ビートルズがやって来るヤァ!ヤァ!ヤァ!』の
冒頭にもあり、『すばらしきパリ』はこれをヒントに
している気がする。

http://www.youtube.com/watch?v=TeBIWpVhW3E

テレビドラマ『ザ・モンキーズ』
劇中演奏された曲をドラマ放送時の映像とともに


『恋の終列車』
http://www.youtube.com/watch?v=tGLx4WenGwQ


『アイム・ア・ビリーヴァー』
http://www.youtube.com/watch?v=XfuBREMXxts


『恋はちょっぴり』
http://www.youtube.com/watch?v=KnMuwzm7kw4

『どこかで知った娘』
マイクによるスーパーカブ・ウイリー走行(?)映像付!
http://www.youtube.com/watch?v=lW923_oO75o


『プレザント・バレー・サンディ』
http://www.youtube.com/watch?v=7RPQEap-8Vk




『デイドリーム・ビリーヴァー』
http://www.youtube.com/watch?v=mJMyXxiBR1Q


『すてきなバレリ』
http://www.youtube.com/watch?v=QWTa9CE51sA


『スターコレクター』
http://www.youtube.com/watch?v=3TCOggiUGHk

『She Hangs Out』
http://www.youtube.com/watch?v=RdZDzKThz5o


『Mary Mary』
http://www.youtube.com/watch?v=AMNize7s8nc


『She』
http://www.youtube.com/watch?v=WQ6LmrP3vK8

『What Am I Doing Hangin Round』
http://www.youtube.com/watch?v=45XruL17D90

1968年公開(日本公開は1981年)の映画
『ザ・モンキーズ 恋の合言葉HEAD!』映像。
時代を反映してベトナム戦争の記録映画が
多く登場している。ファンの女の子からすれば
モンキーズのイメージがくずれて、メチャ不評
だったらしい。


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右下の映像は、1968年に南ベトナムで起きた北ベトナム人民軍および  
南ベトナム解放民族戦線によるテト攻勢の際、捕らえられた解放民族戦線
容疑者(実際に指揮官だったといわれている)を南ベトナムの警察庁長官
グエン・ゴク・ロアン自らが拳銃を使って処刑したときのもの。          
この手の映像がモンキーズの映画に実際に登場するのだから驚く。


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頭部を撃たれた容疑者が崩れ落ちるシーンが
スクリーン全面に映し出される。

ベトナム戦争関連の映像の中で、もっとも衝撃的で
かつ有名なものがこれだと思う。
処刑の様子は現場に居合わせたアメリカの取材陣に
よって撮影された。
YouTubeで見ることができるが、閲覧制限がかけられている
場合があり、その際は解除する必要がある。
Nguyễn Ngọc LoanでYouTubeの映像検索をすると
ヒットする。
一方、写真撮影されたものもあり、こちらは1969年の
ピューリッツァー賞を受賞している。

これは驚き
ピーターの兵隊さん

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ピーターのGI姿は、けっこう
サマになっている。
なお、映画に登場する『ライフ』の
表紙(上)はニセモノで、実際に発売
されたわけではない。

『ザ・モンキーズ 恋の合言葉HEAD!』映像
https://www.youtube.com/watch?v=3SSi43FGLt8

テレビドラマ モンキーズ オープニング&エンディング映像
http://www.youtube.com/watch?v=5X0NzFz8l0o
エンディングはスポンサーだったケロッグの商品紹介が
されているバージョン。
日本では放送されない部分だ。

エンディング・ケロッグバージョン映像
上記とは異なる曲で『For Pete's Sake 』を使用している。
https://www.youtube.com/watch?v=uUYjkAHwsHY


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アップル・ジャックスは、いままで
日本では発売されていないのでは
ないだろうか。
シナモンアップル風味というのは
けっして悪くはないと思うのだが、
日本人には合わないと判断された
のかもしれない。



次回の更新は7月31日夜の予定です。