絶版プラモデルやじ馬考古学・ボックスアート美術館(なつかしき50~60年代アメリカプラモの世界)

古き良き時代の絶版プラモを発掘する、インターネット考古学。現在、・ボックスアート美術館にてエレール特別展を開催中!

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アトラス編「パーツを楽しむ:アトラスがもっとも輝いたとき」

2006年12月20日 | プラモデル


今年最後の講義じゃゾ。
しっかり聴くように。
オイ、そこの!
居眠りこくな。
喝!


パーツを楽しむ                                          
                                                    
                                                    
                                                    
                                                    

プラモデル野次馬考古学

マーキュリー/アトラス編


パーツを楽しむ:アトラスがもっとも輝いたとき


このパーツ構成を見ても、アトラスの金型製作にレベルがなみなみならぬ熱意をもって取り組んだことがわかります。
手すりなどの繊細なパーツ群などは、当時の技術の粋をこらして、極限まで細く作り込まれていますし、このスケール(1/110)ではかなり小さくなる階段のステップ部分にも、ちゃんと滑り止めの模様をモールドするなど、かなり細かい配慮を見せています。
あたかも、レベルの職人魂を見るような思いです。
俺たちのキットを見てくれ。これぐらいのプラモデルなんか、朝飯前さ。しっかり楽しんでくれよ、‥‥そんなメッセージが聞こえてきます。

さらに、このキットはアメリカの「溢れんばかりの喜び」が、オーラのごとく光り輝いています。
ソ連に出遅れたミサイル開発競争の起死回生の満塁ホームランが、このアトラスだったんですから。

このキット「Everything is GO」の初版が発売されたとき、シルバー(ピカピカのメッキものではありません)、オレンジ、ライトグレーの3色のパーツで構成されていました。
なにか、とてもゴージャスな雰囲気です(これも「溢れんばかりの喜び」の反映か)。
パッケージを開けたときに、目に飛び込んでくるカラフルなパーツ群。いかにも、アメリカ的。インパクトは絶大です。視覚効果も十分ですね。
ちなみに、ICBMタイプのものはホワイト、イエロー、グレーの3色のパーツ構成で、6体の人形がついていました(マーキュリー/アトラスには、カプセル内の宇宙飛行士以外、人形は付属していません。いったい、人形はどこに消えたのでしょうか?)。

「Everything is GO」のキットは、その後何回かリリースされていますが、再版のものはパーツがライトグレー一色になっており、例の「溢れんばかりの喜び」も、いささかトーンダウンです。


発射台本体は、建物というか工場プラントのプラモデルを作るイメージです。
キットを見ると、発射台の途方もなく巨大で圧倒的なさまを実感できます。




これまた、繊細なパーツ群。1959年製ながら、キットに古さは感じられません。


細かいマーク類満載のデカールは、作り手に十分な手ごたえを感じさせます。



オマケ宇宙と音楽の融合、スペースサウンド紹介

「スペースサウンド」とは、何でしょうか。
これは、「宇宙」や「人工衛星」などをテーマとした音楽のことで、1960年代前半に大いに流行しました。
当時普及してきた電子楽器、電気ギター(うわっ、なつかしい言い方)やキーボードなどの独特な電子音を駆使して、宇宙のイメージを作り出していました。

ガガーリンやグレンの有人宇宙飛行成功、さらには次々と打ち上げられる人工衛星など、いままで空想科学の世界でしか語られなかった人類の宇宙進出が一挙に現実味をもったことが、最大の要因です。こうした状況のなか、流行に敏感な音楽業界がこれを見逃すはずはなく、多くのスペースサウンドが、世に送り出されていったのです。

下はアポロ11号の月面着陸成功によって、リリースしたベンチャーズのLP。
もともとは、1960年代前半に発売されていたもの(1964年リリースの「Ventures in Space」)を、ジャケット及び収録曲を変更して再リリースしたもの。
アポロ打ち上げのド迫力な写真が、宇宙開発競争の勝利者アメリカをイメージさせます。



下2枚は、ジャケット内側の写真。
月面の写真が、デカデカと掲載されており、「月面着陸」のインパクトの強さがうかがえます。

アルバムに収録した曲目を見ても、宇宙をイメージさせるものがズラリと並びます。



いままでの宇宙開発の歴史を、年表風にまとめています。
曲の解説など、どこかに吹き飛んでしまい、宇宙開発に力点を置いたデザインなどは、さながら科学雑誌のよう。



下はイギリスのグループ、トーネイドースの「テルスター」シングルジャケット。

レコードジャケットの、このレトロなデザインが時代を感じさせます。

メンバーを見てください。
スーツでビシッと決めた姿は、1960年代前半のバンドの典型的スタイル。
おや? 
マッシュルームカットのおにいさんがいますね。
これも1960年代前半を象徴するファッションです。

ところで、「テルスター」とは何でしょう。
これは、1962年7月にアメリカが打ち上げた通信衛星テルスター1号のことで、この成功で、アメリカとヨーロッパのテレビ中継が短時間ですが可能となりました。
衛星中継など、いまではべつにどうってことはないのでしょうが、当時としては驚異的な出来事であったらしく、この「テルスター」という曲が発売されるやいなや、爆発的な売り上げを記録して、1962年12月22日付ビルボード誌第1位にランクされました。



こちらは、スウェーデンのグループ、スプートニクス。
アメリカ製スペースサウンドとは趣が異なる、素朴で澄んだ音色の北欧風味付が素晴らしい。
宇宙服をイメージしたステージ衣装など、話題が多いグループでした。

日本ではどちらかというと、「霧のカレリア」の方が知られていると思います。
この曲はスペースサウンドではないのですが、ロシア民謡風のメロディーが日本人の感覚にマッチして、ヒットしました。
なお、ジャケットにメンバーの写真が載せられていますが、ファッションを見てもわかるように1970年代のものです。



オッ!なつかしい。17cmLPではないですか。
ジャケットの写真が、宇宙時代の幕開けを感じさせます。
ジェミニ計画で、ホワイト宇宙飛行士が船外活動をしたときのものですが、このときの「宇宙遊泳」に世界の注目が集まりました。

「夢のマリナー号」はベンチャーズのオリジナルで、火星探査機マリナー4号の成功を記念して作られたもの。

「アウト・オブ・リミッツ」は、イギリスのグループ、マーケッツの大ヒット曲。1964年2月1日付ビルボード誌第3位にランクされました。イントロが、チョッと不気味です。
ベンチャーズも、うまくカバーしています。

「テルスター」は、上でも紹介しましたがトーネイドースの大ヒット曲で、ベンチャーズと聴き比べると、両者の違いがわかって面白いです。

「ブルースター」は、イギリスのシャドウズの曲で、TVドラマ「メディック」(日本では放映していないと思う)のテーマ曲。
美しいメロディで、スペースサウンドの代表曲。
ベンチャーズのリードギタリスト、ノーキー・エドワーズのボトルネック奏法が光ります。



続く

特報!                                                        
                                                             
                                                                             



世界最大規模を誇る、野次馬大学付属戦争博物館。

ここで、世紀の発見があった!
それは‥‥





館長のオイゲンじゃ!
次回から、ドイツ第三帝国に関する参考文献を紹介するゾ。

第一弾は、あのパウル・カレルじゃゾ。
知らんとは、いわせん。

ワシに続け!
ジーク・ハイル!
ジーク・ハイル!

ジーク・ハイル!

喝!     
                                                                          
                                                                                                                                                         
                                                                            
スミマセン。                   
                                       
次回から、徹底的に脱線します。
皆様に顔向けできません。
‥‥‥‥




次回のチラリズム                                                                           

                                                                       





あのパウル・カレルが、東部戦線の写真集を出していたのだ。
ドイツ側からみた独ソ戦資料、「バルバロッサ作戦」 「焦土作戦」に続く、もうひとつの文献にスポットライトを当てるゾ。

次回の投稿は、正月休み明けになります。ジーク・ハイル!

         プラモデル野次馬考古学

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アトラス編「組立図を楽しむ:発射台の仕組みを探る」

2006年12月12日 | プラモデル


諸君!

野次馬大学の学生生活は、どうかね。
寒い、寒いとコタツに突入してばかりでは、
天下の野次馬大学の名が泣くゾ。
シベリアの寒さに比べたら、日本の冬など
屁みたいなもんじゃ。
喝!


                                                                             
組立図を楽しむ                                                 
                                                                      
                                                                  
                                                                       
                                                   


プラモデル野次馬考古学

マーキュリー/アトラス編

組立図を楽しむ発射台の仕組みを探る



最初はアトラス本体の組立。
これで腕を慣らしてください、ということなのでしょう。

このキットは、もともとICBMタイプとして1959年に発売されました。
その後、グレン中佐のフレンドシップ7の打上成功にあわせて、1962年に弾頭部分をマーキュリーカプセルに変更して発売されたのが本キットなのです(結局、便乗商品かいナ)。
マーキュリーカプセル付のものは、何回かリリースされているので購入された方も多いと思いますが、ICBMタイプのものは1962年の時点で生産中止になっていますから、いま残っているとすれば貴重品です。






アトラス運搬用トレーラーは、細い部品のかたまりなので、組立は慎重に(組立図6)






アトラスの醍醐味は、まさに発射台の組立に尽きる、というのがよくわかります。
ミサイル/ロケットものプラモデルで、ここまで忠実に再現したものがあったでしょうか。しかも、このキットはもともと1959年製ですよ。
もう一度いいます。1959年製です。
この時代に、これほどまでのプラモデルを開発するなんて!
レベルとはどんな会社なんでしょうか。
ただただ、感心するばかりです。

発射台とはいいながら、工場プラントを造るイメージです。
この組立図を見るまでは知らなかったのですが、発射台上のロケット噴射排気ダクトの周囲には、水を放水するパイプがつけられていて、ロケットエンジンから出される高熱の炎で排気ダクトが破損しないよう、冷却する仕組みになっています(組立図
11参照)。
アトラス打上のもうもうたる白煙には、ロケットの噴射熱による水蒸気も混じっていたのですね。





手すりや階段、照明装置など繊細なパーツがいっぱい。
アトラスを垂直に支える支持架の仕組みも、よくわかります(図13)。

組立図がなければ、これらのパーツをどこに接着すればよいのかわからないほどです。これを誰が見ても誤ることなく、確実に組み立てていけるようにするには、組立図のデザインやレイアウトに特別なノウハウが必要になってくるでしょう。
この組立図を描いたイラストレーターは、かなり苦労して制作したのではないでしょうか。






完成予想図を使って、これだけ素晴らしいキットができますよ、とサラッとPR。
キットには付属していませんが、巨大な整備塔がペアになると、完全な姿となります。


アメリカの国威の象徴たる、ICBMアトラス。
これをモデル化したレベルの意気込みが、ビンビンと伝わってきます。
発射台までリアルに再現することで、キットとしての付加価値をドーンと高めています。単なるロケット本体だけでは、面白くないですよ。
発射台や整備塔など、周辺設備をいかに再現していくかが、付加価値を高めていく重要なポイントなんですね。

                                                                                
参考文献紹介                                                               
                      
                                                                     





「現代の冒険4:宇宙への遠い道」  文藝春秋‥‥これも絶版なんですよね。
下記4編を収録

「地球は青かった」 ユーリ・ガガーリン著
            ご存知、人類史上初の宇宙飛行士の手記。
            1961年の4月から6月にかけて、ソ連共産党機関誌「プラウ
            ダ」に掲載されていたもの。
            「鉄のカーテン」、旧ソ連初期の宇宙開発関連資料として貴重で
            す。
            1961年4月12日の世界初有人宇宙飛行では、「地球はみず
            みずしい色調にあふれて美しく、薄青色の円光にかこまれて
           いた
」というコメントを残しました。
            ソ連版「ライトスタッフ」ですね。

「宇宙への挑戦」  ジョン・ディル編 
            こちらは、マーキュリー計画の宇宙飛行士の手記。
            トム・ウルフの「ライトスタッフ」との違いを楽しむのもよいでしょ
            う。 
            ただ、メインはレッドストーンによる弾道飛行を行ったシェパー
            ド、グリソム、そしてアメリカ初の有人宇宙飛行を行ったグレン
            の3名のものが中心。

「月面第一歩」   アポロ11号宇宙飛行士
            アポロ11号の月面着陸の模様を、NASAの交信記録や宇宙飛
            行士の手記、インタビューを基にライフ誌の編集スタッフがまと
            めたもの。アームストロング船長の歴史的名言「これは一人の
            人間にとっては小さな一歩だが、人類にとっては偉大な躍進
           だ
」が、いかにして語られたかがよくわかります。
 
「宇宙からの生還」  日下実男著 
             こちらは、アポロ13の事故と地球への帰還の模様を、ヒュース
             トン管制センターの交信記録を中心にまとめたもので、あの事
             故の概略を知る基礎資料になります。



内容を一部紹介しますと‥‥

下、左の写真はアポロ11号ものです。
(左上)月面に立つ宇宙飛行士とアメリカ国旗は、ソ連との熾烈な宇宙開発競争がアメリカの勝利に終わったことを象徴するものです(もっとも、近年になって月面着陸はNASAのデッチ上げであるという説もありますが、ホントなのでしょうか)。

(左下)月着陸船と、荒涼とした月の後方に浮かぶ地球を対比させた秀逸なショット。
これを見ると、ちっぽけな地球で人間同士が対立し、戦争を起こすなどいかにアホなことかがよくわかります。宇宙を飛んで価値観がかわった、という宇宙飛行士がいましたが、わかるような気がします。

右の写真はマーキュリー計画時のもの。
(右上)轟音とともに打ち上げられるアトラスとロケット整備塔群が印象的。
樹立する整備塔を見ても、このケープカナベラルがいかに広大な場所かがよくわかります。
アメリカは広い!とにかく広い!

(右下)回収されたマーキュリーカプセルから、クルーの手助けでようやく出て来たクーパー少佐。
デコボコの金属板を組み合わせたカプセルが、なにやらレトロなイメージをかもし出します。
カプセル内から出てくるのも、かなり大変そう。
カプセルの窮屈さをイメージさせるものとして、「マーキュリーカプセルは、乗るのではなく、着るものだ」という話のイミがなんとなくナットクできて、オモシロイ。




フレンドシップ7に乗り込むグレン中佐。
いよいよ、「Everything is Go」の第一歩がスタートする瞬間。
手記によるば、アトラスの先端につけられたカプセルの中にいると、強い風が吹いただけでアトラスが揺れるのがわかる、とありました。さらに、身体を前後に動かすとそれだけでもユラユラ揺れる、とのことでアトラスは微妙なバランスで垂直に立っているのがハッキリとわかります。
乱暴に身体を動かしたら、アトラスはおそらく倒れてしまうのでは‥‥(まさか!)。




続く



「ちょうど、時間となりました。」

「こりゃまった、シャクだった!」


上のフレーズをご存知の方は、私と同世代か、それ以上の世代の方です。






次回のチラリズム                                                             
                                                                        
                                                                        
                                                                          
                                                                     



この細かなパーツ類。このキットが発売された1959年に、これに匹敵するキットを開発できるプラモデルメーカーが、はたして何社あったことでしょう。


         プラモデル野次馬考古学






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アトラス編「ボックスアートを楽しむ:Everything is Go すべては、うまくいった」

2006年12月04日 | プラモデル


諸君!
アトラスの講義のために
ブックマークに、いろいろ資料を
用意しておいたゾ。
当然予習は完璧なはずじゃ。喝!


ボックスアートを楽しむ                                                              
                                                        
                                                            
                                                         
                                                                   

プラモデル野次馬考古学

マーキュリー/アトラス編

Everything is Go アメリカの歓喜、勝利の予感、そして偉大なる目標へ


ボックスアートに、デンと載せられた「Everything is Go」の文字。

「すべては、うまくいった」
このタイトルに、当時のアメリカの本音が秘められています。
考えてみてください。世界初の人工衛星は、アメリカが打ち上げる予定でした。
しかし、開発がモタついたすきに、ソ連は1957年10月4日に人工衛星スプートニク1号を打ち上げ、アメリカのメンツは丸つぶれの状態。
これをなんとか挽回するため、急きょジュピターCを打ち上げたことは、以前このブログでご紹介した通りです。

ソ連の宇宙開発計画はとどまることを知らず、ついに1961年4月12日ガガーリンによる人類史上初の有人宇宙飛行を成功させ、ソ連の優位を全世界に知らしめたのでした。

二度にわたって、顔にドロを塗られたアメリカ。
この汚名挽回をすべく、計画されたのがマーキュリー計画であったのです。
そんなわけで、1962年2月のジョン・グレン搭乗のフレンドシップ7による有人宇宙飛行成功は、アメリカの失いかけた自信をよみがえらせた、という点で大きな意義があったといえます(その喜びようはハンパじゃない、ということがわかりますよネ)。
そして、ソ連に追いつき、いつの日にか追い越す日が到来することを予感させる「勝利への予感」をアメリカ国民に持たせたことも、見逃すことのできないポイントだったといえるでしょう。

「Everything is Go」という文字には、こうしたアメリカ国民の想いが凝縮されているのです。

ところで、このキットのボックスアートなんですが、マーキュリーカプセルを切り離したアトラスをダイナミックにとらえた構図でGOODなのですが、よく見ると描き方がチョッとラフだな、という感じがしませんか。
とくに、背景の地球など簡単にサッサと描いたように見えます。
このボックスアートの作者が、誰かは不明です。
作風からJack Leynnwood氏かな、という印象を受けますが、よくわかりません。
ただ、彼の作品であれば、もっとていねいで緻密な描き方をするのになあ、と思います。もしかしたら、ボックスアートの注文をたくさん抱えていたため、制作時間が十分に取れなかったのかな、などと考えてしまいます。
ボックスアートを見て、制作現場の裏側の事情が読めると面白いですね。



さて、下はヒストリーメーカーズのボックスで、キットの完成写真。
こうやって見てみると、主役はアトラス本体よりも発射台の方だ、というのがよくわかります。
以前取り上げたジュピターCの発射台に比べると、その巨大さがイメージできます。
これも、ICBMがもつ巨大パワーの産物なのでしょうか。
とにかく、デカイねェ!

ちなみにボックスの完成写真はアトラスが斜めの位置になっていますが、実物のアトラスはこのまま垂直に立てて、発射台にセットします。
どのようにして垂直に引き起こすのかというと、発射台の隣(キットの完成写真でいえば、発射台右側)に設置された巨大な整備塔(キットには入っていませんが)から出たワイヤーケーブルをアトラスを載せたトレーラーにつないで、整備塔の大型ウインチを使ってトレーラーごと引き起こすようにして垂直に立てます。この作業風景は、なかなか壮観だったでしょうね。


なお、アトラスの輸送は通常このトレーラーを使って行われますが、長距離輸送の場合、専用の大型輸送機で空輸されます。
ダグラスC-133カーゴマスターがそれで、本機は当時戦略ミサイル専用輸送機ということで、かなり知られた機体でした。子ども向けの飛行機図鑑にもよく紹介されていて、小学生だった私は、あの大きなミサイルをどのようにして運ぶのかな、と思っていました。実際は、ミサイル(アトラス)を載せたトレーラーごと機内に搭載して空輸するのですから、いやはやスケールのデカイ話ですよね。




この精密さを、トクとご覧あれ。
このキットは、発射台の構造と運用方法がよく理解できる、いい見本です。
実際の写真だけでは、イマイチよくわからなくても、プラモデルなら立体的に把握できます。あるイミで、プラモデルは教材なんです。
たかがプラモデル、なんていっているとバチが当りますよ。ホント







参考資料:偉大なる目標、月面へ‥‥の場合

下は、アポロ・ルナ・スペースクラフト(1/48)のボックスアート。
マーキュリー/アトラスのボックスアートに比べると、おとなしい感じ。「われわれは、ついにやったんだ!」という溢れんばかりの歓喜は見られません。
なにか淡々と描かれている、そんな印象です。

どうしてでしょうか。
おそらく、このキットの発売時点で、ソ連の有人宇宙船による月面着陸は、すでに断念されており、アメリカの一人勝ちがはっきりしていたため‥だと思います。
マーキュリー計画のときとは状況が違いますよ、ということでしょうか。





さらにオマケ:文献紹介


「マーキュリー計画」に関する書籍で、もっとも有名なものが、コレ。
ワーナー映画「ライト・スタッフ」の原作本です。

ザ・ライト・スタッフ

 トム・ウルフ著

 中野圭二 加藤弘和 訳

 中公文庫(単行本もありました)  ただし、現在は絶版です。残念!

 内容は、ご存知の方も多いと思います。
 緻密な構成で、大変読み応えのある書籍です。
 アメリカ初期の有人宇宙飛行計画の概略を知るには、この本一冊あればOK。



大空をイメージさせるブルーをベースに、「ライト・スタッフ」の文字の中に、7人の宇宙飛行士が見えるなんて、なんて奇抜なレイアウトでしょうか。このデザインを担当した人のセンスが光ります。

続く




「オイ、相棒

これもロケットだぜ」

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ワォー!
組み立て図を見ることによって、発射台の構造が理解できるゾ。



                                       プラモデル野次馬考古学  

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