絶版プラモデルやじ馬考古学・ボックスアート美術館(なつかしき50~60年代アメリカプラモの世界)

古き良き時代の絶版プラモを発掘する、インターネット考古学。現在、・ボックスアート美術館にてエレール特別展を開催中!

不屈のジョンブル魂!エアフィックス・ボックスアート美術館Part10

2013年04月01日 | プラモデル

ドイツ軍によるボックスアート輸送大作戦

兵は戦意を喪失している
今回も作戦中止じゃ!

今回もお休みです


不屈のジョンブル魂!
エアフィックス・ボックスアート
美術館
お詫び
今回、インフルエンザと花粉症のダブルパンチで
ダウンしてしまい、更新が大幅に遅れるという失態を
おかしてしまいました。
誠に申し訳ありませんでした。




こちらはライバルであるレベルのキット。
雨に濡れた滑走路の路面の表現が秀逸。
全体的に暗く描かれたボックスアートは、
いかにも敗戦直前のドイツをイメージしていて
よかった。







単フロートタイプの原型機着水映像。
高波の影響で機首エンジン部分が脱落し、炎上。
あわてたパイロットが必死で逃げ回るところが
おもしろい。
http://www.youtube.com/watch?v=Vnhze7UiGbU



『ドイツ週間ニュース』より、地上への実機の
機銃掃射映像。
http://www.youtube.com/watch?v=kqTleVTB-_g

実機の出撃映像(音声なし)。操縦席周辺のゴツい作りに
驚かされる。ラストに敵戦車への攻撃映像あり!
http://www.youtube.com/watch?v=FaBh-whYStI


北アフリカ戦線をイメージした絵がいい。
後方の黒煙や点在するドイツ軍車両の配置により、
広大で奥行きのある絵に仕上がっている。
ところで、左下の部分にパンター戦車が描かれているが、
この戦車って北アフリカの戦いに投入されていたのか?


MPCバージョン。


エアフィックスのボックスアートをよく見ると
例のパンター以外にエレファントも描かれている。
ロゴによって隠されていた部分に、一体何が描かれて
いるのかと長年気にしていたが、ようやくナゾが解けて
ゆっくり寝られるようになった。

一見地味な機体のように思えるが、意外に人気があって
プラモ各社から発売されていた。






本家ドイツ製プラモだが、ボックスアートは
けっこうゴツい雰囲気に描かれている。


おフランス製だが、垂直尾翼のカギ十字がシッカリ
描かれているのはご立派。
反ナチ団体や左翼などから、Hellerの工場や店舗に対する
焼き討ちなどなかったのだろうか。


オーロラ・バージョンでも、カギ十字の修正なしで
発売されていた。


反ナチ感情に配慮したもの。

国産プラモもありましたな~



フランスのモラーヌ・ソルニエ社で生産された
バージョンのモデル化。
ドイツ機でありながら、国籍マークが異なると
こんなに印象が違うものなのか。


タミヤのキットは、決定版と呼べる内容だ。
よくぞやってくれました。
風防側面の透明パーツと胴体が一体となった
構成にはビックリしたぞ。

実機離着陸映像。そのSTOL性能は驚くばかりだ。
http://www.youtube.com/watch?v=VDcB0pSUYOI







映画『史上最大の作戦』より、ハインツ・ラインケ演じる
ヨーゼフ・プリラーの連合軍橋頭堡機銃掃射シーン。
実際の攻撃はFW190Aが使われたのだが、映画では適当な
機体がなかったのか、それともドイツ戦闘機=メッサーシュミットという
イメージがあってその雰囲気を大切にしたのかは知らないが、
Bf108が登場している。
http://www.youtube.com/watch?v=cbxbEv2xMnU












上ふたつのボックスアートは、ともに
僚幾が被弾炎上するところが描かれているが、
下記写真の影響が強いと思われる。


Wikipedia
クレタ島攻略戦の資料画像。



『ドイツ週間ニュース』より、輸送任務に
活躍するJu52映像。
http://www.youtube.com/watch?v=GtwOB0DyAWs


このアングルだと特徴的な逆ガル翼は
よくわかるのだが、機体全体のイメージは
つかみにくいような気が‥


こちらの方が、機体全体のイメージが
つかめていいと思う。


エアフィックス版憎しみボックスアート。
主役がボコボコにされている典型的なものだが、
紳士の国イギリスを代表するメーカーのもとしては、
大変珍しい。












敵地上部隊を襲撃するシーンにシビレた。
本機の爆弾搭載能力からすれば、敵には
いやがらせ程度の効果しかないだろうが、
ボックスアートに描かれた地上の煙から
判断すると、相当な戦果が期待できそうである。

『ドイツ週間ニュース』より、Fw189の活躍シーン。
http://www.youtube.com/watch?v=zzJLrjo6PFs

これは貴重。
ソ連軍に捕獲された機体のテスト飛行映像。
Fw189の武装やメカが撮影されており、見ていて楽しい。
http://www.youtube.com/watch?v=nH_o-b5Qi8Q&feature=endscreen






発売当時、こんなヘンテコなヤツを
モデル化するエアフィックスに感動した。
従来この手のアイテムは、オーロラの独壇場(?)だった。
モデル化の対象となるドイツ機が、底をついたということか。


















ウソのようなホントの話

第二次世界大戦における捕虜の脱走というと、
あたかも映画『大脱走』に見るような用意周到な
連合国軍捕虜(主体は米英の兵士ら)と、彼らに
見事に出し抜かれる間抜けなドイツ軍という
固定的なイメージがある。
しかし、脱走は何も連合国の専売特許ではなかった。


Wikipedia

ハインツ・フォン・ヴェラ。
ドイツの若き戦闘機パイロット。
「バトル・オブ・ブリテン」たけなわの
1940年9月5日にイギリス本土で
撃墜され捕虜となるが、収容先の
カナダの捕虜収容所から脱走し、
祖国ドイツへ帰還した。

ドイツ兵の脱走事件で、これほど
冒険小説的なものはないだろう。
事件の特異性と面白さから
映画化されている。

それは…

若き日のハーディ・クリューガーが主演の
1964年公開の映画『脱走四万キロ』が
それだ。
日本のテレビでも過去に何回か放送
されたので(‥といっても、相当昔)
ご存知の方もいるだろう。


映画『脱走四万キロ』の原作は、
1956年に発表された。
上は、最初に出版されたときの表紙。
ドイツ空軍のフライトスーツ姿で、敵の
戦闘機に忍び寄って、これを奪うイメージで
描かれている。しかし実際はオランダ軍パイロットに
変装して、テスト飛行の許可をもらっているので
飛行させてほしいと、白昼堂々戦闘機に乗り込もう
として逮捕された。


映画とタイアップしたときの表紙。
左は本人、右は映画の一場面。


Wikipedia
ヴェラの乗機。エンジン部分のカバーが外されているが、
機体そのものには不時着のダメージは、あまりないようだ。
ヴェラの波乱に満ちた冒険の始まりだ。

映画『脱走四万キロ』全編を見たい人は、こちら。
http://www.youtube.com/watch?v=7-jDlMNpSEs

映画にもあるように、ヴェラはイギリス本土の捕虜収容所で脱走事件を
繰り返えした。
その後カナダへ送られ、捕虜輸送中の列車の窓から飛び降り逃走、
凍結したセントローレンス川(ここがカナダ・アメリカ国境でもある訳だが)を
渡り、アメリカ国内へ。
彼は地元の警察に自分はドイツ兵捕虜だと申し立て、在米ドイツ領事館へ
連絡をとることに成功した。

アメリカ当局がカナダへの身柄引き渡し交渉を行っている間に、ドイツ副領事は
ヴェラをメキシコへ送り込んだ。そこからペルー、ボリビア、ブラジルと
南米諸国を回り、スペイン、イタリア、そして1941年4月18日に
祖国ドイツへ帰還した。
ヒトラー総統は彼の英雄的行動を賞賛し、騎士鉄十字章を授与した。

しかし、彼の幸運はそれほど長くは続かなかった。
1941年10月25日、北海上空を哨戒飛行中に行方不明となってしまい、
死亡と認定されたのだった。

エアフィックスでは、この歴史的な機体のプラモを
しっかりリリース。
被弾したメッサーが敵戦闘機に追い詰められ、
胴体着陸を行う寸前の緊迫した状況(‥だと思うが)を
ボックスアート化している。





レベルでもヴェラの乗幾を1974年に発売していた。
キット自体は1/72ファイターシリーズのもので、
同シリーズ時代の丸っこいE-3タイプの風防以外に
角ばったE-4タイプの風防や増槽、爆弾が付属しており
3種類のバージョンから選べるようになっていた。

その他、ドイツ兵の脱走関連映画

●マッケンジー脱出作戦 (1970年) - イギリスの捕虜収容所からの脱走もの。
 予告編は、こちらhttp://www.youtube.com/watch?v=e9uy9SQ-WsQ 


Wikipedia
『マッケンジー脱出作戦』の映画用ポスターだが、
一瞬アレッ?と思ってしまう。
それは、中央のドイツ海軍士官の軍服がそうだ。
鷲の胸章が右についている。
おそらくポスターの制作時にネガの裏表を
間違えたのだろうと思ったが、主役級人物の
こんな重要な部分をスタッフの誰も気がつかない
というのもヘンな話なので、推測ではあるが右側に手を
のばす写真がなかったため、おかしいのを承知で
ネガを裏返しにして無理やり使用した計画的犯行(?)の
疑いが強いと思うが、どうだろうか。

この映画がイギリス映画ではなく、ドイツ映画であれば
こんな失態は絶対にないだろう。






背景が消されたボックスアート。
どうも物足りなさが漂う。
後方に描かれた同型機2機を消すことによって、
「3機分のプラモが入っていないゾ」というクレームを
防ごうとしたのだろうか。


イギリス戦闘機とドルニエ機との機関銃の
応酬がオモシロい。
よく見ると、ドルニエ機ばかりでなくイギリス機の
主翼にも被弾しているのがわかる。
旋回機銃1挺で襲いかかる敵戦闘機に命中弾を
与えるとは、ドイツの射手もなかなか腕がいい。

★エーダイ・バージョン

エアフィックスと日本企業との関係は…というと、
過去に数社と提携関係を結んでいる。
エーダイ、トミー、ツクダホビー、GSIクレオス(旧グンゼ)と
いったところだが、とくに最初の提携企業であるエーダイは
He177やDo217のように日本のメーカーが手を出さない
ようなアイテムを1969年に発売し、衝撃的デビューを飾った。
しかも、高荷先生の迫力あるボックスアートだったので、
ドイツ機ファンには涙モノだった。

当時、グンゼ・レベルのように国内生産したものかと
思っていたが、実際はパーツを輸入し日本版パッケージと
日本語インストで発売したものらしい。


キットにはドイツのハイテク兵器・ヘンシェルHs293が付属しており、
メチャしびれた。空対地・空対艦ミサイルの元祖という事実も、この
プラモで初めて知った。当時(いまでもそうかもしれないが…)の
国産プラモで、このように気の利いたアイテムをオマケとして
付けてくれるものは、皆無に近かった。


Wikipedia

ヘンシェルHs293映像

以前ご紹介したテスト映像(音声なし)。
母機から発射されたミサイルは、地上に設置された
標的に見事命中!
オペレーターの職人技が光る。
http://www.youtube.com/watch?v=oRkUIXvxux0


参考:アメリカのライバル映像

WWⅡ末期、アメリカはASM-N-2バットと呼ばれる
誘導ミサイルを開発した。
Hs293が目視による手動式無線誘導(操縦桿によるラジコン
方式)であったのに対し、バットは自動追尾システムを装備しており、
オペレーターの職人技が不要という優れものであった。
ただし、敵の電波妨害や建物や地形による電波障害があると
目標に命中しないなどの問題があり、あまりパッとしないまま
1950年代半ばには姿を消してしまった。

バット本物テスト映像2点。
http://www.youtube.com/watch?v=f3-7S5jSDls

http://www.youtube.com/watch?v=eCOHe29cdmk


Wikipedia



高荷先生の筆が冴える逸品。
迫力ある絵を見て、思わず買った人もいるのではないだろうか。






当時の価格で、ハインケルが700円、ドルニエが400円とある。
B29はさすがに700円というわけにはいかず、1200円と高額設定だ。

He177やB17、B29などの大型機の発売で強気になったのか、
近日発売としてジャンボ・ジェットやC130の文字が見える。
はたして、発売されたのだろうか。

その他 枢軸国もの






Wikipedia
古色蒼然としたスタイルからは想像しにくいが、
登場した1930年代後半において高速爆撃機としての
評価が高かった。
1937年のスペイン内乱ではその高性能をフルに
発揮して、爆撃任務に従事。
WWⅡでは、その運動性能を買われて地中海方面で
連合国輸送船に対する雷撃任務を行った。

SM.79爆撃映像
http://www.youtube.com/watch?v=KFLxo7shIyg

敵輸送船団に対する魚雷攻撃映像
http://www.youtube.com/watch?v=4cl69qp5O78






G50生産風景。
エンジンや機体の生産工程がわかる
貴重な映像。職人による手作り感がいい。
http://www.youtube.com/watch?v=3qQkEVyQ8oE






垂直尾翼に描かれた「天翔ける虎」で有名な独立飛行第18中隊所属機だが、
「ドクリツ」ならぬ「ドコリツ」という表記がご愛敬。
おそらくイギリス人には「独立」という発音は、「ドコリツ」と聞こえたのかもしれない。




1/72スケールながら、独立飛行第18中隊所属機の
「天翔ける虎」がシッカリ再現されているのがうれしい。
実機の虎は東洋画で描かれているが、デカールも
それらしい雰囲気で作られているのがイイ。


胴体着陸で変形したかのようなプロペラの状態が
残念。これも、中身を見ることができない外国プラモの
宿命か。

太平洋戦争当時のニュース映画より、女子挺身隊の活躍を
伝える映像。
前半は100式司令部偵察機の整備風景。
人海戦術で機体の移動を行うのは、いかにも
日本的。
後半は木製増糟の生産現場を撮影したもの。
増糟の構造がわかって、メチャ貴重。
http://www.youtube.com/watch?v=PY6T0nZ4q1c&feature=player_detailpage


Wikipedia

唐突ですが…
100式司偵といえば、ヤッパこれ!
マルサンがなつかしい。

なつかしいボックスアートだ。
橋本喜久男氏の手になるもので、
模型店や駄菓子屋の店頭で
ワクワクドキドキしながら見たものだ。
もう、あれから50年近く経過しているのだから
時の流れは速い。

UPCブランド・バージョン

橋本喜久男氏の作品を使用したもの。

下は、レベルのボックスアートを手がけていた
Scott Eidson氏による作品。


その他マルサンもの


欧米人には奇奇怪怪の漢字、すなわち「神風」なる文字も
チャンと再現されているところは、巨匠の技ゆえか。


マルサンのF104はリンドバーグのキットをコピーしたものだが、
エンジンが内蔵されていて、わりとお買い得感があった。
ただし海賊版であることには違いないので、発売元のUPCに対して
リンドバーグから抗議を受けたりしなかったのだろうか。


1/100スケール これは橋本喜久男氏のボックスアートだ。




















チョッと違和感のある零戦だ。
エンジンカウリング後方にルーバー状の
ものが描かれている。
もちろん、オリジナルにはないのだが
100%デッチ上げというわけではない。

じつは実在したルーバー付零戦。
USAF
おそらく上のボックスアートを描くときに
参考にした写真。

太平洋戦争開戦直前の昭和16年11月に、当時日本の支配下にあった
フランス領インドシナ(現在のベトナム・ラオス・カンボジア)に向けて
飛行した台南航空隊の零戦が、南シナ海北部の海南島付近で行方不明となった。
この機体は中国本土沿岸部に不時着していたが、日中戦争のときに国民党政府軍を
援助していたアメリカ義勇軍「フライング・タイガース」はこの事実を知り、本機を回収し
飛行可能状態に整備したのが上の写真だ。

さて、この特徴的なルーバー状パネルはどうして取り付けられたのかと
いうと、この零戦を捕獲した際にオリジナルのパネルを紛失してしまったのが
原因らしい。
私の勝手な想像だが、手作りナベの材料に使うため誰かが盗んだのかも
しれない。
やむを得ず、あり合わせのバーツを加工してなんとか取り付けたのが
ルーバー付零戦ということらしい。

ところで、日米開戦直前という緊迫したこの時期、最新鋭戦闘機が行方不明という
大事件に、日本側はどう対応したのだろう。
機体を発見できないので、多分海上に不時着水しその後海没したのだろう‥という
日本独特の楽観的観測で処理してしまったのではないだろうか。

このルーバー付零戦の写真が複数アップロードされた
HPを発見した。興味のある方は、こちらへ!
Additional Photos for Zero War Prize
http://www.j-aircraft.com/research/additional_photos_for_zero_war_p.htm

アメリカ軍によって捕獲された零戦は、アリューシャン列島のアクタン島に
不時着していた機体が有名で、これを修理・整備しテスト飛行を行うことで
零戦の弱点が暴露されてしまったとされている。
このアクタン島での発見が昭和17年7月の話なので、「フライング・タイガース」の
捕獲零戦がいかに早い時期のものかがわかる。
もっとも中国本土からアメリカへ運搬するのに時間を要し、アクタン島の零戦が
アメリカへ運ばれたのが昭和17年8月、一方の中国の零戦は昭和18年9月と
なっている。


著名なエース・坂井三郎の乗機が楽しめる。


Wikipedia
軽快な爆音が聞こえてきそうだ。
数ある零戦の写真のなかで、最高傑作の
ひとつだと思う。


上記写真の零戦がそのままボックスアートに変身。
応急迷彩塗装がうまく再現されている。

★オマケ 怪しげな零戦ボックスアート

 
零戦の特徴をとらえてはいるが、何だか
全体的にズングリした感じで、セバスキー系の
戦闘機みたいだ。
垂直尾翼に描かれた軍艦旗は、当然のことながら
架空のものだが、地味な塗装が多い日本海軍機には
こんなものがあってもいいのでは…と思ってしまう。


上の軍艦旗が描かれた零戦に比べれば、
かなり改善されている。
しかし、それでも違和感はつきまとう。
機首を黄色にした「イエローノーズ」は、
ドイツ機の塗装にヒントを得たのだろうか。
実在したら楽しい。


名門レベルにも奇妙なボックスアートが存在した。
エンジンカウリング部分までオリーブドラブ風に
塗装した機体で、大戦当時のアメリカ陸軍航空隊の
標準塗装みたいな雰囲気だ。
グンゼ・レベル版でも、このボックスアートが使われて
いたが、妙な違和感をもった人も多かったのではないだろうか。

★★★★★表彰状もの!

外国人が描いた零戦のボックスアートのなかでは、
これが最高傑作だろう。
巨匠レーンウッドの筆が冴えるわたる。
日本のモデラーにも納得できる作品だ。


カウリングが黒塗装されていない点や垂直尾翼のマーキングから
判断すると、このボックスアートは日本陸軍の戦闘機資料を使って
描かれたものだろう。四式戦「疾風」風零戦といった感じだ。


上と同じ構図で描かれているが、こちらは
零戦に関する資料をかなり調べたようで、
合格点のボックスアート。




機体全面がイエローというのも凄まじいが、
「JAP」の文字を見ればその理由が何となく
わかろうというもの。


相変わらず黄色の機体だが、カウリングを赤くするなど
もともとド派手な塗装を、さらにエスカレートさせているのがオモシロい。
表示も「JAP」から「JAPANESE」になり、多少はオーロラの気持ちにも
落ち着きが見られるようになった。

★おまけ オーロラ独自の解釈によるボックスアート

メッサーの全面レッド塗装は、ある意味オモシロい。
「レッド・バロン」の国ドイツのヒコーキだから、
こんなものがあってもいいじゃないか…そんな軽いノリで
やってしまうのがオーロラのいいところ。





ところで

オーロラの誕生から消滅までを
記述したもので、きわめて貴重。
ドラキュラやフランケンなど、日本でも
知られたものからまったく未知の
キットまで完全網羅。
ボックスアートも多数掲載され、
見ていてメチャ楽しい。
ナゾ多きオーロラの過去が
いま明かされる。

おっとっと…脱線だ。

次回の更新は、5月31日夜の予定。