cafe powa

ぽわわーん日記

水玉ワールド

2005年07月09日 | ひとりごと
草間彌生。

奇抜なオブジェの中心にいる真っ赤に染めたオカッパ頭のおばさん。
水玉模様、毒々しいほどの原色、箱(部屋)の中のいくつもの鏡、
かなり異様な美術展の広告だった。
雑誌で草間彌生展(熊本市現代美術館)の広告を見たとき
なぜか惹かれた。
全く私の趣味ではないけど、妙に心がサワサワした。
とりあえず、開催期間を手帳に書きとめた。

ずっと心のすみっこにあったのだけど結局見逃してしまった。
先週で終わり。

昨日”たけしの誰でもピカソ”で草間彌生が特集され、
彼女が世界で活躍する前衛美術家と初めて知った。

彼女は脅迫神経症というひとつのことにこだわりそこから出られない心の病で
30年間昼は創作、夜は病院という生活を続けているそうだ。
子供の頃から幻覚、幻聴に悩まされ、それを幻想的な絵画にして
表現していたそうだ。
彼女にとって創作は自己セラピーでもあるそうだ。

うーん・・・・、天才と狂気は紙一重。

彼女の作品のテーマは”自己消滅”。

HPより
* * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * 

トレード・マークの水玉模様。
赤や緑や黄の水玉模様は地球のマルでも太陽のマルでも月のマルでもいい。
形式や意味づけはどうでもいいのである。
人体に水玉模様をえがくことによって、
その人は自己を消滅し、宇宙の自然にかえるのだ。

自伝「無限の網」(作品社)より

* * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * 

自己消滅。
背景と自分を同化させることで自分と世界の境界線を消す。

彼女は積極的に自己消滅を叫んでいるような気がするが、
私は反対に消極的に自己消滅をしていたと思う。
”紺色の子供”(4/5) に書いたように、子供の頃
私は紺色の服を着て、主張せず、表現しないことで自己消滅していた。
目立たないように、その他大勢に紛れ込むように。
保護色。

そんな私だから、見た瞬間
叫ぶ”自己消滅”のクサマワールドに心がサワサワしたのかもしれない。

そう思って
”紺色の子供”を読み返してみれば
『部屋の隅っこで紙袋に入ったまんまのワンピース』
はクサマチックな水玉模様のワンピースなのだ。
そしてそれって”アゲハ蝶”(4/16)で書いた
『「アゲハ蝶みたいだね、その服。」
たしかに黒地に白と黄の水玉はアゲハ蝶みたい。』
な水玉のワンピース。

なーるほど。
妙に心サワサワするのは
無意識のうちにpowaも水玉ワールドに足を踏み入れてたからなのね。

でもさ、それは自己消滅というより、自己主張の衣装だと思っているんだけど・・・、
一体どうなんてるんだ??混乱してきた。

実際に熊本でクサマワールドに身を置いてみたかったなー。
cafeもあったらしい。
残念。

機会があればちょっとぐらい遠い美術館でも足を延ばしてみよーっと。



 ● 草間彌生公式HP ●
 http://www.yayoi-kusama.jp/