満天横丁に住まう妖怪のひとり言

満天横丁に住む満天と申します
最近、猫妖怪化してきており更新は不定期ですが…
ひとり言にお付き合い頂ければ幸いです。

盗られたカバン

2009-09-02 | 昔話のハチャメチャ
先日、会社の女子が出社と同時に飛んで来た

「大変なんです!」っと…

いったい何が大変なんじゃ? まぁ、落ち着いて話せや~っと話を聞くと…

どうやら、電車の中で、置き引きにあったらしい。

彼女は、電車の中で寝てしまい
ハっと気が付くとカバンが消えてしまっていたそうな。
彼女は座席に座り、カバンを足と足の間に挟み、床に置いていたという。

そこまで電車で爆睡出来る彼女も凄いが…
足と足の間に挟んだカバンを、他の乗客に気取られず、盗んだ犯人も凄い。
完全なるプロの犯行である。
ま、爆睡と同時に…両足が開いた…とも言えるがの(ガハハハハハ)

数日し、彼女のカバンが某所ゴミ箱から発見されたが
金目のものも、彼女の名前の入ったものも全て抜かれ
携帯電話とカバンのみが見つかったらしい

なかなかもって、怖い事件である。
ただ、彼女に怪我等がなく、その点だけは良かった。



置き引きとは多少違うのだが…私が、高校生の頃の話である。

観光バスのように、全員が進行方向を向いて2列に並んで座るタイプのバスが
昔、札幌市内で市バスとして走っておった(今も走っておるかもしれん)

部活が終わって、友人とそのタイプのバスに乗ると
後ろの方に一つだけ席が空いていた

窓際側に、年のころなら70代前後の、少々くたびれた爺さんが座っており
隣の席が空いていたので、私より遠くで降りる友人を座らせ
私は通路に立った状態で、たわいもない話に興じていた

友人と話初めてスグに、
窓際の爺さんが、やたらとニコニコしながら私の顔を見るのである。
私と友人の話に聞き入っておるような、ブキミな笑顔が気味悪く
私は、その爺さんの顔を見ないように、目をそらしておった。

しばらくすると爺さんが「降りますでの~」っと
ヨタヨタしながら立ち上がるので、友人も席を立ち
危ない足どりの爺さんを、支えながら通路へ出してあげた。

座席が一つ空いたので、友人と私は二人並んで座ったのだが、座ってスグに友人が
「あの爺さん、なんだか私の方にピタって寄ってきて、気持ち悪かったさ」
っと身をすくめるので、私も爺さんがやたらと笑顔で見つめてくるので
嫌な感じがしたと話した

そこで友人が「あっ!」と声をあげ私へカバンを見せた

友人の布製バックには10cmほどの切ったような穴が開いており、
そこから財布が盗まれていたのであった。

驚いたのなんのって(笑)
あの…ヨボヨボは…芝居だったのかっ!?
あのブキミな笑顔は…盗みのカムフラージュじゃったのかっ!?で、ある。

しかもカバンの切れ込みは、カッターナイフを使ったような切り口だったので
なおさら「ゾ~~~~」とした。

その後、警察で人相を聞かれたのだが…実は二人とも、全然覚えておらんかった

特に私はあのブキミなニヤニヤ顔を正面から見ていたにも関わらず
どうやったって、気味の悪い爺さんの目しか思い出せんかっただ~~

それからである。私が乗り物内で、人をジーっと観察するようになったのは
おかげで寝る暇がない(ガハハハハハハハ)

いつか警察でモンタージュを作成する時に
細かく指示し、正確な犯人の写真を作りあげてやるぞ!っと思っておる。
が…あれから30年以上になるが…未だ役立つ機会を得てはいない。
ま、その方がエエんだけどね(笑)

皆さんも、くれぐれもご注意くだされ。
人は、見かけによらんもんどす(ハハハハハハ)

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