古代ローマの設計技師(風呂限定)ルシウス。
仕事熱心な彼は浴槽のアイディアについて悩みまくり、
そのあげく現代日本の銭湯にワープ!?彼は日本と古代ローマ(風呂限定)を往来できる
体質になってしまったのだ!!
好漢ルシウスの時空を越えた大冒険(風呂限定)が始まった!!(本書帯より)
本書のタイトル「テルマエ・ロマエ」とは古代ローマにあった公共浴場の名前である。
とはいえ主人公のルシウス君は公共浴場だけに限らず、色々なタイプの風呂を作っている。
風呂作りに際し、その立派な体躯に似合わず根が生真面目な彼はその都度真摯に悩み込む。
「いったい、どんな風呂を作ればエエんじゃろう?」なんぞと悩みつつ風呂に入る。
なんとか風呂場でヒントを探ろうとするが、エエ案なんぞ急には浮かばない。
そいでもってルシウス君はその立派な体躯にも関わらず、クヨクヨと悩み続け…
ある日、自信喪失中に風呂場で溺れそうになり、自身の特異体質を知ることとなるのだ。
風呂場というのは意外にも危険での~。
日本の場合だが、年間の死亡者数は交通事故よりも風呂場での事故死の方が多い
湯船に浸かることを極上の喜びと感じる日本民族ならではの事故なのだが
どうやら古代ローマでも同じだったようだ。
裸で湯船に浸かり、体の疲れを癒す。
古代ローマの遺跡から公共浴場の跡が発見されているのは知っていたが
形態として日本人と同じだとは思ってもみなかった。
テレビで見る海外の温泉では、風呂へ入る時は水着を着用している姿しか見ないし
風呂っと銘打っていても、サウナ形式だったりプールだろう?ってなシロモノが多いもんで
てっきり古代ローマの風呂も腰布着用の簡易的なモノだと思っていた。
古代ローマ市民が、湯船に浸かり「ああ~極楽」なんて風にマッタリするとは思わんかった
っということで、本書主人公のルシウス君は新たな風呂を模索するため
スッポンポンで湯船で溺れかけ、時空を超え現代日本の湯船にスッポンポンで登場する。
ルシウス君もエエキャラしておるが、つくづく日本人もエエキャラだと思う。
というのも、萎びた温泉に突然現われるチヂレ毛頭の筋骨隆々外国人に
どの日本人もとても優しく接するのだ。風呂の入り方を教えたり、温泉タマゴを渡したり。
言葉すら通じず、スッポンポンな巨漢を恐れることなく話しかける。
そんな人々を見ていると…これぞ日本の伝統文化!
「裸の付き合い」なのだの~っとしみじみ思う(笑)
腹をかかえて笑えるシーンが満載なのだが、ここでネタをバラしてしまっては
笑も半減するだろうっと思うので控える。
作者は私の故郷、北海道で育っている。
イタリアの美術学校で油絵を学ぶ中、あまりの貧困から漫画家になったそうな。
北海道でイタリア語の講師なんぞもしていたらしい。
イタリア人と結婚し、現在はシカゴ在住。ブログも書いておられる(笑)
実は彼女のことも、彼女の漫画のことも私しゃ何も知らんかった。
ただ書店の平置き台に、
ちょっと年のいったダビデ像もどきが、左肩にタオルを引っかけ右手に風呂桶を持ち
雄雄しくも立つ姿を見て…「コレはなんぞや?」っと思ったのだ。
月に何度か本屋へ出向くが、その都度「コレはなんぞや?」っと思いつつも
ビニールに包まれた本の中身を見ることも叶わず、気になりつつもスルーしておった。
そんな折、2巻目が出た。今度は胸もタワワなローマ人の女性の像が、
タオル片手にドライヤーで髪を乾かしておるではないかっ!?
流石にココまでやられてしまうと、買わない訳にはいかなかった(アハハハハ)
男・女っと古代ローマの像がお風呂グッズを持つ姿が描かれた表紙だが
次はキューピットもどきな子供の像が…シャンプーハットをかぶって登場しないもんかと
ワクワクしながら期待しておる(ハハハハハ)
コチラは以前に紹介した「恐竜のタマゴ」という入浴剤の中に入っていたオマケ。
タマゴ状の入浴剤を風呂の中に投入すると、溶けた卵の中から恐竜が現れるのだ(笑)
種類は7種類だが、全種類をゲットするのに12個も購入した。
つまり、12回も風呂に入ったということになる。
日本人は本当に風呂好きだし、風呂を楽しむための色々なグッズや様式を考える天才だの
海外に日本人の団体が泊るとホテルの水道代がグーンと上がると聞いたことがある
何処へ行こうと日本人はザブンと湯船に浸かってマッタリしたいのだ(笑)
そんな風呂場で半身欲を楽しみながら、「ガハハハハ」っと笑える本書を見るのも
また楽しい入浴法だと思うで、興味のある方はお試しあれ~(笑)
ポチっとで、作者のヤル気でるかもです(笑)
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