バレエ・メソッド アンサンブル・ド・ミューズ スタイル

クラシック・バレエの実際のレッスンをモデルとして、正確に無理なく美しく動き踊るためのヒントやアドバイスをお伝えします。

アダージョ

2009-05-03 12:41:09 | 日記
《アダージョ(=adagio)》の練習をしてみましょう。
トルソーが歪んだり、骨盤が傾いたりしないように気を付けるため、まずは鏡に対して正面向き、“アン・ファス”で練習してみましょう。
右足前の5番ポジシオン、アームスは“アン・バ”。
アームスを“アン・バ”から“アン・ナヴァン”を通って“ア・ラ・スゴンド”に“ポール・ドゥ・ブラ”、これが準備の動き=プレパラシオンです。
4カウントで“グラン・プリエ”をしながらアームスを“アン・バ”に下ろしていき、次の4カウントで膝を伸ばし内腿を引き上げながらアームスを“アン・ナヴァン”に引き上げて“ア・ラ・スゴンド”に開きます。
次の2カウントで右膝を横に引き上げて“ルティレ”、2カウントで前に“デヴロッペ”、2カウントで“ポワン・タンジュ・ドゥヴァン”に下ろして、2カウントで右足前の5番ポジシオンに戻ります。
同じく2カウントで右膝を横に引き上げて“ルティレ”、2カウントで“ア・ラ・スゴンド”に“デヴロッペ”、2カウントで“ポワン・タンジュ・ア・ラ・スゴンド”に下ろして、2カウントで右足後ろの5番ポジシオンに戻ります。
さらに2カウントで右膝を横に引き上げて“ルティレ”、2カウントで後ろに“デヴロッペ”、2カウントで“ポワン・タンジュ・デリエール”に下ろして、2カウントで右足後ろの5番ポジシオンに戻ります。
今度は左足前の5番ポジシオンから、右側と同じ動きを左で繰り返します。
気を付けなければならない大切なポイントが沢山ありますね。
先ずは“グラン・プリエ”
 自分の身体の真ん中に1本の真っ直ぐな心棒が通っているとイメージして下さい。その心棒から外れないように“グラン・プリエ”をします。
  骨盤を前傾させないこと、両膝を前に押し出さないこと、“グラン・プリエ”をしたときにかかとの上に座り込まないこと、“グラン・プリエ”から立ち上がるときに、上体で反動を付けないこと。
 バー・レッスンのときと違って掴まる物がない分、トルソーをしっかり保たないと、正しい“グラン・プリエ”は出来ません。
次に“デヴロッペ”
  前側の動作脚を“ルティレ”に引き上げるとき、軸足のかかとを後ろに引いて、股関節の“ターン・アウト=アン・ドゥオール”を崩さないように気を付けましょう。
  前=“アン・ナヴァン”に“デヴロッペ”をするときに、骨盤が後ろに倒れて下腹部を掬い上げるような形にならないよう、骨盤は垂直に保ちましょう。
  膝よりも膝から下の内くるぶし側を先に前に出していく、とイメージすると、動作脚の股関節の“ターン・アウト”が守れますよ。
  “ア・ラ・スゴンド”に“デヴロッペ”をするときには、動作脚よりも先に骨盤が持ち上がらないように、逆に軸脚側にお尻が落ちてしまうことがないように気を付けましょう。
  トルソーが軸脚側に傾いたり、反対に動作脚側のウエストのところが縮んで潰れたりしないように、左右の鎖骨が描く横線と、バスト・トップを結ぶ横線が軸脚側や動作脚側に斜めに傾かないように常にチェックするといいですよ。
  後ろ=“アン・ナリエール”に“デヴロッペ”をする場合、動作脚を伸ばすよりも先にトルソーを前傾させてはいけませんね。また骨盤を前傾させて背中を必要以上に反らすこともよくありません。腰を傷めてしまいますよ 
  膝から下を先に動かして脚をあげようとすると、膝が閉じて股関節の“ターン・アウト=アン・ドゥオール”が崩れてしまいます。“ルティレ”から膝と内腿を後ろに伸ばしていく、とイメージするといいですよ。
 “アン・ナリエール”に脚をあげるときには、背中を斜め上の前方に引き上げて、その背中で脚を引き上げる、とイメージしてみて下さいね。
 高く沢山脚を上げることに囚われて、股関節の“ターン・アウト”を守ることやトルソーのコントロール、“ポール・ドゥ・ブラ”をおろそかにしてはいけませんね
トルソーのコントロールも股関節の“ターン・アウト”も失われてただ“高く上がっているだけ”のデヴロッペよりも、コントロールが良く利いていて膝や足首がきちんと伸びた90度以下のデヴロッペの方がずっと美しいと、私は思いますよ


 

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