バレエ・メソッド アンサンブル・ド・ミューズ スタイル

クラシック・バレエの実際のレッスンをモデルとして、正確に無理なく美しく動き踊るためのヒントやアドバイスをお伝えします。

ポワント・レッスン パ・ドゥ・ブーレ・シュル・ル・ク・ドゥ・ピエ

2012-06-11 08:59:08 | 日記
前回練習したピケ・シュル・ル・ク・ドゥ・ピエ、軸脚の上にきちんと重心を引き上げて立つことが出来るようになりましたか?
軸脚の上に立ってからク・ドゥ・ピエの脚を引きつけるのではなく、ク・ドゥ・ピエをする脚でトルソーを軸脚の上に押し上げる、とイメージするといいですよ。
今回はパ・ドゥ・ブーレの練習をしますが、ク・ドゥ・ピエにピック・アップするスタイルのパ・ドゥ・ブーレです。片方の脚の上にきちんと重心を引き上げないと不安定な動きになってしまって、バーから手を離すことが出来ませんよ。
ゆっくり丁寧に練習して自分の重心を置く位置を見つけることが大切です。
でははじめましょう。
両手バーで右脚前5番ポジシオン。
ドゥミ・プリエ→8 左脚ク・ドゥ・ピエ・デリエール⇒1 左脚シュル・ル・ポワント、右脚ク・ドゥ・ピエ・ドゥヴァン→2 右脚ア・ラ・スゴンドにピケ、左脚ク・ドゥ・ピエ・ドゥヴァン→3 左脚ドゥミ・プリエ、右脚ク・ドゥ・ピエ・デリエール→4 ポゼ→5 右脚シュル・ル・ポワント、左脚ク・ドゥ・ピエ・ドゥヴァン→6 左脚ア・ラ・スゴンドにピケ、右脚ク・ドゥ・ピエ・ドゥヴァン→7 右脚ドゥミ・プリエ、左脚ク・ドゥ・ピエ・デリエール→8 ポゼ⇒1 左脚シュル・ル・ポワント、右脚ク・ドゥ・ピエ・ドゥヴァン→2 右脚ア・ラ・スゴンドにピケ、左脚ク・ドゥ・ピエ・ドゥヴァン→3 左脚ドゥミ・プリエ、右脚ク・ドゥ・ピエ・デリエール→4 ポゼ→5 右脚シュル・ル・ポワント、左脚ク・ドゥ・ピエ・ドゥヴァン→6 左脚ア・ラ・スゴンドにピケ、右脚ク・ドゥ・ピエ・ドゥヴァン→7 右脚ドゥミ・プリエ、左脚ク・ドゥ・ピエ・デリエール→8 ポゼ⇒…
いかがですか?
自分のポワントで立った脚の状態や重心の位置、トルソーの位置などをひとつひとつチェックしながらゆっくり練習しましょう。
では大事なポイントを確認してみましょう。
ドゥミ・プリエ-ク・ドゥ・ピエ・デリエールからシュル・ル・ポワントに立つときにはしっかり膝を伸ばしましょう。このとき膝が緩んでいると、足首や膝そのものにも余計な負担が掛かってしまって、かえって危険ですからね。
ク・ドゥ・ピエ・ドゥヴァンにした脚をア・ラ・スゴンドの方向にピケをするのと同時にもう一方の脚をク・ドゥ・ピエ・ドゥヴァンに引きつけます。このとき、一度2番ポジシオン・ポワントに立ってから改めて片脚をク・ドゥ・ピエ・ドゥヴァンに引き上げる、という動きをしてはいけません。それではパ・ドゥ・ブーレのリズムが壊れてパ・ドゥ・ブーレではなくなってしまいますよ。
ク・ドゥ・ピエ・ドゥヴァンの脚を下ろしてドゥミ・プリエをしますが、力尽きて落下するようなプリエにならないように気を付けましょう。きちんとドゥミ・ポワントを通ってア・テール、プリエに下りることを忘れないで下さいね。
シュル・ル・ポワントに立ったり、ア・ラ・スゴンドの方向にピケしたりする脚の動きにトルソーの移動が遅れて、斜めにバーをひっぱってぶら下がるような体勢にならないよう注意しましょう。
はじめのシュル・ル・ポワントでク・ドゥ・ピエ・ドゥヴァンにした脚をア・ラ・スゴンドの方向にピケするときは、踏み下ろすのではなく、一段高いところに上がるつもりでピケをすると、トルソーを引き上げたままで重心を移動しやすくなりますよ。
注意するまでもないことかもしれませんが、ク・ドゥ・ピエにした足が“バナナ足”になっていませんか?
それではエシャッペと組み合わせてみましょう。
すこしゆっくりのテンポで構いませんから丁寧に確実に動いてみて下さいね。
両手バーで右脚前5番ポジシオン。
ドゥミ・プリエ→8 左脚ク・ドゥ・ピエ・デリエール⇒1 左脚シュル・ル・ポワント、右脚ク・ドゥ・ピエ・ドゥヴァン→2 右脚ア・ラ・スゴンドにピケ、左脚ク・ドゥ・ピエ・ドゥヴァン→3 左脚ドゥミ・プリエ、右脚ク・ドゥ・ピエ・デリエール→4 ポゼ→5 右脚シュル・ル・ポワント、左脚ク・ドゥ・ピエ・ドゥヴァン→6 左脚ア・ラ・スゴンドにピケ、右脚ク・ドゥ・ピエ・ドゥヴァン→7 右脚ドゥミ・プリエ、左脚ク・ドゥ・ピエ・デリエール→8 ポゼ⇒1左脚シュル・ル・ポワント、右脚ク・ドゥ・ピエ・ドゥヴァン→ 2 右脚ア・ラ・スゴンドにピケ、左脚ク・ドゥ・ピエ・ドゥヴァン→3 左脚前5番ポジシオン・ドゥミ・プリエ→4 ポゼ→5 エシャッペ→6 右脚前5番ポジシオン・ドゥミ・プリエ→7 エシャッペ→8 左脚前ドゥミ・プリエ、右脚ク・ドゥ・ピエ・デリエール⇒…
いかがですか?
3回目のパ・ドゥ・ブーレのあと5番ポジシオン・ドゥミ・プリエに下りるところは問題ないと思いますが、2回目のエシャッペのあとのドゥミ・プリエ-ク・ドゥ・ピエ・デリエールにまとめるところが少しだけ難しいかもしれませんね。ここはエシャッペから5番ポジシオン・ドゥミ・プリエに下りた瞬間の、両方のカカトが床に付く寸前に片方の脚をク・ドゥ・ピエ・デリエールに引き上げる、とイメージするといいですよ。

パ・ドゥ・ブーレ・シュル・ル・ク・ドゥ・ピエは、ク・ドゥ・ピエではなくルティレまで脚を引き上げて行うことも少なくありません。まずはク・ドゥ・ピエに引き上げて真っ直ぐに立つことが出来なければ、ルティレを美しくすることは出来ないでしょう?
さまざまな振り付けにもよく採り入れられるパですから、慣れ過ぎて適当な動きをする悪い癖が付かないように気を付けて下さいね。

 

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