あしたのジョー 最終ページ
私はマンガっ子だ。これ前にも書いたかな。マンガと言っても実は本はあまり読んでいない。サンデーやマガジンに続いてジャンプとチャンピオンが私の子どもの頃に創刊されたんだけど、子どもにとって毎週100円近いお金で週刊誌を買うことなど夢のまた夢であった。せいぜい時々買ってもらって読むか散髪屋の待ち時間に読むかぐらいだった。もちろん単行本など手に入れることすら考えつかなかった。だから見たものの多くは無料で見られるTVだった。当時はTVでも本でも、およそ絵が描いてあるものは全て「マンガ」という括りだった。TVアニメを見ているとよく、「マンガばっかり見ているとバカになるぞ」と叱られたものだ。親たちも全て「マンガ」と表現していた。
そんなことであしたのジョーのマンガ(本)は見てない。このマンガは私たちよりもう少し上、東大安田講堂に立てこもった世代のマンガだ。それでもさすがに最終回のシーンは知っていた。でも正確にあの言葉がわからなかった。私の記憶では、『燃えつきた‥。まっ白だ‥‥。』かなと思ったのだが、正しくはどうなのだろうかと本を調べた。
燃えたよ‥。
まっ白に‥燃えつきた‥。
まっ白な灰に‥‥。
セリフは最後から少し前にあった。ゴングが鳴って、おっちゃんにこうつぶやくように話した。そうか、そうだったのか。これで肩の荷が下りた気がする。私もホッとした。これでいい、これを使おう。燃えつきたよ。