一年前だっただろうか、いやもっともっと前だったような気がする、阿智神社の階段を上っていると笑顔のおじいさんが話しかけてきた。話しかけると言うよりつぶやくように教えてくれた。
「(石造りの鳥居の)上に植物が生えてる。」
鳥居の上に石を載せるのは昔からある習慣。由緒正しい神社の鳥居にたくさんの石が載っているのは道理だろう。そこに吹き上げられてたまった土があるのだろう、写真と同じような植物が生えては枯れ、枯れては新しく蘇っている。美観地区の屋根をみてみた。同じ植物が生えていた。
私が写真を撮ってると初老の人が、こんなところに草が生えてると驚いていた。私もあのおじいさんと同じことが出来たとちょっと喜んでしまった。