ちょっとピンぼけ/倉敷界隈

日々の記録。見たり、聞いたり、買ったり、食べたり。

白鳥

2006年12月06日 22時13分37秒 | 写真

学校の先生や結婚式で年とった人がよく言うたとえなのだが、

『白鳥は優雅に泳いでいるように見えるが、見えない水面下では足を盛んに動かしているのだ。』

有名な人や成功した人は、実は見えないところでそれだけの努力をしているんだと言いましたよね。

美観地区の倉敷川には白鳥がいる。飛んできたわけ無いから飼っているんだろう。普段はおとなしくしているのだが、この時はすいすいと泳いでいた。今まであまり見えた覚えがないのだが、この時には足が見えた。大きな水かきをかなりの勢いで動かす。おかげで驚くほどのスピードで泳ぐ。腹の出たおじさんが写真を撮ろうとして、「ありゃぁはえーがな。(歩いても)おいつきゃぁせん。」と言っていた。私も早足で歩いてみたが、白鳥の方が遙かに速かった。あの大きなひれ足ならひとかきでずいぶんな推進力を得られるだろう。大きな鳥でもあるしね。

その鳥が止まったと思うと、大きく数回羽ばたいた。何のためか? 痒いからと体を揺すってかゆみを止めたように見えた。本当は違うのだろう。でもその時は、体についたゴミや虫を振り払うように見えた。

私も振り払いたいことがある。全ての記憶を捨てて新しく生まれ変わりたいと思っている。こいつのように大きく羽ばたいてみようか。飛ぼうとは思わない。体に巻き付いた蜘蛛の糸を徹底的に取り除きたいのだ。その後はある思いを胸に秘めて生きていこうと思っている。誰にも言わないけれども。