Days of Pieria

【このブログはアーカイブです〜2016年】
鍼灸&オーラソーマ&冷えとり…光の鍼®︎Pieria

大塚国際美術館~青の体験

2012年05月16日 | アート
KIN248黄色い磁気の星(目的 一つにする 引きつける/気品 美しくする 芸術)

先週お休みをいただき、一泊で徳島は鳴門の大塚国際美術館を見るツアーに両親と参加してまいりました。
クライアントさんからお誘いを受けたもので、美大出身の牧師である町田俊之先生が解説してくださるものです。
(私の両親はクリスチャンで両親の関係でいらしている患者さんも複数いらっしゃいます。ついでに言えば私自身も生後三ヶ月で幼児洗礼を受けていますが、当然本人の意思ではなく、特定の宗教に帰依しないことを高校生の時に家族に宣言しています。)

私は単なるアート好き&美術館好きで、この美術館は一度行きたかったのです。キリスト教美術は雰囲気だけでも充分なのですが、きちんと解説していただくととても理解が深まりました。
何よりこの美術館の凄いこと! セラミックに絵画を焼き付ける技術を持っている大塚グループが創った美術館、1000を超える世界の名画が一同に会していて、言ってみれば全て複製陶板画なわけなのですが、そのスケールの大きさに度肝を抜かれます 焼成技術は素晴らしい上に、全て「原寸大」なのです。
それもミケランジェロのシスティナ礼拝堂や、ジョットのスクロヴェーニ礼拝堂の壁画や天井画も含めて、絵画だけではなく「礼拝堂そのものを原寸大で」館内に創ってしまっているんですよ!(陶板の大きさに限度があるので、その境目ラインが入ります。気になりませんけどね。)
  


こちらはスクロヴェーニ礼拝堂。一コマ(というのか?)ずつのストーリーを全部説明してくださいました。
 


カッパドキアの聖テオドール聖堂という石造りの礼拝堂などあまりにリアルで、写真を撮って「トルコ行ってきました~♪」と言えば誰もが納得するんじゃないかと。



また、ダヴィンチの「最後の晩餐」を修復前と修復後を同じ室内で見られる(当然原寸大)ところなんて、世界でここしかありません。


これは修復後↓


テーマ展示も秀逸で、「受胎告知」ばかりの部屋など興味深かったですし、祭壇画(扉が幾重にもなっていて、いくつもの絵が現れる。それぞれキリストのストーリーがある)ばかりの部屋もあり、扉が電動で動くものもあり、その祭壇そのものも完全復元です。
面白いところでは、レンブラントの自画像ばかりの部屋とか。(自画像を90点も描いているそうです)

ただ普段からストロボを使うのが嫌いな私、沢山写真は撮ったのですが、中世~ルネサンス~バロックと暗い部屋が多いので殆ど手ブレしてしまいました… MBTを履いているせいもあり、足ブレか?
勿論カメラもフラッシュも撮り放題。陶板ですので触っても大丈夫。フェルメールの「真珠の耳飾りの少女」なんて、しっかり触ってきちゃいました。

モネの「大睡蓮」。池には睡蓮が美しく咲いていました。
 


それにしても二日かけても全部は全く見られません キリスト教絵画が中心のツアーでしたし、今度は個人でまた来たいと思いました。
勿論近現代の西洋絵画も沢山あるんですが、その部屋にさえ行かれませんでした。

最後の自由時間に、学芸員の方による短いツアーがあって「青を追いかける」というものでした。これがとても興味深かったです。
この美術館のテーマカラーが「ラピスラズリの青」だそうで…フェルメールで有名ですね。金より貴重と言われたこの青の鉱物がどのように尊重され使われてきたのか、フェルメールの使い方の贅沢さ、更に初期キリスト教絵画からルネサンス美術の父であるジオットの描いたスクロヴェーニ礼拝堂の天井画の星空について↓や、


ダヴィンチの「最後の晩餐」での使われ方の驚き、代用品としてのアズライト(クリスタル好きには面白い)や、北斎が使った「ベロ藍」のことなど。

そして最後はイブ・クラインの「青のモノクローム」でした。私は若い頃からこれが大好きなのです。引き込まれそうな青。ロイヤルブルーですね。


この陶板が欲しい!と思ってしまいましたが、お土産サイズまで縮小したらただの青いタイルでしょうね…
イブ・クラインはAKBならぬ、IKB(イブ・クライン・ブルー)という青の特許まで取っているのだそうです。
そういえば子どもの頃、絵の具では藍色が大好きだったな~、と思い出す。(船から見る海面の色に引き込まれそうで困ったものです
結局一番印象に残ったのが、この青でした


そしてホテルの部屋の窓から見た鳴門の海(ルネッサンスリゾート・ナルト)

ちなみに食事はどれもとても美味しかった。鯛のお刺身、わかめなど海産物、鳴門金時芋、すだち、うどんetc..
でもいわゆる「なると」はなかった気がする…お土産屋さんでも。なるとは鳴門名物じゃないの? 右巻きとか左巻きとかいろいろあるんじゃないかな~?ナンテ想像してましたが(笑)

ちなみに美術館のレストランで両親が話のタネに食べてた「最後の晩餐」。当時の味の再現らしく…これだけは正直マズかったらしい


両親の体調を考えて(天気は良かったけど想定外の寒さ!)鳴門の渦見物は断念…やっぱりまた個人で来たいです。今度は剣山にのぼりたい!

ともあれ、今回は大雨も地震も事故もなくて助かりました 戻ってから仕事がバタバタで…ようやく書けました。
金星逆行している今は、美や価値について自分の尺度をきちんと検証するのに良い時期かもしれません。
コメント (3)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« クライアント様のご感想 そ... | トップ | 旅の帰りにわかること:放射... »
最新の画像もっと見る

3 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (ココノワール)
2012-05-17 23:59:45
こんな美術館があるなんて知りませんでした。
迫力がありそう&かなり長時間過ごせそう。。
地方の強みですね。
システィーナ礼拝堂のミケランジェロは観てみたいなーと思っているので、日本でもいいかも!?

イブ・クラインが出てくるかな~と思ったら出てきたので嬉しいです今私の目の前にもポストカードですが、イブ・クラインが飾ってあるんですヨ。
グラデーションになっているのですね。ほんとに吸い込まれそうです。船から海に引き込まれそうになる体験なんて素敵です
それにしても、こんなに広い美術館を車椅子介助されたなんてほんとにお疲れさまでした。。
返信する
素敵! (金木犀)
2012-05-18 09:55:28
美しいですね。

絵も美術館も徳島も。

是非行ってみたいです。
返信する
コメントありがとうございます! (pieria)
2012-05-19 00:43:36
>ココノワールさん
ホントに地方の強みですし、自己満足に終わってないところがすごいです。
そしてイブ・クライン飾っていらしたなんてびっくり!
車椅子はね~、ホントは両親とも乗せたいところでしたが一つしか押せないので父のみ、ホント結構な重労働でした。
ホテルのバイキングを取ってあげたりとか、何気ないところで介助が必要になるんですよね。。



>金木犀さん
いいところですよ!そちらからは近いですから是非~
返信する

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

アート」カテゴリの最新記事