ふむ道,小道,数多く

趣味いろいろ。2014/9に別ブログを合体したので、渾然一体となってしまいました(笑)

HoME8 1-I The Destruction of Isengard (1)

2006-02-23 23:18:29 | Tolkien・HoME
まだ7巻の感想も書いていませんが,とりあえず,8巻始めちゃいます。

The King of the Golden Hallから,The Plantirまでにかけての下書きのプロセスは,非常に複雑なのだそうです。とりわけアイゼンガルドの崩壊の話は,なかなかうまく馴染んでこないのだそう。

しかしどうやらその原因は「物事が起きた時間順(=Chronology)」とか。

いやそもそも,追補編とかいろいろな本にも「日単位」(笑)での説明がありますが,確かに,TTTのこの辺り以降~指輪棄却に至るまで,物事の起きた順番は,本当に日単位の微妙さで進んでいるんですよね。

‥という事で,下書き当時のタイムテーブルです。

ピピンとメリーが木の鬚に出会い,水湧き出ずる広間に行ったその同じ日,アラゴルンとレゴラスとギムリはエオメルに出会いました。この日を「Day 1」とします。(当時は1月29日,日曜日とか)

そして「Day 2」,1月30日。この日,「エントの寄合」がありました。その日,アラゴルンの一行は「帰ってきたガンダルフ」(笑)に出会い,Eodorasまでの長い道のりを旅します。そしてその夕刻レゴラスは,ローハン谷の彼方に,煙の上がるのを見ます。あれは何?と訊かれ,ガンダルフは「戦争じゃ」と答えます。彼らは一晩旅をして,

「Day 3」早朝,Eodorasに到着。彼らが黄金館で,セオデン,蛇の舌といろいろ話をしている間,エントの寄合は続いています。この日の午後,セオデンはガンダルフや彼の部下のロヒアリムを伴って西へ向かい,アイゼン川に到着。そしてその頃,エントの寄合が終了。(正式版はもう1日) 彼らはアイゼンガルドに向かい,夜遅く到着。

(ひぇ~忙しいですねぇ。21世紀の今ならともかく,トールキンさんがこれを書いていた20世紀半ばには,こんな忙しい事はなかったと思いますが‥(笑))

ところがここで,時間に大問題が発生。何故ならこれだけのイベントを詰め込まなくてはならないからです。

  1. エントのアイゼンガルド攻撃+アイゼン川の水を溢れさす
  2. アイゼンガルドを大軍が出発
  3. ローハンの騎士達はアイゼン川から退却
  4. ロヒアリム達はアイゼンガルドの方向に闇を見る
  5. ガンダルフは飛蔭で出発
  6. セオデンはアラゴルン,レゴラス,ギムリと一緒に山に避難して戦う(いわゆるヘルム峡谷の戦いですね)
  7. 動く木の話
  8. ガンダルフの帰還
  9. その後皆でアイゼンガルドに行って,メリーとピピンを見つける

そう言えば,ガンダルフがセオデン達を置いて出て行く時「5日目の朝」って言っていましたね。そこに至るまでの間に,時間軸はいろいろ修正されるのですね。

One Flew over the Cuckoo's Nest (150-157)

2006-02-23 00:39:46 | BookClub
その後しばらく,何事も起こらなかった。McMurphyは今まで通りに振舞っているし,Miss Ratchedは彼を無視しているよう。

McMurphyはトイレの掃除が雑だと怒られる。彼はある日トイレのボールの下に何やら「変な外国語のような」メモ書きをガムで貼り付ける。Miss Ratchedは,チェック用の手鏡に写った言葉を読んで,驚いて鏡をトイレの中に落とすが,冷静さを失わない。そして,McMurphyにニコニコしながら,あなたの仕事はトイレを掃除する事です,汚す事ではありませんよ,と言う。

McMurphyは写らないテレビの前でいろいろ面白い話をしてくれたりもする。また彼は人をくすぐったり冗談を言ったりして皆を笑わせていた。(Chiefは心配する→Miss Ratchedの企みを知っているのは彼だけなんですよね。まあこの当時まだ自分からは喋れないので,しょうがないけど,でもちょっと,彼もヒドイよなあ)

McMurphyは他の人とは違う特別な物を持っている。Miss Ratchedは数週間でできると言ったけど,彼にはそれをさせない強さがある。彼は自分自身を持っているのだ。

Chiefは鏡を見て,ふと,今までの自分は,周りが自分に期待するような「悪いインディアン」を演じてきたのではないかと思う。"I was just being the way I looked, the way people wanted."どうすればMcMurphyのように「自分自身」になれるのか。

Chiefはこの頃,自分を覆っていた霧がなくなっている事が多い事に気付く。

彼は初めて病院の外の世界に興味を持つ。季節は秋に変わり,庭では犬がリスの穴をあさっている。

犬が何かの音に聞き耳を立てている様子を見て,Chiefも何の音かと耳を立てる。するとかすかにカナダガンの声が。どこを飛んでいるんだろうと眺めるが,やがて月の中に彼らがV字隊列を組んで飛ぶ姿が。彼らが去ると,犬は去っていった。そしてその方角には車のヘッドライトが見え,どうやら道路があるらしい。

そこへ,後ろから人の気配。Geeverという黒人と,crucifix(イエス・キリストの十字架像)を持った看護婦だが‥

(ここで,私はcrucifixという単語を見て,"cruciatus curse"を思い出しましたが,。。あ!,"Cruciatus Curse"(磔の呪い)って,この言葉から来たのか! これは勉強になりましたね~!)

彼女はChiefに「体が冷えるわよ。」と声をかけるがGeeverは「ヤツは聞こえねえだ。いつも縛ってもほどいてしまうだ」と言う。Chiefは彼女のcrucifixが気になる様子。いくら磨いても磨いても曇ってしまう,ような気がする‥‥しかし,Chiefが彼女に近づくと,彼女は結局「縛って下さい。」と言う。


Run!Run!Run!