ふむ道,小道,数多く

趣味いろいろ。2014/9に別ブログを合体したので、渾然一体となってしまいました(笑)

ベオウルフ感想

2008-05-29 22:41:02 | Tolkienその他関連本
別ブログに書きましたけど,ムダ話の多い事。(笑)

王妃様が出てきた所で,昔の王妃様へ話がジャンプ。何か本筋に関係あるのかなと思って,オチを楽しみにしていたら,結局,家族を全部戦争で殺され,国元へ帰った,だけ?。。。とか(汗),ベオウルフがいよいよドラゴンとの対決に向かうクライマックスに入ろうというタイミングで,彼の生い立ちについて語り出したり,戦い終わって,近隣諸国との戦を心配していたので,これは一騒動あるのかな?と思ったら,結局葬儀で終りだったりとか。。。

でも,面白かったです。

トールキンとの関係も非常に興味深かったです。本当に明らかに,指輪もホビットも,ベオウルフに大きな影響を受けていたと,はっきりわかりますね。前半は,ローハンの黄金館を思い出させるような宮殿の風景や,Daneの騎士達や王妃様の風習。騎士達の名前も,どこかで見た事のあるような名前が少なくなかったですね。(笑) 後半は,ドラゴンが寝ている間にゴブレットを奪った泥棒,それが禍を招き,彼は自分の意図に反して,討伐隊のメンバーに無理矢理ガイドとして雇われる。。。ここはビルボの活躍と,ゴラムの起源を見たような気がしました。また,ドラゴンの最期も,ホビットのお話に影響を与えたようですね。

もし,ベオウルフがなかったら,指輪もホビットも,なかったかもしれません。たとえあったとしても,全く違ったお話になったのでしょうね。

Beowulf (17)

2008-05-29 22:27:00 | Tolkienその他関連本
あと2話と書きましたが,結局,最後は1つにまとまってしまいました。(^^;) (実は,半分位が,他国との戦争の危惧の話だったので。。。)

Beowulfは,宝を見ると,感謝の言葉を述べ,自分の墓を海辺に建立するよう,指示します。宝は残る者に任せます。そして,首飾りとシャツと兜をWiglafにプレゼント。

こうして,Beowulfの死という代償を払って,ドラゴンは滅び,宝が獲得されました。

逃げた仲間達が戻って来ました。
Wiglafは,彼らに向かって,助けてくれなかった事を責めます。これが他国に知れたら,侵略されるぞとも。

Beowulfの死は,メッセンジャーによって伝えられました。
しかし,そのうち,Frank王国やFrisian王国,あるいは,Swede王国も攻めてくるかもしれません。特にSwedeは,Hygelacの時代からの因縁があります。

ともあれ,葬儀をする事に。。

Wiglafは,皆にBeowulfの意志を伝えます。そして,国中から火葬台用の材木を集めてもらう事にして,7人の最良の騎士を集め,彼を含めて8人で,ドラゴンの宝をを運び出します。

火葬台が出来上がりました。Beowulfの意志により,兜や盾,鎧を置きました。そして愛された王を横たえます。いよいよ火が点けられると,炎が吠え,皆の泣き声を巻き込みます。女性が弔歌を歌い始めました。彼女の歌は,連綿と続く悪夢,国の侵略,累々と横たわる死体,奴隷化される事への恐怖を歌っていました。天が煙を飲み込みます。

Geatの人々は,岬に塚を作ります。船乗り達から見えるよう,高く作ります。墓に記念の品々を入れ,宝と金で埋め尽くし,周りで族長や英雄達が,別れを惜しみ,感謝の言葉を述べます。皆,彼は最も偉大で,公正で,親切で,名誉を重んじた王と,称えました。

Beowulf (16)

2008-05-27 22:16:28 | Tolkienその他関連本
Beowulfが連れてきた仲間は,1人を除いて逃げてしまいました。残ったのは,Wiglafという人物。彼の父Weohstanは,かつて追放の身であった時,Eanmundという騎士と戦って勝ち,その武器を,Eanmundの叔父Onelaに返しに行きました。するとOnelaは,彼にEanmundの武器を褒美として与え,戦いをなかった事にしました。

Wiglafは,今その武器を,父から受け継いでいます。

彼は逃げ出そうとする仲間達に向かって,こう言いました。
「我々は,王に忠誠を誓ったではないか,王は我々を最高の兵士として,選んで下さったのだ。王はお一人で行かれたが,お助けしようではないか。私はこのまま帰るより,お側で燃え尽きたい。王がお一人で戦に負けて良いと思われるのか? 我々はお側にいるべきではないか!」(でも,皆逃げたのね(^^;))

そして,彼は流れを渡りながら「Beowulf様,どうぞ思う存分戦って下さい。あなたの行いが忘れられる事はありません。私がお側にいてお守りします!」

この言葉に怒ったドラゴンの攻撃に耐えるWiglafです。

Beowulfは,彼の剣Naeglingをドラゴンの頭に振り下ろします。(私の読み違えでなければ,彼は今まで鉄の助けを借りたことがないそうな。)これはドラゴンに効いたようです。ところが,ドラゴンは,Beowulfの首に噛み付きます。

これを見たWiglaf,勇気を振り絞り,主人の元へ駆け付け,父から授かった剣を,ドラゴンの腹に差し込みます。ドラゴンの炎が弱まってきました。そして機を見たBeowulf,最期の力を振り絞り,ドラゴンの脇腹へ一撃。

こうしてドラゴンを倒す事に成功しましたが,Beowulfの体に毒が回ります。Wiglafは懸命に手当を。しかし,死期を悟ったBeowulfは,この50年,平和に国を治める事ができ,他人の恨みを買わずにこの世を去れるのでよかったと言い,Wiglafにドラゴンの宝を調べさせます。

ドラゴンの宝物庫には,金銀財宝の他,武器がたくさんあったそうです。
また,全て金でできた軍旗も発見。これはほのかに光を放ち,おかげで彼は他の財宝もチェックできたそうです。Wiglafはそれらの宝を持って,王の所へ戻ります。

いろいろムダ話も多いです(笑)が,いよいよクライマックスでした。そして話もついに大詰め,あと2話です~。

Beowulf (15)

2008-05-24 08:57:22 | Tolkienその他関連本
Beowulfは,11人の仲間を従えて,ドラゴンとの対決に向かいます。

旅の途中,一行は,ドラゴンからゴブレットを盗んだ人物に会います。全ての禍の元となった,そのかわいそうな人物は,彼しか知らないその洞窟へ,無理やりガイドとして雇われました。

(ほほう,彼がゴブレットを盗んだくだりは,鮮やかに,ビルボの活躍を思い出しましたが,今度は,ゴラムの起源を見たような気がしました。)

Beowulfは,今度ばかりは無事に帰って来れまいと予感しています。ここで(突然?),彼は子供時代の事を思い出します。彼は7つの時,当時の王様Hrethel(Hygelac王の父)に預けられたのだそうです。Hrethelは,自分の息子達と分け隔てなく育ててくれますが,王の次男が誤って長男を殺す事件が発生,その後,王様は,すっかり落ち込んでしまったとか。

その後スウェーデンとの戦争が勃発,次男がここで命を落とし,三男のHygelacが王になりました。Beowulfは,Hygelacの為にたくさんの戦いで働きました。

(それだけ自国の戦いで忙しくて,よく他国に助太刀に行けましたねぇ,(笑))

で,若い頃には,自らの命を顧みず,戦ってきたけど,もうトシだしなあ,と回想するBeowulfです。しかし,その邪悪な奴を追い出す為に戦おう,と決意。

彼は,ドラゴンとの戦いには,(また(^^;))武器を使わないつもりです。ただ,熱気から体を守る為に帷子を身につけ,盾を持つ事にしました。また,これは自分の戦いなので,他の者は来る必要はない,と言います。

そして,自分の力を信じて,いざ,洞穴へ出発。

Beowulf (14)

2008-05-22 22:40:52 | Tolkienその他関連本
さて,ここから,ドラゴンのお話です。
その後,戦争があってHygelac王は倒れ,王になったBeowulfは50年,平和に国を治めてました。

ふと,Beowulf,いくつなんだい?とツッコム私です。(笑)どうもこの文だと,Hygelacはすぐに亡くなったようではないので,現在のBeowulfの年齢って,

Grendelとの戦い+50+α

なんですよね。いくら昔の人は早熟だって,Grendelやそのママと戦うほどの戦士になるには,少なくても18才位でしょう。

。。。て事は,この時Beowulfは,少なくも70才位なんですね。もっとも,LOTRの事例があるように,昔の偉い人は,年を取っても衰えず,普通の人の何倍も長生きできるのかもしれません(笑)

‥‥きっかけは,誰かがドラゴンの秘密の通路に入って,宝物庫から,宝石付きのゴブレットを盗んだ事からだそうです。それを知ったドラゴンは激怒し,周りの人々の知る事となったそうです。

(ここまで読んで,トールキンファンとしては,え?本当?と思って読み返したりしたもんで,時間がかかってしまいました。(笑)いや~そろそろ,ホビット読まなきゃ。(爆))

元々宝物庫は,遠い昔,ある滅び行く種族の最後の生き残りが,置いて行った宝だったのだそうです。

怒ったドラゴンは,カップを探し,揚句に炎を繰り出します。町はことごとく燃えて,Geatにも被害が及びました。何とBeowulfの自宅が燃えてしまったんですね。

Beowulfは,王になったいきさつを思い出しております。Hygelac王が殺された後,彼は息子のHeardredのカウンセラーとして働いていたのですが,スウェーデンからの刺客に殺されてしまい(何かHeardredという名前を聞いた途端,そんな事になりそな予感が。。(^^;))その後王になるよう頼まれたのだとか。。

でも,もちろんBeowulfは,お世話になって王の息子の敵討ちも果たしました。こうして,彼はどんな恐ろしい事も克服して生き残ってきたわけですが,ついに,その日がやってきます。

Beowulf (13)

2008-05-13 22:19:21 | Tolkienその他関連本
Beowulfは、「Shieldingの国で、彼らの命や手足を奪ったGrendelに復讐しました」、と、話します。「彼の子孫がいくら生き残ろうと、もうそんな行いはしないでしょう。」

「私が急いで宮殿に駆けつけた時、Hrothgar王は、私の意図をくみ取ると、すぐに彼の子供達と同席させてくれました。今までの人生の中で最も楽しい一時でしたよ。王妃様もお出ましになり、国民に平和を誓わせ、若者を勇気づけ、戦士に褒美を与えてました。Hrothgarの王女Freawaruも、年輩者にエールを配っていました。彼女は、Ingeldと結婚する事になっており、皆、古い傷や争い事を癒してくれると期待していました。

ただ、いくら花嫁が素晴らしくても、一般に王子が殺されれば、即復讐がある物ですが。
IngeldとFreawaruの結婚式を想像してみるとします。Daneの人々は大いに楽しむでしょう。しかしある年老いた槍兵は、虐殺の記憶を呼び覚ます物を見ると気分が暗くなり、感情を押さえられなくなると思い、仮にこんな事を言うとします。「君の持っている剣は君のお父さんがDane人を殺した物だ。。。」というような事が続けば、いずれ争いが起きてきます。」

(Beowulf、君は悲観的過ぎないか?)

。。で、Beowulfは、Grendelと戦った時の話に戻ります。
Grendelは、Handscioという男を殺し、食べてしまったそうです。さらに、Beowulfを始め、皆を巨大な胃袋に入れようとしていました。(何だかOdysseyに出てきた巨人を思い出しますねぇ。)

次に彼は、Grendelの腕をもぎ取った後の祝宴についての話を披露。豪華な贈り物をもらったり、人々の昔話を聞いた事等を語ります。原文が隣にあるけど読めないので(^^;)正確な事はわかりませんが、この最初の時にBeowulfが戴いた贈り物は、自分の働きに比べ、ちょっと多かったなあ、というニュアンスが見える気がします。

そしてGrendelのママとの戦いについて。ここでまた彼女がAeschereを殺して連れ去った事が語られます。Daneにとってよほど大事な人だったのでしょうね。王の嘆願によって、再び恐ろしい敵と対峙、今度は非常に厳しい戦いだったと振り返ります。

話が終わった後、Beowulfは、HrothgarからHygelacへのおみやげを渡します。それは、Hrothgarの兄Heorogarの武具一式。実は息子にも相続させなかったという、価値の高い物です。

驚いた事に、Bewulfは、以前はさほど評価されてなかったのだそうです。。。。と聞いて、時節柄、太王四神記のタムドクさんを思い出してしまいました。(笑) しかしもちろん、これでBeowulfは大いに称賛される事になりました。

HygelacはBeowulfに、宝石のついた剣と、広大な土地を褒美として与えました。

。。。という事で、第一部終了! 次は一挙に50年後,ドラゴンとの戦いになります。

Beowulf (12)

2008-05-04 18:46:00 | Tolkienその他関連本
Beowulfは、いよいよ我々は帰国しますが、もし何かあれば、馳せ参じましょう、我々の王も助けてくれるでしょう、また王子様が我々の国をご訪問の際には、歓迎されるでしょう、と、言います。

Hrothgar王は、BeowulfはGeatの王に相応しい、また彼の功績は、2つの国の人々を結び付け、平和を共有し、友好関係を築いたと感謝。

そしてたくさんの宝物を積み、安全に、しかしすぐに国元へ帰るよう促し、王はBeowulfにキスをして首を抱き、急に泣き出します。彼はこの素晴らしい英雄に会う事はないだろうなあと思っていました。抱擁が終わり、Beowulfは船に乗りました。Hrothgarは、その後年老いて力を失うまでは、比類なき王として君臨しました。

(この辺りの、宝がとか船が、というような記述は、Odysseyを思い出します。)

Beowulf達は、Hygelac王の元に帰還しました。ここから、ようやくBeowulfの生まれ故郷の話ですね。

Hygelacの宮殿は「gold-giver」と言われるだけあって、壮大な物です。王は、いつも宮殿に身を置いていました。王妃Hygdは、Haerethの娘で、若く思慮深く、寛大な人です。

Modthrythという妃は、恐ろしい事をした人でした。もし家来が彼女の顔をダイレクトに見ようものなら、縛られ、拷問され、剣での斬死が言い渡されるのでした。たとえ美しい王妃でもそんな事をするものではありません。王妃は平和を愛するべきで、無実の者を罰し貶めるべきではありません。(これは筆者の意見)しかしHemmingの縁戚者が彼女のそんな日々を終わらせたそうです。

宴席で飲んでいた人々は、違う話をしました。Offaと結婚後、彼女はそんなにひどい人ではなかったそうです。Offaは、Garmundの孫でHemmingの縁戚者Eomerから自国を守り称賛されました。(ほほう,こんな所で,Eomer(エオメル)の名が。。)

Beowulfの一行は、日の当たる暖かい広い岸辺を、若い王の待つ場所へ進んで行きます。ニュースはすぐに国中に知れ渡りました。

彼らは互いに挨拶を交わすと、帰還者を歓迎します。Haerethの娘はハチミツ酒を兵士の杯に満たして動き回ります。Hygelac王は、Beowulfの話を聞きたがります。「どうやって外国で無事に旅ができたのだ? いつHeorotで戦うと決めたのだ? Hrothgarをちゃんと助けたのか? とても心配していたぞ。よく帰って来たな。」

Beowulf (11)

2008-04-27 11:22:48 | Tolkienその他関連本
その頃,湖の上では,波や血が沸き上がるのを見て,DaneやGeatの兵士や王様は,皆さすがのBeowulfも今度こそおしまいだという覚悟を決めます。Hrothgar王は傷心のまま家路に付きました。

一方,Beowulfの方です。
Grendelのママの命を断った剣は,氷が融けるように熔けてしまいました。彼は,多量の財宝を見つけましたが,Grendelの頭と,剣が熔けて残った,宝飾を施した柄の部分だけ持ち帰る事にしました。湖はきれいになりました。

こうして皆さんは帰途に付く事になりました。王の友の頭と,Grendelの頭をそれぞれ持ち帰ります。到着するとすぐにHrothgar王に知らせが走ります。Grendelの首を掲げ,意気揚々と帰ってきた連中に,王妃様も皆も,びっくりです。

早速BeowulfのHrothgar王への報告。「喜んで,この戦利品をお持ちした事をご報告します。今回の戦いは大変厳しかったのですが,神のご加護がありました。突然巨人用に作られた剣が目に入ったのです。。。」と戦いの様子を話した後,「お約束します。これであなた方は安心して眠る事ができます。一族が脅かされる事はないでしょう。」

Beowulfが怪物の住みかから持ち帰った柄は,王に手渡されました。王がその柄を観察すると,世界にどのように戦がもたらされたか,いかに巨人の国を洪水が滅ぼしたか,を示す彫刻や,それらを彫った人物の名も記されているのがわかりました。そして,新たにBeowulfに,末永く名誉を与えると約束したのでした。

ここで,王は,BeowulfをHeremodという人物と比較します。Heremodは,Daneに人々の死と破壊をもたらした王です。彼は,せっかく神から祝福された生まれだったのに,血に飢え,人々に栄光を授ける事を止め,彼らを苦しめました。

さらに王は続けます。
神様は,時々,ある者に,たくさんの領地を治める事を許します。彼はつい,それは永遠に終わる事がないと勘違いし,欲望のままに行動し,病や老いを忘れ,敵の妬みに気付かず,つにある時その思い込みが破れ,殺し屋が迫ってくるのです。そして無茶な行為が始まります。彼は欲張りになり,伝統を無視し,昔に授かった神からの贈り物のせいで,現実が見えず,ついに最期が訪れます。彼の肉体が滅びた時,先祖から受け継いだ品々は,誰か寛大な人が手に取り,そこから他者に引き継がれるのです。

そして,Beowulfに,そのような罠にはまらないよう,注意します。

王は,敵が滅びた事を宣言,祝宴が始まります。
さすがに皆さんお疲れのようで,この祝宴は,前の時のように長くなく,あっさりと終わり,真っ暗で静かな夜を心から楽しんだようです。Hruntingは,お礼の言葉と共にUnferthに返されました。

Beowulf (10)

2008-04-25 22:04:19 | Tolkienその他関連本
すぐに馬の準備がされ,Beowulfは王と共に出発。森までの道は,彼女が王の最愛の友を引きずっていった跡が明確に残っていました。

山を越え歩いて行くと,いよいよ目的地の血の色の湖が下に見えてきました。が,Aeschereの頭が崖の下にありました。思わずショックを受けるDaneの人達。人々は熱い血糊を見つめます。湖にはあらゆる種類の爬虫類がはびこっていました。のたうつシードラゴン(えっ,かわいい生物じゃありませんか(笑))や化物たちや蛇。

命知らずのBeowulfは,どんな敵にも潰されない鎧や,伝統の鍛冶屋によって作られた輝く兜を身につけ,あの口の悪い(笑)Unferthが貸してくれた剣Hruntingを持ち,準備完了。Hruntingは血を浴びる度に鍛えられ,これを持った者は,戦でどんな最悪の危険に遭遇しても負ける事はないそうです。実は,UnferthはもうすっかりBeowulfを非難した事を忘れていて,水の中の戦いは苦手という事で,貸してくれたようです。(^^;)

Beowulfは,皆にお話します。「もし私が死んだら,若いもんの面倒を頼む,Hrothgar王から戴いた贈り物はHygelacに届けてくれ,Geatのお偉いさんに,この国の人達の寛大な心を見せて楽しませてあげたい,また,Unferthには,私の代りに,このHruntingの栄光を享受して欲しい。」

(義理堅い人ですね。)

挨拶が終わると,さっさと湖に飛び込むBeowulf。(くよくよ悩む人ではありませんね(笑))すると,敵も早々に人間が侵入した事に気付いた模様。早速鋭い鉤爪で彼を捕らえようとしますが,鎧が邪魔。すると今度は,牙のある海の猛獣を繰り出します。Beowulfは,小さな流れのある洞穴に追い込まれます。

(この辺り,映画のトレーラーでよく観たシーンですね。何故かハイヒールのアンジェリーナ・ジョリーが。。。(^o^))

化物女を見つけ,彼は剣を振り下ろしますが,何と,彼女を斬る事ができません。さあ,どうするBeowulf。。!

。。と,Beowulf,Grendelのママにタイマン勝負を挑みます。(う~~ん,映像的にはかっこいいけど,やや無謀過ぎでないか?。。。(^o^))しかしここで助けてくれたのは,神様?らしいです。Beowulfは,(唐突に)彼女の武器庫に,誰もが羨む素晴らしい剣があるのを発見。非常に重い剣ですが,それを一振り彼女の首へ。ようやく恐ろしい敵を倒しました。

すると,洞窟に光が指しました。Beowulfは,横たえられたGrendelの遺体を見つけ,首を切り落とします。

Beowulf (9)

2008-04-24 22:07:35 | Tolkienその他関連本
すっかりサボっておりましたが,久々に。。

いろいろなお話が語られましたが,Wealhtheow王妃は,Beowulfに感謝の言葉と共に首飾りを渡し,乾杯です。

皆さん,ワイン等飲み物を楽しみますが,この時,既に不吉なものが姿を現そうとしている事に,誰も気付きません。祝宴が終わり,そろそろお休みという時,床に休んでいる男に,死の影が忍び寄ります。彼らは,一応いつでも襲撃に備え,いつでも戦えるよう準備はしているのですが。。

それは,Grendelの母でした。彼女はCainが弟を殺して以来,冷たい水の底に追いやられていたのですが,彼の復讐の為に,そのモンスターは反撃の旅に出発したのです。

彼女はHeorotになだれ込みます。そこにいた人達は皆パニック。彼女は1人の男を掴み,湿地の方へ去ります。それはHrothgar王が最も信頼していたお気に入りの友でした。

Grendelの母は,Beowulfの勲章だった息子の腕も持って行ってしまいました。王は,彼の最も信頼していたアドバイザーを失い,意気消沈。

すぐにBeowulfは呼び出されます。

王は,親友を奪われ,「なにが安らぎだ!」と激怒です。そして,悲しみにくれてます。
王によれば,Grendelとその母は,高台の国の人々に時々目撃されていました。彼らは,どこから来たのか,どんな祖先を持つのか誰も知らず,それぞれが丘や風にさらされた険しい岩山等に別々に暮らしていたようです。

また,ここから少し離れた所に,凍りついた森の中に覆う木々を映す小さな湖があるそうです。誰も水深を測った事もなく,夜になると不思議な事が起きます。湖は燃え,猟犬に追われた雄鹿も,飛び込んで逃げる事より彼らに捕まる事を望んでしまいます。それほどの怖い場所です。

Beowulf,王に,「どうか悲しまないで下さい。悶々としているよりは復讐です。我々は常に命の危機にさらされていますが,誰にでも,死の前に栄誉を得るチャンスを与えましょう。さあ,お立ちなさい,王よ。すぐに参りましょう。彼女はどこにも逃げられません。少しの間お待ち下さい。」

また,話が動き出しましたね!

Run!Run!Run!