ふむ道,小道,数多く

趣味いろいろ。2014/9に別ブログを合体したので、渾然一体となってしまいました(笑)

One Flew over the Cuckoo's Nest (109-121)

2006-02-08 00:48:27 | BookClub
彼らが目一杯モノポリーを楽んでいる様子が描かれる。

その後彼らは楽しそうに時を過ごす。ただし,Chiefは(彼特有の感覚の鋭さが成せる業?)何か霧のような物を感じていた。McMurphyはたまにキレる事があったが,その度,黒人や看護婦達に,礼儀正しく「対処」する。ただ,この頃彼は他の患者の「反応の悪さ」にキレる事もある。

(さて,映画でもかなり象徴的に取り上げられた「ワールドシリーズ」事件です)
ある時,McMurphyは皆でワールドシリーズを観ようと提案。すると,まずCheswickが賛同。(彼はこれまで「果たせそうにない目的」に賛成した事はない)しかし,他の患者は何故か賛成しそうにない。皆がその話題を避け,そのうちワールドシリーズ前日になった。

しかしどうも興味あり気なのは,Cheswickだけ。

Hardingは「彼女に『切られる』」,Billyは「か,彼女は,な,何かするって事はないけど,と,投票は,よくない‥」Hardingはさらに「野球は危険を冒すほどの価値はないだろう」と言う。しかしMcMurphyは,「自分は留置場にいた時ですら,ワールドシリーズは観ていた,そうしないと,暴動になるからね。」

すると彼は,「あのドアを破って町に行ってゲームを見れたらなあ。。」

(さて,ここから,非常に重要な伏線ですよ!)

その時,Fredricsonが,「お前さん,ブーツでドアを破るのかい?」McMurphyは「重いものが必要だ。」タヌキ(誰の事?ドクター?)か(汗),しかし彼は柔らか過ぎる,茄子のように粉々だ。「そうだ,(Billy Bibbitが座ってる(笑))コントロールパネルはどうだ? 俺が持ち上げられるかどうか,5ドル賭けないか?」

すぐさま,皆賭けに。なにしろいつもMcMurphyは勝ってばかりで皆からお金を取っているので,取り返すチャンスだ。Chiefは,そんな事できっこない,彼はわかっているはずなのに,何故?と思う。しかしMcMurphyは,Billyを降ろすと,たこだらけの手に,ぺっとつばを吐いて,手をパン!と叩くと腕をまくる。「さぁ~,どいたどいた!」

Hardingは「バカはやめろ」と言うが,「どいてろ! sissy!(弱虫?ホモ?) 俺の酸素を消費するな!」

そしてMcMurphyは,全身の力を込めてパネルを持ち上げようとする。体中の腱が緊張する。皆冷やかしをやめる。
His whole body shakes with the strain as he tries to lift something he knows he can't lift, something everybody knows he can't lift.

しかし,セメントが擦れる音を聞いて,一瞬,できるような気がした。

彼は息を切らし,目を閉じ,壁に倒れ掛かる。持ち手には血が付いていた。彼は目を開け,皆を一睨みすると,この頃ポーカーで勝ったお金を取り出し数えようとするが,彼の手は思うように動かない。やがてお金を投げ出す。おそらく皆の分に足りるだろう。

「でも,俺はやるだけはやったぜ!」

映画では,何故かよくわからなかったのですが(汗)これはとても感動のシーンですね。。。


Run!Run!Run!