ふむ道,小道,数多く

趣味いろいろ。2014/9に別ブログを合体したので、渾然一体となってしまいました(笑)

The Mapmakes's Wife(覚書)

2017-07-05 23:17:42 | Kindle
ネタバレなので、見たくない人は退散してください。

Mapmakes's Wife(地図屋の女房)仏科学アカデミーの「赤道幅測量隊(1735-1739)」のアシスタント、ジャン・ゴダンと結婚した裕福なスペイン系現地人家庭の娘イザベル・グラメゾンが、女性初のペルーxアマゾン間横断をした話。

アカデミー探検隊帰国後の経緯を簡単にまとめると

ジャン・ゴダンは、仏科学アカデミー探検隊の仕事終了後、リーダーの1人シャルル=マリー・ド・ラ・コンダミーヌにアマゾンのカイエンヌまで同行。コンダミーヌ帰国後、家族とフランスに帰るべく、ポルトガル領事館を通してフランス政府と連絡を取り、パスポートを取得する算段。

ところが、こわっぱのくせにリーダーのコンダミーヌのようなつもりかい?な言いがかりを付けられたり、妻はキトの現地人という事でなかなか素直にパスポートが出ない。そのうちフランスの情勢が変わって戦争が始まり、手紙が届かないトラブルが続き(私と同じだ(笑))、ポルトガルからはスパイ扱いされ、自由に動けないまま20年…

一方イザベルは、娘を生んでカルメンと名付ける。カルメンは父と一緒にフランスへ行くべく、フランス語やその他必要な事を勉強。

やがてイエズス会牧師から、ジャンの居所情報が。イザベルは信頼できる使用人を送って確認、ついに夫の無事を突き止める。

ところが、いよいよという時に、カルメンが天然痘で帰らぬ人に。まだ見ぬ父とフランスに行く事を夢見た19年の生涯だった。

イザベルは、アマゾンへ渡って夫と合流する決心をする。が、女性で大陸横断の前例がなく、家族は最初猛反対。しかし彼女の決意の固さを知って、一家上げて応援に転じる。父が先発して準備し、弟達が家族共々フランスまでイザベルに同行する事となった。

‥ようやく、65%読んだ所で、2年前?に本を読み始めた時のシーンキタ!

Shahnameh : 13 Bijan and Manijeh

2012-02-04 11:51:58 | Kindle
しばらく平和が続きましたが、ある時、Turanの国境近くからやってきた人物が、野生の猪に畑を荒らされ、作物が取れずとても困っていると陳情が来ました。

そこで、Kai Khosrowが獣討伐に行く者を募集した所、手を挙げたのはGeewの息子Bijan。親父は若い一人息子を案じて辞退させようとしますが、Bijanはききません。Kai Khosrowは、Girginという賢人を同行させる事を条件に問題の起きている土地Armanに行く事を許可しました。

旅に出た一行、火を炊きワインを飲んで、Girginが休もうとした所、Bijanは、「まだだ、先に行って猪を見つけよう」と言います。しかしGirginは「1人で行くが良い。この仕事はそなたの物であり、褒美はそなたの物だからな。私はただ見ているだけだ。」

Bijanは驚きながらも、気に留めず、先に進むと、2頭の猪が彼の前に出て倒れ込みます。しかし彼はこれを刺し殺すと、彼らの隠れ家を遅い、全ての猪を殺して牙を抜き頭を馬具に下げて戻ってきました。

Girginは意気揚々と戻ってきたBijanを見て、妬み満載。でも何でもないふりをして2人で祝杯をあげます。そして、自分はこの土地を知っている。近くにAfrasiyabの秘密の庭園があり、後宮の美しい女性達がいる、一緒に見に行かないか、と、誘います。これを聞いて有頂天になったBijanはのこのことついて行きます。そして、いよいよ到着。待ちきれないBijan、覗いてみると美女達に混じってひときわ美しい女性が。。それはAfrasiyabの娘Manijehでした。

しかし、Manijehは、Saiawushの再来かと思うほどのBijanの美貌に一目惚れ、侍女を送ります。そして2人は3日3晩祝宴を催しましたが、Bijanはイランに帰る気はなく、Manijehも春の庭園の季節が終わっても彼と別れる気はなく、ワインに睡眠薬を忍ばせてBijanを眠らせ、Afrasiyabの家まで連れて帰ります。そして侍女の後ろにしっかり隠していたため、誰も彼の存在には気付きません。

目覚めたBijanは、Afrasiyabの館にいると知り、心配になりますが、Manijehの愛がそれを忘れさせ、ついつい時を過ごしてしまいます。

しかし、ついに、彼の存在を発見した輩登場。彼はAfrasiyabに、Manijehがイラン人を匿っていると告げ口。怒ったAfrasiyab、「そいつはおしまいだ」弟のGersiwazを刺客ととして後宮に送ります。GersiwazがManijehの居室に入ると、果たして、そこにはリュートを演奏する達の中にManijehとBijanが座っていました。

Bijanは剣も武器もなく、今日が人生最後の日になるかもと、恐れますが、かろうじて持っていた短剣を突きつけ、Afrasiyabに会わせろと言います。そして望み通りAfrasiyabの御前に出されたBijan、獣退治に来た所から話を始め、仲間に騙されて庭園に誘われたと証言しますが、Afrasiyabは信じず、絞首台を準備させます。Bijanは、自分の死をイランの復讐をもって償うよう祈ります。

この絞首台をPiranが見つけました。事情を聞いたPiranは、Afrasiyabを、今この若者を処刑すればイランが復讐に来る、我々の国は迎え討つ準備ができてない、と、諭します。Afrasiyabは、Bijanに鎖を付け、砂漠に穴を掘り、Akwanが海から持ってきた石で封印隠してしまう事にします。そしては、Manijehを王家の恥をさらした不貞の娘として、ベールや贅沢な衣服を取り上げ、宮殿を追放します。

Manijehは、Bijanの居所を昼も夜も探し続け、ついに見つけましたが、石をどける事ができません。しかし、ようやく手を入れる事のできる穴を作り出す事ができ、喜んだ彼女は、毎日町に出て、食べ物を乞います。人々は、彼女がAfrasiyabの娘とはわかりませんでしたが、彼女を気の毒に思い、パンを与えてくれました。そしてそのパンを、穴からBijanに与え続けました。

その頃イランでは、帰国したGirginが、話をでっちあげ、自分が獣をやっつけた事にして、Bijanは野生のロバに姿を変えたDeevにさらわれたと言います。しかしKai Khosrowは嘘を見抜いて、牢に入れました。「Bijanの行方が確認されるまで、そなたをガードしよう。」

Geewは一人息子が行方不明になってとても悲しみましたが、Kai Khosrowは、捜索隊を出し、Nuerouzの祭りまで待つ事にしよう。もしそれまでに見つからなかったら、水晶玉に尋ねてみよう。

しかし、結局、Nuerouzの祭りまでBijanを見つけた者はいませんでした。祭り当日、Kai Khosrowは、Ormuzdと一緒に水晶を覗きます。すると、Ormuzdが、穴に隠されたBijanと、彼の世話をする高貴な娘を発見。Kai Khosrowは、Geewを呼び、この石をどけてBijanを連れて帰れるのはRostamだけだと言います。

そして、Kai Khosrowの命で、RostamがBijan救出に向かう事になり、Geewは早速Rostamを訪ねます。Rostamの父Zalは、皇帝がGeewのような強い男を差し向けて来るとイランに禍が起きるのでは、と、心配しましたが、事情を聞いて納得し、歓迎します。

Geewの話を聞いたRostam、目に涙を浮かべ、Bijanをこの手に戻し彼をつなぐ鎖を解くまで、Rakhshの鞍を下ろす事はないでしょう、と、約束。そして、Kai Khosrowの宮殿へ。そこでRostamは、Girginに会います。Girginは、今は彼の行いをとても後悔していると涙で訴えます。するとRostamは、渋る皇帝を説得。次に、皇帝は、どの位の兵が必要か、と、訪ねます。するとRostam、今回はBijanを救うのに大軍は必要ありません。商人となり、カーペットや宝石を売る商人になりすましたいと思います。

Rostamは、王の宝物庫から宝石や駱駝等を借り、7人の勇敢な兵士に商人の服装をさせ、国境に秘密吏に兵を配備します。キャラバンが最初に訪れたのは、Khotenの町。ここでRostamは宝をPiranに差し出し、許可を得ると、そこで商売を始めます。

やがて、イランから来た隊商の店が評判になっていると聞きつけたManijehがやってきます。そしてRostamと知らずに、イランではBijanを心配されているのでしょうか、商人さま、どうか、お帰りになった時に、Geew様、Kai Khosrow様、Rostam様にお伝え下さい、早く助けないと彼は死んでしまうと。

しかし、秘密がばれるのを恐れたRostam、彼女が誰かわからないので、私は卑しい生まれで、Geewも行程も知らぬ。邪魔をしないでくれ、と、言います。するとManijehは泣きながら、イランの方は貧しい者の知らせは受け入れぬのですか?

Rostamは、ひどい事を言ったと後悔し、そなたはどなただ?と訪ねます。

Manijeh、私はAfrasiyabの娘です。Bijanの為に追放されました。。そしてManijehは今までの事を全て話ます。これに動かされたRostamは、彼女に食物を与えますが、鶏肉の中に自分の秘密の指輪を仕込みました。Bijanがこれを見つけると、嬉しくて思わず笑い出します。
Manijehは、彼が狂ってしまったのかと心配になりましたが、Bijanは、「今は言えません。女性は秘密を守りませんから」

これを聞いて悲しむManijeh。Bijanは後悔して、「では、必ず秘密を守ると誓って下さい。そして、その商人に、おお、Pehlivaの王の中の王よ、あなたはRakhshの主人ですか。と尋ねてみてください。」

Manijehは言われた通りにします。
するとRostam、Manijehに、火葬用の木の枝を積むよう命じます。木の棘でManijehの柔らかい肌は傷つきましたが、それでも彼女は喜んで積みました。そして、7人の勇者を引き連れて、Bijanが捕まっている穴に向かいます。7人は石を動かそうとしますがびくともしません。Rostamは
神に力をもらえるよう請い、Bijanに尋ねます。

「Girginを許してやってくれるか? あやつはとて
も後悔している」

しかしBijanは、「あなたは本当の事を知りません。私は彼に復讐したいと思います。」

しかしRostam「そなたがそのように意地悪で私の言う事を聞かぬなら、私はRakhshに乗って帰国するしかない」

さすがに参ったBijan「言われた通りにします」

Rostamは入り口をふさいていた岩を投げ、中に入ります。するとすっかりやせ衰えたBijan。鎖をはずして、国境の町に連れ帰ります。RostamはこれからTuranと戦うつもりだが、そなたは疲れているだろうから…と、言うと、Bijanは、いいえ、女に守られたままではいられません、と、頑なに休養を拒否。

2人はAfrasiyabの屋敷に押し入り、Rostamは、Bijanを置き去りにした事を責め、仕返しに来たと宣言。Afrasiyabはびっくりして家来を探しますが、既にRostamの手に落ちてました。かくなる上は、と、Afrasiyab、敵前逃亡。Rostamは、戦利品として、奴隷や品物をたくさん頂きました。

国に帰れば、Kai Khosrowはもちろん、GeewもGoodarzも大喜びです。Rostamが国へ帰ると、Kai KhosrowはBijanを直々に呼び出し、何か起きたのか、話を聞きます。Manijehの話にはことのほか感動し、生涯彼女を大事にするように、と、命じます。めでたし、めでたし。


Shahnameh : 12 The Vengeance of Kai Khosrow

2012-01-21 12:40:45 | Kindle
皇帝Kai Khosrowの弟と知らずに、ってか、知っていたのに、勢いで討ってしまったイラン軍の運命やいかに…

当然、予想通りカンカンのKai Khosrow。Toosに対して「こやつもこやつの象たちもシンバルも許さんっっ!!」と、言って、帰ってしまいます。困った重臣達は、Rostamに助けを求めます。Rostamの仲介により、ようやくToosへの怒りも解かれ、Kawahのエプロン復活。

イラン軍が立て直したの聞いたTuranのAfrasiyabは、こちらも準備万端。しかし、Rostamがいないとイラン軍は全くダメダメと知り、ちょっと嬉しいAfrasiyab。実際、次の戦いはTuranの勝利に終わりました。

これではダメだと悟ったKai Khosrowは、Rostamに出動を命じます。一旦第1線から退いたRostamでしたが、Shahの命とあれば、と、出動。その間も負け続けたイラン軍ですが、Rostamがやってくると聞いたGudarzの軍はとても信じられない様子。PiranはかつてのRostamの強さが怖いと思いますが、KhakanとKamousが一蹴。「我々が倒します」

ある夜、見張りの兵が高らかにRostamの訪れを知らせると、イラン軍の志気が再び上がり、ついに勝利。

一方、Piranは勇敢な騎士を呼び出し、恐ろしいのはRostamだけ、と、打ち明けます。するとKamousは、自らの恐怖も隠し、Rostamの強さを破ると誓います。

KamousはRostamに一騎打ちを申し込みます。彼らはさしで戦いますが、ついにKamousを捕まえたRostam、味方の将軍達に、「彼をどうするか」と尋ねてKamousを彼らの中に投げ込み、将軍達が槍で突き刺しました。(汗)。。。こういう一騎打ちの方法が認められていたのね。。。

これを聞いたKhakan、復讐しようとRostamに一騎打ちを申し込みます、が、RostamはPiranに会う事を希望。何故なら、Piranは義理の息子Saiawushの死を悲しみ、Kai Khosrowとその母に情けをかけた人物でもあるから、です。

早速訪ねてきたPiranに、息子やKai Khosrowの事で礼を言うRostam。そしてKai Khosrowの所に一緒に来て欲しいと頼みます。

Piranは、Rostamとの友情は忘れないが、Afrasiyabへの忠義の為に、彼らを裏切ることはできないと言います。Piranの言葉は真実と悟ったRostamは、仕方なく敵味方に分かれる事に。
その後、Rostamの大活躍でイランは大勝します。Turanの大将達をことごとくやっつけるRostam、ですが、Piranだけには手を出しませんでした。やがて、PiranはAfrasiyabに逃げる事を進言。空になった王宮を占領したRostamは戦利品をたくさん頂き、部下と祝いの酒を酌み交わしました。

そして帰還すると、Kai Khosrowが御自ら喜んでお出迎え。祝宴は1ヶ月ほど続きましたが、Rostamは、父Zalに会いたいと言って、座を辞します。

しかし、しばらくすると、ある男が宮廷を訪ねます。男によると、野生の傷ついたロバがいるのですが、そのロバの吐息はまるでライオンのようで、恐ろしいので誰か人を出して何とかして欲しいとのこと。実はそのロバはAkwanというDeevと見抜いたKai Khosrowは、退治できるのはRostamだけと悟り、召喚。それに応じたRostamは、愛馬Rakhshと共に、Deev探しに出発。

そしてRostamはDeevロバ(^^;)を発見。Rostamは何とか捕まえようとしますが、その度にロバは消えてしまいます。くたびれたRostamは、安全な場所を見つけて一眠り。。。それを見つけたDeevは、Rostamを周りの岩ごと持ち上げ、どこかに捨てようとすたこら歩き出します。気が付いたRostam、一瞬慌てますが、Deevは「山に投げ落としてやろうか、それとも海が良いか?」と聞きます。これはDeevの策略とみたRostam「水に溺れる者はSeroschの顔を見る事ができずそれ以上生きる希望を見いだせないと聞いたが」と答えます。

それを聞いたDeev、「一休みしなけりゃ良かったな」と言って、Rostamを海に投げ込みます。彼は右手でワニと戦いながら左手で泳いで岸にたどり着き、Deevを見つけた場所に戻ります、が、Rakhshがいません。慌てて探すと、RakhshはAfrasiyabの馬と一緒で、見張りが待ち伏せしていました。しかしRakhshはRostamの声を聞いて自力で脱出、見張りをやっつけると、他の馬達を拝借。

そこへのこのこ出てきたAfrasiyab、Rostamを見つけて、彼の兵達に戦いを挑ませます。Rostamはたったの1人でしたが、60人を剣で、40人を鎚矛でやっつけます。これはまずいとAfrasiyabはまた逃亡。

するとそこへDeevが出てきます。Rostamは弱っていると予測してきたのですが、Rostamは元気一杯(笑)、Deevをやっつけ、Kai Khosrowのもとへ。Rostamの活躍談と戦利品(馬)に大喜びの皇帝は、Rostamに側にいて欲しいと願い出ますが、Saiawushの復讐がまだです、と、言って、Rostamは宮殿を後にします。



Shahnameh : 11 Firoud

2010-12-30 00:12:44 | Kindle
Kai Khosrowが帰還して、しばらくすると、Kai kawousは彼に父の仇Afrasiyabを討つよう命じます。Kai Khosrowは敵討ちを誓います。(誓ったら絶対やらないといけないんだよね)
こうして、Kai Khosrowの軍隊の先頭に立ったのは、あの王位を争ったFariborz。(仲直りしたのかな(^_^;))

Firoudというのは、Kai Khosrowと同じ両親を持つ実の弟。現在、母と一緒に暮らしています。Kai Khosrowは、弟に戦の悲劇を味合わせたくないと考え、部下に弟の領地だけは通らず、砂漠を行くよう注意しますが、砂漠には(もちろん(^^;))水がないため、部下は、すっかり忘れて、通ってしまいます。

領地に迫る軍勢を見たFiroudは一体どうすれば良いものか、家老Tokharehや母に相談。母は、もし軍勢がイランから来たのなら、父Saiawoshの義理の兄弟Bahramを捜すようにとアドバイス。
Firoudは一旦山の頂上に上ります。するとイラン軍から1人(実はBahram)彼を追って登ってきます。Firoudの正体を知らないBahramは、最初暴言を吐きますが、Firoudは冷静に彼の名を尋ね、無事お互いの正体を明かす所まで持ってきます。(Firoudも腕にKai Kobadの印を持っている‥何か某箒少年小説に出てくる怖い人達のマークも腕についていたよね‥(^^;))

Firoudは軍勢を家に招いて祝宴。自分も軍勢に加わりたいと志願します。しかしイランの軍勢は、この領地の領主は敵と思っているため、Bahramが先に行って、Toosの説得を試みる事にします。

しかし、Bahramが、この話をToosにすると、案の定Toosは怒り、Firoudを殺せと言い出し、軍勢を差し向けますが、Bahram、「お前たちが向かっている先はKai Khosrowの弟であり、Saiawoshの子、Firoudだ。不当に手を上げてはならぬ」
しかし、Toosの怒りはまだ納まらず、さらに攻撃しようとします。すると娘婿の1人Rivnizが、お父様のお望みを叶えましょう、と、出かけます。

これを見ていたFiroud、家老Tokharehに相談。「あれは誰だ?」「Toosの娘婿、Rivnizにございます。」「撃つべきは馬か乗り手か?」「乗り手を撃ちましょう。さすれば、Toosはあなたの平和の申入れを拒んだ事を後悔するでしょう。」

娘婿を弓矢で殺され、Toosの怒り増幅。次は息子のZeraspを送ります、が、彼も殺され、怒髪天を衝く状態。ついに自ら出陣。

すると、Tokhareh、この「ワニ」とは戦ってはなりません、と忠告、Firoudは納得しませんが、Tokharehはさらに、もしご主人様がこの「ライオン」を殺せば、兄上様が黙っておられないでしょう。代わりに、あやつの馬を撃ちなされ。さすれば、ご主人様の技を知らしめる事ができます。

Firoudは言われた通りにしました。すると、今度はGeew登場。兄をイランに連れ帰った名将をもちろんFiroudは殺さず、今回も馬だけ。しかし、Geewの息子Byzunが納得せず、息子の安否を心配する父は、Saiawoshの甲冑を貸し出します。

Firoudは、今回も馬だけを撃ち、砦に入ってしまいます。ByzunはFiroudが逃げたと思ってなじりますが、父には弓矢の腕前は確かだと報告。しかし、Toosは、ついにFiroud討伐を決意。一方、Firoud側は、星の配置が悪い事を察知しますが、こちらも戦いに応じる事を決意。

翌朝、Firoudは劣勢ながらも勇敢に戦っていました。しかし、若きヒーローの運は尽きようとしています。RehhamとByzunに待ち伏せされ、Rehhamから棍棒の一撃。時が来た事を悟ったFiroudは、母の元へ。(何と)イラン軍に辱めを受けないよう、侍女達を連れ、外の崖から飛び降りるよう指示。(汗)母は、息子から最期の息が切れるまで見守り、城に火を放ち、厩に行って全ての馬を始末、全ての財産を焼き払い、息子の元へ戻って、自らの体を剣で刺したのでした。

そこへ攻めてきたイラン兵、この情景を見て後悔。(後悔するならやるなよな、わからない人達だねぇ)そんなこんなもあって、ようやくAfrasiyabが目の前…と、いう時に、大雪で立ち往生。一旦帰ろうかという話も出ましたが、兵士達は、敵を目前にして帰れません、と言ったため、ビールかけならぬワインかけで士気を高め、攻撃準備。

しかし、イラン軍のこの様子を嗅ぎつけたPiran、Goodarzを除いて殆ど飲んだくれていたキャンプに襲いかかり、イラン敗北。Kai Khosrowはかんかんです。Toosに代わってFariborzを総大将にします。

失意のまま帰国のToos、Kai Khosrowは(弟を死に追いやった事も含め)、本来処刑に値する失態ではあるが、彼の年齢や生まれを考慮して、牢屋に入れました。

一方、FariborzはPiranに停戦を求めます。Piranは停戦には応じるが、さっさと帰るよう条件をつけます。しかしFariborzはぐずぐず居残り続け、結局Turk側の勝利に終わったのでした。


Shahnameh : 10 The Return of Kai Khosrow (3)

2010-12-18 10:49:55 | Kindle
これを知ったPiranは、Kai Khosrowを連れ戻すようKelbadと300人の部下に命じます。Kelbadは、街道筋で疲れて休んでいた一行を発見しますが、用心棒Geewを見て強そうだ(^^;)と退散。Piranは呆れて自ら1000人の部隊を引き連れ出陣…というのもPiranはAfrasiyabの怒りを恐れたからです。迎え撃とうとするKai Khosrow、ですがGeewはこれを止めます。「私が死んでも父と8人の兄弟がいます。しかしあなたはお一人です。もしその首が切られたら、誰が王冠を被るのです?」

そしてGeewはPiranとサシで戦い、彼を捕らえてKai KhosrowとFerangisの前に連れてきます。PiranはKai Khosrowに、慈悲は無用と言いますが、Saiawoshの悲運を嘆きます。あなたとお母様を生きながらえさせたのは私です、でももう私の命をお絶ち下さい。。これを聞いた母子は涙々……Ferangis「Piranの優しさに救われました。私達が恩返しをする番です。」

しかしここでGeewが「王妃さま、私は大地をPiranの血で汚すと神に誓ったのです。どうやってこの誓いを逃れましょう」するとKai Khosrowが「あなたのような英雄が神の誓いを破ってはいけない。あなたの心と神への誓いを両方満たさなくては。Piranの耳に剣を刺すのだ。そしてその血を地面に落とそう。さすればどちらも満たされるであろう。」

(覚えてる?この人Afrasiyabの前で、自分がいかに愚かかを演じたよね。それにしても、復讐を「誓う」とはそういう意味だったんですね。現代の人はこの言葉を軽く使い過ぎているのかも…(汗))

そしてGeewはKai Khosrowの案の通りにPiranの耳を切って(でも痛いよ(汗))地面に血を落とし、軍船に縛り付けて、妻Gulshehrのみがその綱を解けると約束させ、先へ進みます。

一方気を揉んでいたAfrasiyabは、Piranが船に縛り付けられているのを見て怒り千万、GeewとKai Khosrow、Ferangisへの復讐を「誓い」ます。(Ferangisは彼の娘、なので、Kai Khosrowは孫のはずなんだけど、それも関係ないんですね(汗)←奥さんたくさんいるからな(^^;))

さてGeewの一行は急がなくてはなりません。しかし、川を渡る船の船頭に足元を見られます。川の水量は多かったですが、仕方なく、一行は馬でそのまま渡ってしまいます。ただし、追っ手がぎりぎりまで迫っていました。Afrasiyabは船頭に命じて川を渡ろうとしますが、ここは越えられないと悟り、仕方なく引き返します。

Kai Khosrowの一行は、Kai Kawousの元に到着。Geewが全てを説明すると、皇帝は一行を大歓迎。国民も皆Kai Khosrowを跡継ぎと認めます。ただ、ToosはKai Kawousの息子Fariborzが跡継ぎになるべきと考えていたので、やや不機嫌。なぜAfrasiyabの血縁者を?と尋ねると、Geewがこう答えます。「Saiawoshの息子が跡継ぎのなるのが正しいのだ」しかしToosは全然納得しません。

そこでKai Kawousは次のような案を出します。国境のBahmanの砦はDeevが支配していて人間の手に落ちた事がない。Kai KhosrowとFariborzを行かせ、この砦を制圧した方を跡継ぎとしよう。

かくして、FariborzとKai KhosrowはBahman制圧の旅に出かけます。先攻のFariborzは肝心のDeevに逃げられ全く歯が立たずKai Khosrowの番。彼は琥珀の香り(ってどんな香りだ?)付きの手紙を出します。内容はOrmuzdの名に於いてこの場を自分に与えて欲しい、そして槍の先にその手紙を付けて、城壁の中へ放り込みます。すると世界は一瞬暗くなり、再び明るくなった時、城は消えたのでした。

(う~~んどうしてでしょうねぇ? 全知全能の神Ormuzdの名前を使ったからDeev達は退散したという事(^^;)?)

…という事で、賢いKai Khosrowが王座を継ぐ事になりました。


Shahnameh : 10 The Return of Kai Khosrow (2)

2010-12-18 10:11:06 | Kindle
一方、イランからSaiawoshの仇討ちの軍が来ると知らせを聞いたAfrasiyab、1番お気に入りの息子Sarkhaにこれを迎え討つよう命じます。しかしSarkhaはRostamのキャンプに攻撃を仕掛けて捕まって、殺されてしまいます。これには、さすがに最近いい人になっていたAfrasiyabもたまらず、復讐を誓い、自身が出陣。すると今度はPiranの弟PilsamがRostamと戦う事になります。Piranは止めますが若いPilsamは聞かず、Rostamは当然のように彼をすさまじい怒りをもってやっつけてしまいます。その上馬の上から彼を片手で持ち上げ、「この男に金の服を着せてやれ。私が青くしてしまった」…これでTuran軍はすっかりやる気を無くしてしまいます。

ついにAfrasiyabも撤退せざるを得ない状況に。彼は、Saiawoshの子をどうしたものかとPiranに相談しますが、Piranは急いで殺す必要はありません、イランに噂が漏れないよう遠くに送りましょう……。そしてAfrasiyab自身も中国国境へ撤退しました。

イラン軍は厳しく攻め、Turanを占領したRostamはAfrasiyabが座っていた玉座に座り、そのまま7年の月日が流れました。しかし8年目にKai Kawousの意向で皇帝の傍に戻りました。それを察知したAfrasiyab、戻ってきますが、我が家の変わり果てた様子に愕然。自分の軍勢に命じて仕返し作戦。戦争で土地が荒れ、おまけに7年の間は天が雨を降らせてくれず、肥沃だった土地は荒れ放題になりました。

そんなある日の事、鍛冶屋Kawahの子孫、年老いたGoodarzがある夢を見ます。雲の中にSerosch神が現れ、「よく聞くのだ。TuranにSaiawoshの勇敢でしっかり者の息子がいる。その少年Kai Khosrowのみがイランを救済できる。そなたの息子Geewに彼を捜させるのだ。」

Goodarzが息子Geewにこの話をするとGeewは快諾。供は誰が良いかと聞く父に「他に誰もいない方が良いでしょう。馬だけで良いです」と言って出発。

しかしそれはまた厳しい旅でした。7年(また7年か(^^;))の間捜し続け、もう、父上の夢を見せたのはDeevでないか(笑)と思い始めた頃、…ついにその時が来ました!

森の中の噴水の脇に、杉のようにほっそりとした若い男性が座っています。手にワインカップを持ち、花の王冠を被って(このモチーフ、あの中東のロミオとジュリエットのラストに似てるw)、気品のある物腰。思わず前に進み出て
「これが王でなければ私はもう捜索を諦めます。何故ならあなた様はSaiawosh様とうり二つなのです。」
するとKai Khosrow
「Geewよ(何故名前知ってるんだ?)、良く来てくれた。Toos、Goodarz、RostamやKai Kawous様の様子を聞かせておくれ。皆様はこのKai Khosrowをご存じなのか?」
Geewはこれを聞いてとまどいます。(やっぱり)
「どなたが、GoodarzやToosやRostamやKai Kawous様の事を話されたのです?何故私の名をご存じなのですか?」

Geewが来るという事は父Saiawoshの予言だったそうで。

Geewは念のため、Kai Khosrowの「Kaianides」のマークを確認。(そういうのがあったんだ)Kai Khosrowは腕をまくってマークを見せます。(どんなマークなのか説明がないっ)何でもKai Kobadの時代からあるそうです。

2人はSaiawoshの町に向かいました。Ferangisが歓迎してくれましたが、長居は危険です。おそらくSaiawoshに頼まれた事、山に行って剣と馬(Behzah)をゲットする方法を手早く説明します。しかし少なくても21年+数年経っているのに、同じ馬使えるのかねw …しかしまあとにかく、言われた通りに馬と武器を持ち帰ったKai Khosrowに、Ferangisは父の鎧を与え、Ferangis自身も鎖帷子を着て馬に乗って(お~エオウィンみたい)Afrasiyabの国から逃れます。(FerangisってAfrasiyabの娘、だよ)



Shahnameh : 10 The Return of Kai Khosrow (1)

2010-12-17 21:49:55 | Kindle
Ferangisは、Piranの家で男の子を生みました。生まれながらに気品のある子です。Piranはこの子が殺されてはいかんと思い、Afrasiyabにどうかそのような事はしないで下さいとお願いします。

Afrasiyabは、その子は災いの元だ殺してしまえ、という予言者達の言う事を聞かず、「たとえこの子が我が禍でも構わぬ。人里離れた山奥で育てよ。」、と、言ってくれます。Piranは、母から息子を受け取りKalunの山奥の羊飼いに「雨風も当ててはならんぞ」と託します。

その後母のFerangisすら息子の行方もわからなくなりましたが、PiranはAfrasiyabとの約束を守ってくれたSaiawoshに応える為、この子はやがてTuranの禍となる事を知りつつも、成長を見守ります。

しばらく時が経ち、羊飼いがPiranに、この子は元気過ぎて我々の手に負えないと報告。PiranがSaiawoshの息子、Kai Khosrowに会いに行くと、あまりの逞しさと美しさに思わずひれ伏します。すると…「どうか頭をお上げ下さい。羊飼いの息子にひれ伏すなどとんでもない事です。」しかしPiranは嬉しくて仕方なくて「王の跡継ぎよ、あなたは羊飼いの息子ではありません。」と言って彼の生まれを説明し、ふさわしい服を着せて家に連れ帰ります。Piran、Ferangisと3人でしばし水入らずの生活。。

ある日AfrasiyabがPiranを召還、「やはり生かしておいたのは我が弱みだった。Saiawoshの息子がTuranにたくさんの不幸を招く夢を見たので殺さねばならない。」と、言います。すると賢いPiran「王様、その子は賢くありません。顔こそ美しいですが考えはありません。どうか無知な者を羊飼いの手にそのまま委ねて下さい。」

#一体、PiranてAfrasiyabの味方なんだか…(笑)

「ではそのKai Khosrowとやらを連れてこい。どれだけバカだか見届けてやる。」

Piranは仕方なくKai KhosrowにAfrasiyabに頭悪く見せてやってくれと言って連れてきます。

「若い羊飼い君、昼と夜はどう見分けるのかね? 羊の群と何をしてる? どうやって羊や山羊を数えるのか?」

するとKai Khosrow、
「ゲームではありません。私は綱も弓も矢も持っていません」

「ミルクはどうだ?」
「虎猫は危険で強い爪を持っています」

「そなたの母の名前は?」
「ライオンに脅されている時犬は吠えません」

最後にAfrasiyabはKai Khosrowはイランに行って敵に復讐したいかと尋ねます。すると、
「豹が近づけば勇敢な男の心もくじけるでしょう。」

Afrasiyabはこれらの答えに満足した様子で、Piranに彼を連れ帰るよう指示。PiranはほっとしてSaiawoshの建設した町に彼を帰し、その後Ferangisは父の事、Saiawoshから聞いたイランの英雄達の事等を、Kai Khosrowに教えます。

一方、Saiawoshの実父であるKai Kawousにも息子の死のニュースが伝わり、国中で嘆いていました。Rostamなどは、7日間も地面に伏したまま嘆き悲しんだ(ホントですかね?(^^;))そうです。しかし8日目、彼は主君Kai Kawousに謁見を申し出ます。そして、「ったくもう、Sudavehのような性悪女にうつつを抜かしているからこういう事になるのですよ。これは仇討ちしないと気が済みません。」

恥ずかしくて返答できない主君を置いて、Rostamはさっさと後宮に行ってSudavehを殺してしまいます。(あっけね(汗)さっさとやりゃーよかったのにねぇ。)Kai Kawousは心配になりますが、彼はあえてRostamの意に背こうとはしませんでした。(よえ~)Rostamは仇討ちの軍勢を組織、「地上を審判の日のように震わそうぞ!」


Shahnameh : 9 Saiawosh(2)

2010-12-07 23:27:27 | Kindle
AfrasiyabはMubid(占い師)を呼んで今後の対策を相談。すると占い師は、Kai Kawousとその息子は邪悪な運命をっもたらすと言います。さすがのAfrasiyabも今回は彼らの忠告を聞き入れる事にしました。

Afrasiyabは弟Gersiwazを通して、こんなメッセージを送ってきます。
「世界はSilimと勇敢なTur、そして不正に殺されたIrijの時から争いが耐えない。しかし、その事はもう忘れよう。同盟を組み、国境に平和をもたらそうではないか。」(あ~そんな事ありましたね)

しかしこれを読んだSaiawoshは、にわかにAfrasiyabの言葉は信じられず、Rostamにどうすべきか相談します。Rostamは、Gersiwazを宴に招こうと提案。7日間もてなして考える事にしました。そしてその案は実行されました。そして8日目の朝、GersiwazはSaiawoshの前に出て、に回答を迫ります。Saiawoshは、すぐに信用する事はできないので、まずはAfrasiyabと血の誓いを立てた100人の兵士を人質として送って欲しいと要求します。

これを聞いたAfrasiyab、選ばれた兵を差し出すのは心配、さりとて、要求を飲まないと邪悪な運命が自分を襲う、と、悩みます。しかし、結局仕方なく兵を差し出して、撤退します。

一方、残ったRostamとSaiawoshは、Kai Kawousの方はどんな対処を望んでいたのか、気になります。もし皇帝がリベンジを望んでいたのなら、この対応はまずいです。そこでRostamが王宮に上がり、事の説明を。すると案の定皇帝は平和に収まった事に対して激怒。挙げ句、Saiawoshは赤ん坊かとなじり、人質を皆殺しにし、もう1回Afrasiyabと戦って来いと命じます。

しかしRostamは「そのような意地の悪い事を言ってはなりません。あなたの息子であるSaiawoshは、Afrasiyabとの約束を破る事はできません。」これを聞いて、ようやく皇帝の怒りは鎮まりましたが、ToosをSaiawoshの所へ送ると言います。するとRostamは怒って帰ってしまいます。しかし皇帝はToosをSaiawoshの所へ遣いに送ります。

この話がSaiawoshに伝わると、彼はどうすべきか迷い、BahramとZenguehに相談します。そして、「王の命に従えば邪悪な行いとなり、従わなければ王に殺される、となれば、Afrasiyabに人質を返し、私は隠れよう。」

Saiawoshはこれを手紙にして、ZenguehをAfrasiyabの所へ遣いに出します。この手紙にはAfrasiyabも困って、Piranという、Rostamと同族のPehlivaの人物に相談します。するとPiranは「これは正しい行いです。この王子を我らが宮殿に招き、我らの王女を与え、陛下の息子としてはどうでしょう? さすれば彼はやがてイランの王座に就き、両国の憎しみは愛に変わるでしょう。」

この知らせを受け取ったSaiawosh、これは良い知らせと思い、受諾する事にします。Kai Kawousは嘆きますが、おとなしくしてます。

暫くして、SaiawoshはTuranに入りました。Piranが出迎え、歓迎一色。Afrasiyabも、Saiawoshの強さと美貌を気に入り、世界を分けていた時代は終わったと宣言。
Saiawoshはしばらくそこで過ごし、Piranの娘を妻にもらいます、が、PiranはさらにSaiawoshに、Afrasiyabの娘を頂くよう勧めます。するとAfrasiyabも喜んで、娘Ferangisとの結婚を許可。国を1つ与えますが、その国に出発するSaiawoshとの別れすら惜しい様子。

(Saiawoshという人は、目上の人を立てるのが大変上手なのでしょうね。それはそれで、良い事だわ)

国をもらったSaiawoshは、Gangdisという町を建設します。それは美しい町で、人々は球技を楽しむ事ができ、皆この上なく幸せでした。しかし、予言者達は、この町が彼の不幸を招くと予言します。

それから何年かは平和に過ぎましたが、Afrasiyabの弟Gersiwazがこの扱いに嫉妬します。ある時GersiwazはAfrasiyabに自分をSaiawoshの国に遣わすよう頼みます。SaiawoshはGersiwazを大歓迎して、祝宴を開き、贈り物をたくさん渡します。ところが、Gersiwazは帰宅すると、兄に、Saiawoshはもう昔のSaiawoshでない、つけ上がり、イランへの帰属を考えている、と、うそを奏上。Afrasiyabはにわかに弟の言葉を信じられない様子。しかし、もう1回彼を遣いに出し、今度はSaiawoshと妻である自分の娘に会いに来るようメッセージを託します。すると今度はGersiwazは、Saiawoshに、Afrasiyabが大変怒っている、と、これまた嘘を伝え、自分1人返すよう持ちかけます。

そしてGersiwazはAfrasiyabのもとに戻り、今度はAfrasiyabが攻めてくる、Saiawoshに早く逃げるよう伝えます。SaiawoshはAfrasiyabに忠誠を尽くしていましたが、もはやこれまでと思い、妻Ferangisに自分に万が一の事があった場合の行動を伝え、自分の馬に、息子Kai Khosrauが復讐に立ち上がる日まで待てと伝えて放します。

そしていよいよAfrasiyabとSaiawoshの関係は険悪になります。Ferangisは父に謁見を求め「Saiawoshを殺せば父上はご自身の敵となります。やがてKaianidesから復讐の手が上がる事でしょう。手遅れにならぬうちに、私の言う事をお聞き下さい!」と嘆願しますが、父は、「これ以上わしを困らせるでない。何故そなたが事の正しさを判断できるのじゃ」…と言って、娘を地下牢に入れてしまいます。

そしていよいよ戦いになります。Gersiwazの軍勢は、ついにSaiawoshを捕らえ、髪を引っ張って人気のない場所に引きずって行って、Gersiwazが剣でSaiawoshの胸を突き刺し、首を切ります。ところがその時、強力な嵐が起こります。Ferangisの嘆きの声がAfrasiyabにまで聞こえました。

AfrasiyabはFerangisも殺してしまえと言いますが、その時Piranが待ったをかけます。「王はご自分のお子さまにお手をかける気ですか!これ以上無実の者を殺してはなりません。もしFerangisにお目にかかりたくないとおっしゃるなら、私が娘として手元に置き、悲しみを癒しましょう」王はこれを承諾。

PiranはFerangisを山奥に連れて行きました。Afrasiyabはその後愛するSaiawoshを殺す事を承認した事をずっと後悔しました。

#Afrasiyab、意外といい人だったんだね
それにしても、Ferdowsiさんのストーリーテラーとしての才能が素晴らしいですね。いろいろ手を変え品を変え、この先どうなるんだろう?と、ついつい続きをどんどん読みたくなります。


Shahnameh : 9 Saiawosh (1)

2010-12-04 10:59:11 | Kindle
次の読書が決まるまで、とりあえず、Shahnamehの続きを読むとするか(笑)
ところで、Shahnamehすなわちシャー・ナー・メのシャー(皇帝)って「シャア」と同じ意味なのかな?(^^;)誰か知ってる人いる?

随分間が開いたので、‥7章はこの辺り、8章RostamとSohrabはこの辺り。もう1年経っているんですねぇ。。。(^^;)

ある時、Toos、Gew、Goodarzの3人の英雄がDaghouiの森で、大変美しい女性に出会います。女性はFeridounの家系との事。ToosとGewは、女性を大変気に入り、お互い我妻にと譲りません。では皇帝Kai Kawous様に決めて頂こう、と、女性を連れて行くと、今度は皇帝も女性を大変気に入って、後宮に入れてしまいます。(汗)やがて彼女は長身で強い男子を生み、Saiawoshと名付けられます。Kai KawousはSaiawoshを大変可愛がりますが、占いによると、この子は不幸な星のもとに生まれた事が気懸かりです。

この知らせは息子Sohrabの死からようやく立ち直ったRostamにも届きました。Rostamはその子を自分で育てると進言し、皇帝はこれを受け入れ、SaiawoshはRostamに育てられる事になりました。

逞しく育ったSaiawoshは、ある日Rostamに、あなたに立派に育てられた自分をぜひ父上にお見せしたい、と、お願いします。Rostamはこれを快諾、早速2人でKai Kawousの宮殿へ。皇帝はこれを喜びRostamに褒美を与えます。するとSaiawoshは玉座の隣へ。その後Saiawoshは宮殿に留まり、7年父に忠誠を尽くし、8年目には王冠と王座を与えられます。ここまでは全く問題なく、人々は不吉な予言をすっかり忘れました。

ところが、いよいよ兆候が…
Sudavehという後宮の女性がSaiawoshを気に入り、誘いますが、Saiawoshは彼女を信頼せず、断ります。Sudavehは皇帝にお願いして無理矢理Saiawoshが来るようし向けます。Saiawoshがようやく来ると今度は2人きりで会いたいと。しかしSaiawoshは断ります。するとSudavehは怒り出し、またまた皇帝に告げ口、それだけでは足らず、悪口言い触らしまくり。ついに皇帝は激怒。

まずい事にSudavehはKai Kawousのお気に入りでした。その上、Sudavehの性格の悪さを知りません。皇帝は2人の板挟みで悩んだ末に、国中にラクダを送り、材木を集めます。そして集めた材木に火を点ける用命じます。(何でも点火に200人必要な位の量だったとか…)そして皇帝は息子Saiawoshにその中へ飛び込むよう命じます。(おお~っとぉ~、無罪なら無事に出てこれるというやつね)Saiawoshは祈りを捧げて中へ。しかしここから無事に出てきた者は未だかつてなく、周囲は悲しみの叫びをあげます。一方、SudavehはSaiawoshに災いのあらん事を祈ります。

しかし、Saiawoshは、一つの焦げも作らず、無事に炎から生還。Sudavehを除く全ての人は大喜び。Kai Kawousも息子の無罪を認め、息子の為に祝宴を開きます。

有能な支配者なら、この時Sudavehを処刑するか追放するべきだね……と思っていたら、どうやらさすがのKai Kawousもその気になったようです。ところがSudaveh、泣きながら、Saiawoshは何か魔法を使ったに違いないと嘆願。Kai Kawousは惑わされず、刑を執行…しようとしたら、ななんと、Saiawoshが彼女の命乞い! 何故ならお父さんがSudavehをお気に入りなのを知っているからだって。。。

おかげさまで、後年ますますSudavehに入れ込むKai Kawous。Sudavehは相変わらずSaiawoshを悪く言い、皇帝は判断力もなくしかけておりました。

(このKai Kawousという皇帝、随分長く登場してるけど、ホント情けない奴だねぇ。。(^^;))

一方、Afrasiyabがまたまた侵略開始。Kai Kawousもいやいや応戦準備です。するとMubidという領主が、既に自国を危機に陥れているので今回は行かないと言います。皇帝これに激怒。Mubidを追放します。

しかしSaiawoshは自らを父に認めてもらうチャンスと考え、出陣する事に。Rostamが喜んでサポートする事になりました。Saiawoshの軍は、まずZaboulistanのZalの家で1ヶ月ほど祝宴(いいねえ昔の王様の戦って…(笑))、その後Balkhに入り、そこでAfrasiyabの弟Gersiwazと一戦交えて勝利。Saiawoshは早速父に報告。

ただしもちろん、敵はこれを気に入りません…。


Henry Ⅷ:Chapter 6 The King's House

2010-09-02 23:22:12 | Kindle
Henry VIII: The King and His Court (Ballantine Reader's Circle)Henry VIII: The King and His Court (Ballantine Reader's Circle)
価格:¥ 1,734(税込)
発売日:2002-10-29

ヘンリー8世の生きた時代はちょうどルネッサンス期にあたり、文化的にギリシャ、ローマ時代への回顧が盛んで華やかな時代ですね。特にグロテスクという様式が好まれたそうです。(現在普通に知られているグロテスクとは意味がち~と違いますぞ。(^o^;) 詳しくはリンク先をどうぞ)

また華やかなタペストリーを飾るのも流行。ヘンリーさんは2000枚以上のタペストリーを所蔵していたとか。しかし高価な物になると、スキルを持ったタペストリー織りチームが3年程かかって織り上げます。ハンプトン宮殿に現存する最も高価なタペストリーは、ベルギーの高名な画家Bernard van Orleyの絵を元に全て絹と銀糸で織られているそうです。その他Seven Deadly Sinsをテーマにした3枚セットとか、ウルジー卿が持っていたThe Triumph of Petrachの4枚セットとか、Estherとか、The Story of Youth and the Seven Agesとか…。(何か急にハリポタ読んでるような錯覚に…(笑))

王様のおうちの話は床の敷物、蝋燭などの明かり、と、続きます。そして、王様の椅子! ヘンリーさんの椅子は最初は比較的シンプルでしたが、どんどん派手で複雑な物に変わって行ったようです。王様以外は決して座ってはいけない、王のクッションが置いてある時はその家具に寄りかかってもいけないのだそう。…まあ、大抵どこの国でも専制君主なら同じですよね。

で、王様の家具でひときわ豪華?なのがベッドです。ヘンリー8世はベッド好き(笑)でもあったようで、豪華な天蓋付きベッドを一杯持ってたようです。王妃様方も贅沢なベッドをお持ちだったようですが、ジェーン・セイモアは自分で刺繍した飾り付けも持っていたそうです。

王様はベッドカバーもシーツもぬかりなく贅沢で快適…と読んでて、この時代の王侯貴族って後々の産業の発展に貢献したよなあと思ってしまうののは私だけ? 今、私達が快適な寝具をたやすく手に入れられるのも、案外こういう人たちを支えた技術があってこそ、だったりとか。

ただ、実は超豪華なベッドは儀式用のディスプレイで、実際毎日寝るベッドは、もう少しシンプルなものだったそうです。な~んだ(笑)

お皿ディスプレイ用の食器棚というのがあって、高ければ高いほどお金持ち(^^;)なのだそうです。最も大事なのは、お皿、カップ、ゴブレット、大皿、…とここまではいいですが、塩! あ~当時は手に入れるのが大変だったのでしょうか。しかし、ディスプレイ用の食器を「いかに使わずに」お食事を提供できるかで、その家の懐具合がわかるのだそうです。(^^;)

ヘンリーさんは2000を越す食器をお持ちだったそうですが、現在殆ど「融けて」しまい、残っているのはたったの3つだそうです。王妃様方もそれぞれの家の食器をお持ちだったそうで。

ヘンリーさんはとりわけ時計を大事にしていたようです。17個の置時計、クリスタルにルビーとダイヤをちりばめた時計、鉛とメタルの掛時計、干潮満潮時計、全ての月日を惑星付きで見れる3本針のバラとザクロの飾り付きの時計(黄金の羅針盤かっ(笑))……、ヘンリーさんはこれらの時計コレクションを年に40回調整していたそう。…電波時計あげたいね。(^^)

その他の家具では、携帯用書き物机、というものが現存するそうです。
虚栄心旺盛なヘンリーさんは、自分を「よく見る」為の鏡も欠かせません。(笑)相当たくさんの鏡があったそうでございます。

また王様は時々移動するわけですが、これがまた大変。何百の召使いと家具や寝具も大移動。シャロットシリーズに、英国ではなくフランスの王様が英国大使館に滞在するシーンがありましたが、きっと大変だったんだろなあ。確かに(笑)想像つきますね。映画等では、王様が数十人の家来を従えて馬でやってくるシーンがありますけど、現実の移動はそんなもんじゃないのでしょうねぇ。移動先には、シャロットでもそうですけど、「王様を楽しませる方々」
も用意されたりとか……(おっと本からハズれた(笑))

移動手段は、男性王族は馬車、女性王族は輿が一般的でしたが、当時の道路事情は、古代ローマ時代の道が殆ど手入れもされずに放置され、天気が悪いと通行不能、ヘンリー7世ですら、どこかで道に迷ったという記録があるそうです。という事で水路が結構安全で衛生な移動手段で、ロンドン圏内であれば、船が好んで使われたそうです。テムズ川周辺に王様の施設が多いのはそのため。また映画やドラマで、ヘンリー8世やエリザベス1世が船で移動するシーンが多く見られるのも納得。

ヘンリー8世は、意外?(^^;)衛生に気を配ったそうです。元々古代や中世の英国の人々の生活はその点で結構ひどかった(汗)らしいです。ドハティ小説ではお約束、ロンドンや地方都市の恐ろしく(笑)汚い様子が描かれていますが、ヘンリーさんはまず身の回りをきれいにする所から、少しずつ改善していったようですね。

当時の宮廷料理人の実状はかなりヒドイものだったようです。料理人はほとんど裸同然で働き、調理用の暖炉にオシッコなんてザラ(滝汗)だったので、彼らにきちんとした服を買う為のお金が与えられ、オシッコはもちろん禁止。思わずホグワーツの厨房を思い出してしまいました。あそこもいろいろあったよなあ。。(^o^;)

…衛生状態についての記述が続きます。生ゴミを放置すると、犬を刺激するので、乞食に与えたというような記述。。。当時、犬は愛玩犬以外は恐ろしい動物として認識されていたんですね。現在、北海道辺りのハイキングコースでは、よく、熊を誘うのでゴミを放置しないようにと書かれていますが、同じ発想ですね。

ルールを守らない人は厳しく処罰されたそうですので、おそらく、衛生状態はかなり進歩したのでしょうね。ただし、熱い厨房での管理はまだまだままならなかったそうで。

衛生観念の発達により、香水も発達しました。ただし、手に入れられたのはお金持ちだけ。当時既に石鹸も生産されていたそうです。当時の石鹸は石灰と獣脂またはオリーブオイル。これもお金持ちの物、でしたが、大抵の大きな家では自作していたそうですよ。ベニスやスペインの物が人気だったとか。ただし、当時の服はほとんど洗濯不可。(^o^;) とりあえず下着だけは熱湯で洗っていたそうなので、まあまあ清潔だったみたい。

しかしどうにもならないのはやっぱり○○レ(^^;)ハンプトン宮殿の門の右側には2階立てで14個の椅子(個室とは書いてないねぇ)付きのトイレがあったそうですが、こういう場所は皆さん避けて通ったそうで…(そりゃ今もある意味一緒だよ)

長かったぜ~6章


Run!Run!Run!