ふむ道,小道,数多く

趣味いろいろ。2014/9に別ブログを合体したので、渾然一体となってしまいました(笑)

Crowner's Quest : Chapter One : In Which Crowner John is disturbed on Christ Mass Eve (1)

2008-12-23 16:37:19 | 読書
Crowner's Quest: A Crowner John Mystery (Crowner John Mysteries)Crowner's Quest: A Crowner John Mystery (Crowner John Mysteries)
価格:¥ 1,003(税込)
発売日:2005-04


余談ですが、ナイトさんは、ウェールズ南部のカーディフという都市に在住。Doctor Whoで日本で放映されたシーズンで度々出てくた地名ですねっ。(リンク先"Use in media"参照)何か懐かしいです。(^^)(その理由はDoctor WhoがBBC Walesの制作だから、だったのか)

舞台はがらりと変わって,主人公の家。ちょうどクリスマスイブのパーティの最中です。

クリスマスという言葉,Christ Massから来たんですね! へぇ,知らなかったぞ,てか,気付かなかった。(笑)

主人公ジョン・ドゥ・ウォルフは,長身,黒髪,髭なし,鉤鼻・・てスネイプ先生の風貌じゃん。(笑)ノルマン系とあるので,フランス系の民族の人ですね。

そして,ジョンを取り巻く人々も簡単に紹介されます。

ジョンの妻マチルダ,そしてその兄で,今風に言えば警察官,のリチャード・ドゥ・レヴェル。とその妻エレノア。どうも,ドゥ・レヴェル家の人達は,妻まで含め,ジョンの天敵のようです。(笑) ドゥ・レヴェル氏はジョンとは対照的に茶色の柔らかな髪,薄い口ひげにエレガントな装い,エレノアは細くて意地悪そうな50才のオバチャンだそう。

ジョンとマチルダの夫婦仲は芳しくなさそうですねぇ。何で結婚したんだか~って感じ(笑)で,ジョンにはネスタというウェルシュの愛人がいる事,ドゥ・ウォルフ家には,ブルータスというハウンド犬と,マリー,シモン(ノルマン系なのでフランス式の発音にしとこう)という召使いがいる事がわかります~。あ,もう1人,マチルダ付きの,ジョンによれば恐怖のフレンチババァ(爆),ルシールもいます。

へぇぇ,主人公を取り巻く家庭に関しては,穏やかなドハティのシリーズとはちょっと違う環境という事がわかりました。さてこれからどうなるのか,読み進めるとします。


Crowner's Quest : プロローグ

2008-12-08 19:46:35 | 読書
Crowner's Quest: A Crowner John Mystery (Crowner John Mysteries)Crowner's Quest: A Crowner John Mystery (Crowner John Mysteries)
価格:¥ 1,024(税込)
発売日:2005-04


今度の本は,Amazonでドハティの本を見ていた時「この商品を買った人はこんな商品も買っています」を見て,著者のバーナード・ナイトという人のCrowner John Mysteriesが,ドハティを読んでいる人によく読まれているのを見つけたから(笑)試す事にしました。ちなみにバーナード・ナイトさんは,CBE(上級勲爵士:Order of the British Empireでナイトの1つ下の称号)であり、英国内務省付き病理学者、ウェールズ薬科大学で法医学教授を務めた事もある、まさに犯罪捜査のプロ。

Crowner John Mysteriesの主人公は,ジョン・ドゥ・ウォルフというCrownerです。主人公以外は概ね歴史上実在の人物という設定は、ドハティ小説に似ていますね。
Crownerというのは,coroner(検視官)と同義なのだそうです。そういえば,ドハティの小説では,アセルスタンシリーズでクランストンというcoronerが活躍,まあ「主役級」ではありますが,あくまでも主役はアセルスタンの方ですから,coronerそのものが主役のシリーズはありませんね。

という事で、早速。。。

お話の舞台は,12世紀末の,イングランド南西部エクセターです。
1194年というと,日本は,鎌倉幕府が成立した(超有名誰でも知ってる(爆)1192年)直後ですね。

まずプロローグは,そのエクセターの南部,アフトンとロヴェンターの住人同士の,一種の境界線争いのシーンから始まります。アフトンの人々は,森を開拓していましたが,ロヴェンターの大地主ポメロイが領有権を主張している地域で,度々妨害に遭い,死者重傷者こそ出てませんが,作業道具を全部取られてしまい,アフトンの監督官オルワードは大弱りです。



Spy in Chancery : 余談その3

2008-12-07 08:43:24 | Athelstan・Doherty
3巻でコーベットの上司となったイングランド王エドワード1世が,あの手この手を使っていろいろ操作しているスコットランド王国についてです。

2巻で,名君アレキサンダー3世を事故で失い,国民の皆さんはさぞかし不安だったろうと思います。その後何が起きていたかというと,アレキサンダー3世と前妻マーガレット(エドワード1世の妹)との間にマーガレットという王女がいて,ノルウェー王家に嫁いでいましたが,そこにまたまた(^^;)マーガレットという娘がいたんですね。当時4歳位だったその女の子は,エドワード1世のワガママ(笑)で無理やり女王になりました。その後,幼い女王様はスコットランドに渡る事になりましたが,何と旅の途中,海難事故(船酔い説も)で亡くなってしまうんですね。その他に正統な跡継ぎがなかった為,13人の候補が乱立。ここでまたエドワード1世のワガママで王位に就いたのがジョン・ベイリオル。しかし,彼はイングランドを裏切る事(^^;)に失敗,ちょうどコーベットがウェールズに調査旅行していた頃,エドワード1世に蹴散らされ,廃位されてロンドン塔に押し込められてしまいます。

余談ですが,当時のノルウェー王家は,「Fairhair」王朝。何か,エルフみたい(^o^)でございます。

で,その後,しばらくスコットランドは王様不在となってしまいますが,やがて2巻でコーベットが面会したこわもてのおっさんの同名の孫ロバート・ブルースが1306年ようやく空位を埋めます。

その後もエリザベス1世の時代にメアリー女王が首を刎ねられるというショッキングな事件に見舞われるスコットランドですが,実は,スコットランドの王家の歴史はスゴイ!(汗)こちらの本を読んで,いろいろ勉強しました。

スコットランド王国史話 (中公文庫)スコットランド王国史話 (中公文庫)
価格:¥ 1,050(税込)
発売日:2002-03


元々この国の王位の継承方法が変わっていて,王家の親類一同の中から最も優れた者を選ぶタニストリーというシステムで,毎回大勢の候補の中から選ばれていたようです。現代なら有効そうなシステムですが,バーバリアンの時代にこんなシステムがうまく作動するとは思えませんな。(笑) これが王座を狙う者同士の争いを招き,何と,9世紀から11世紀まで約200年間,このシステムが廃止されるまで,王様の9割位の確率で血で血を洗う親族同士の凄惨な争いという運命に見舞われます。

タニストリーの廃止を最初に提案,王位は直系の長男が継ぐべきものと試みようとしたのはマルコム2世という王様だそうです。彼自身は息子がなかったので自分の孫に強引に王位を継がせます。まあしかし,先祖代々のシステム,最初からそううまくいくはずはありません。最初に試練に立たされた孫の名はダンカン1世。はい,この名前を聞いたらもうキタ~~~~~!(爆)ですよね。映画か舞台で見るなら豆兄貴顔がとても似合いそうな(爆)あの男がやって参ります。マクベス。実在のスコットランド王なんですね。

でも,あの話は決して特殊な話ではなく,元々スコットランド王家代々に引き継がれた,お約束(汗)だったんですねぇ。。

とはいえ,ダンカン1世の子孫がマクベスに反発の狼煙を上げまたしても同じ悲劇が。。。でも、まあ、少しずつ,直系の子孫が継ぐ形が認められるようになり,王様が生涯を全うする率も上がっていたのでした。(^^;)


Spy in Chancery : 16-18 と感想

2008-12-06 00:41:38 | Athelstan・Doherty
Spy in Chancery : 16-18 と感想
Spy in Chancery (A Medieval Mystery Featuring Hugh Corbett)Spy in Chancery (A Medieval Mystery Featuring Hugh Corbett)
価格:¥ 1,079(税込)
発売日:1991-07-04


(16)
コーベットとラナルフは,ルイ・オブ・エブルーの一行について再びフランスへ。コーベットは陽動作戦で本物のスパイが尻尾を出すのを待ち構えております。しかし,彼らはフランスでまたしても「拘束生活」を余儀なくされますが,ラナルフがイングランドの人質を発見。テューバービルの息子達と会う事ができました。コーベットはそこで何と,ウォータートンと会っていた女性を発見。何と,リッチモンド伯の娘さんエリノアでした。実は彼女とウォータートンはお互い想っているのですが,父に反対され,引き離されているのだそう。そんな2人を,何故かドゥ・クラオンが支援しているのだそうです。

(17)
フランス王家総出のミーティングに呼ばれたコーベットを待っていたのは,フィリップ4世提案の平和条約。彼の娘イサベラと,エドワードの跡継ぎを結婚させるというもの。実は,ドハティさんは,イングランド最悪の愚王エドワード2世と最悪の悪妻イサベラ王妃夫妻の研究の第一人者。
Isabella and the Strange Death of Edward IIIsabella and the Strange Death of Edward II
価格:¥ 1,543(税込)
発売日:2004-02-26

まあ,それはさておいて,フィリップの孫がガスコーニュを支配するのか,イングランドの玉座に座るのかと,おそれおののくコーベット。(笑)
料理がなかなか豪華です。ヤツメウナギ,ウナギ,鮭,鹿肉,白鳥焼き。この組み合わせは現代ではなかなか食べられないでしょう。(笑)コーベットは,リッチモンドの娘と会った事がドゥ・クラオンにバレないうちに,さっさと帰国。人質達も解放されます。

(18)
いよいよ事件の謎解き。。。おっとその話はヌキ(爆)
コーベットは事件解決のご褒美に,モーガンについて。。言おうとしたら,王様自ら,モーガンの姪ミーヴが指輪を送り返して来たと。がっかりしているコーベットに,「その指輪を持って,ちゃんと私に下さいとの言伝だ」
ふうん,さて,続きはどうなるんでしょう? な所で,お話は終了です。

このシリーズ,前から思っていたのですが,13世紀のイギリスは,景色とかとってもLOTR的。やっぱりイギリスの景色が元になっていたんだなあと改めて思いました。シリーズの本は今後もたくさんあるので,これからも楽しんで読んで行きたいと思います。


Spy in Chancery : 13-15 おまとめ

2008-12-05 00:07:28 | Athelstan・Doherty
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(13)
コーベットはそろそろニースを発ちたい所ですが,オーウェンが部屋につかつか入ってきて,拘束。オーウェンて,なんか蛇の舌グリマみたいね。(笑)彼らはしばらく拘束。ラナルフは,ガレスを買収してはどうか(彼は完全には狂ってない)とアドバイス。
確かにガレスはお金を払うと少しずつ口を割ってくれました。2人が拘束されている間,フランス船が来ていた事や,ウォータートンの名前が出てきた事がわかります。
ところが,ガレスと話していた所をオーウェンに見られてしまいます。コーベット,何とか部屋に戻ると足音。鞄からクロスボーをまさぐり出し待ち構えていると,血の付いた剣を持ったオーウェンが入室。今ガレスを殺してきたと言います。慌ててクロスボーで応戦。
そこへミーヴ。彼女はてっきりコーベットが殺されたと思った様子。彼女はすぐニースを出る事をアドバイス。城の抜け道を経て海岸へ。彼女は,海岸沿いの漁村のグリフィスという漁師に見せてとケルト十字の指輪を渡します。コーベットは,とっさに既婚時代の指輪を彼女に渡します。

(14)
コーベットとラナルフは,無事,漁村でグリフィスに会います。ミーヴの名と指輪を出すと,すぐに船を出してくれました。彼らは,リッチモンド伯の支配下にいるのだそう。(ミーヴはこんな事に備えてそんな用意をしているのね。伯父さんを信用してないのかしら?)約1週間かかってブリストルに到着。ただのボートだったようだけど,トイレとかオープンなんだろか?(^^;) ヘンな所が気になってしまいました。(爆)
その頃パリには,ぐずぐずしていたコーベットの代りに,財務室の事務官ロバート・アスペールがスパイとして送られていました。いろいろな噂話を収集している彼に近づく高級娼婦。ところがこれが殺し屋を運んで来たんですね。。。。

(15)
コーベットとラナルフはブリストルからロンドンへの帰り道,スコットランドから戻ってきた軍隊と遭遇。ベイリオルもう負けちゃったんですねぇ。(^^;) ウェールズで大した収穫もなく戻ってきたコーベットは,ランカスター伯から,ウォータートンが逮捕された事を聞きます。しかしどうもウォータートン以外に本星がいると思うコーベット。彼はフィリップの弟ルイ・オブ・エブルーの外交団とのミーティングに呼ばれます。ここで彼は一計を案じ,ランカスター伯に「スパイを捕まえた」と言ってもらいます。これでフランス側の反応を探るつもり。
その後,コーベットは,ロンドン塔に拘留されているウォータートンを何とか助けようと話をします。パリで会っていた女性の事を聞きだそうとしますが,ウォータートンが「恋を知らないお前なんぞに言いたくない。」と逆ギレ。


Run!Run!Run!