ふむ道,小道,数多く

趣味いろいろ。2014/9に別ブログを合体したので、渾然一体となってしまいました(笑)

HoME7 XXVI : The King of the Golden Hall (3)

2006-02-14 23:25:36 | Tolkien・HoME
アラゴルンは,セオデンの居城に入るなり,hanging(天井からぶら下がっているペナントのような布→外国にはよくありますが,日本語では何て言うんでしょうかね? 掛軸?何か違うなあ)を見て,「見よ! Eorl the Youngだ。彼はこうして北へ出馬して,ゴルゴロスの戦いに臨んだんだな。」‥クリストファーさんは,当時お父さんは,ローハンの騎士達もギル=ガラドと一緒にサウロンと戦ったという事にしているのかな?と言っております。(時代的にちょっとキツイような気もしますが)

初期の,セオデンとの出会い,の下書きです。どうやらこの時点で蛇の舌が出てきたのでは?という事。

<本文>
ホールの向こう側には,階段が3段ついた高座があります。そしてその真ん中に大きな玉座があります。そこにはほとんどドワーフかと見間違える位にかがんだ男が座っていました。彼の白い髪は肩まで(編まれ?←ひぇ)長い髭は膝まで伸びています。しかし彼の眼光は遠くからでも鋭いものでした。彼の足元には(年老いて←削除)萎れた青白い男が座っていました。
</本文>

おや,最初はギムリがガンダルフの足元に座っていましたよね? そこから思い付きですか? LOTRで最も奥が深い悪役とも言われるキャラクタの1人が。。。

余談ですが,蛇の舌,と言えば,ブラッド・ドゥーリフですが,新人時代の「カッコーの巣の上で」のBilly Bibbitが見事でしたよ。ヌードまで披露しております。いや,ヌードのせいではありませんけど‥(笑)一見の価値アリです。

で,セオデンの後ろには何故か美しい女性が「2人」。(彼女達の名前はIdisとエオウィンだったそうですよ) ただ,初期の蛇の舌は,まだセオデンに余計な口添えをせず,セオデンが自分でガンダルフを罵ったりしていたようです。そして,正式版にあるように,ガンダルフが蛇の舌に勝つと,セオデンは2人の女性に支えられますが,彼は2人に「下がってよい」と言います。その時,一瞬,エオウィン(たいへん美しく,細い)とアラゴルンが見つめ合います。

当時蛇の舌の本当の名前はグリマでなくFranaだったそうです。で,この名前は正式版直前まで続いたとか。

以下の下書きはガンダルフがセオデンにそっと耳打ちした話です。

<本文>
ガンダルフはこっそりと(でも周りは聞き耳を立てていたそうな(笑))セオデンに,サウロンやエルロンドや9人の仲間の事(ガンダルフはボロミアの事をprince of Gondorと言ってます)やガラドリエルの事,そして2人が"heart of menace"へ言ったんじゃよ!と話します。
</本文>

さらに下書きは進み,

<本文>
‥彼は9人の仲間の話をして,モリアに到達。するとセオデンは「ではエオメルの聞いた噂というのは,間違いではなかったか。」アラゴルンは「そう,本当に。我々も昨日の朝まではガンダルフは死んだと思っていましたよ。今でも彼は何が起きたのか話してくれてませんでした。話してくれると嬉しいです。」

するとガンダルフ「いや,そろそろ昼じゃ。」
</本文>

以下は,簡単なアウトラインです。

<メモ>
エオメルが帰ってくる。"Wes thu Theoden hal." 彼はセオデンの具合がよくなったのを見て喜ぶ。
ガンダルフは話を続ける。
セオデンは皆に留まるよう言うが,ガンダルフは食べ物だけでいいと言う。セオデンは皆を秘密の山へ避難させなくてはならない。
</メモ>

HoME7 XXVI : The King of the Golden Hall (2)

2006-02-14 07:48:48 | Tolkien・HoME
‥しかし,もちろん,結局ガンダルフとギムリもアラゴルン,レゴラスと一緒にローハンに入る事になり,一緒に,ローハンの騎士達にいろいろ尋問される事になり,修正されました。そしてその修正版には,映画ではセオデンの名調子で有名になったあの詩,原作ではアラゴルンなのですが,Where now the horse and the rider?,‥が初めて挿入されたそうです。(ちなみにその詩は,元々は"The Wanderer"という古い英語の(イングランドの?という意味かも)詩から来たのだそうです。)そして,最初は"Eorl the Old"だったのが,"Eorl the Young"に改められ,彼の馬Felarofがローハンの馬の父となった,という話も入ります。ただ,蛇の舌はまだ相変わらず登場しないようですし,もちろんセオデンの疑い等も入っておりません。

また,正式版と違い,エオメルは,アラゴルンの一行に会って以来1度もEodorasに戻らず,使者を通してセオデンの命を受け,西へ戦いに向かったのだそうです。(ちょっと混乱してしまいますが,原作正式版は,映画とは違って,エオメルは一旦エドラスに戻っています→やっぱ,「PBはTTTの台本作成前にHoME読んだ疑惑」がますます深まりますね(笑))

「凸凹トリオブツブツ事件」(笑)のセオデンの居城の入り口について,初期の下書きは,こんな感じです。

<本文>
セオデンの居城の前には,屋根付きの玄関があり,そこには金で塗られた彫刻の施された頑丈な木の柱が立っています。ドアも木製で,いろいろな獣や鳥のような彫刻があり,目に宝石,爪には黄金がはめられていました。
</本文>

これは映画のイメージと割と合っているなあと思っていたら,実はなんと,清書版,正式版には外観については述べられていないのだそうです。え?ホント? 確認確認。。。ホントだ! 建物自体の外観については,ちらっと語られているんですけどね,この玄関についての記述は見当たりません。

(それでは「PBはHoME読んだ疑惑」は間違いなさそうですね(笑))

Run!Run!Run!