ふむ道,小道,数多く

趣味いろいろ。2014/9に別ブログを合体したので、渾然一体となってしまいました(笑)

His Majesty's Dragon : 3

2008-06-27 22:11:29 | 読書
リライアントは,フンシャルに到着。ローレンスは,早速,クロフト提督に,状況報告に伺います。が,いやいや受け入れられたという感じ(ローレンスが艦長の職を辞したのが残念だと言っているようにも見えましたが)で,何かイライラが募るローレンス。

ローレンスは,そんなストレスをテメレアと飛んで解消します。テメレアは,町を歩いている馬や,谷間の羊を勝手に食べれない事を残念がります(笑)が,それでも素直に受け入れてます。子供がこれだけ素直で聞き分けが良いと,楽ですねぇ。(笑)テメレアが黄鉄鉱を拾って「これは金なの?」ここでやおら,ドラゴンは宝石好きだったと思い出すローレンス,「金のベッドに寝せてあげられる程のお金持ちにはなれないよ。」これに対して,「あなたと一緒にいられればいいよ。金のベッドは快適だけど,デッキでいいよ」思わず,赤面?いやそうは書いてなかったけど(笑),嬉し恥ずかしのローレンス君。

ローレンスとテメレアは,ポート・モニズに滞在していた,エドワード・ハウ氏に会い,テメレアの種に付いて見てもらいます。すると,何と,彼は中国の,しかも,かなり高貴な品種である事がわかりました。

中国の黒いドラゴンと言えば,実はコメントにも書いたのですが,黒竜。今笑じゃなくて話題のドラマ(笑)に出てくる四神の1つ玄武と同等の役割をする生き物とされ,海に関わりが深く,北を守る守護神です。とっても,それらしい所がありますね,テメレアって。

しかし,火は吐かないみたいです。残念。東洋で火を吐くのは,竜でなく,朱雀ですからね~。確かに。(朱雀と言えば,突然この話とは全く関係ない話題ですが,玄武が水を扱うなら黒朱雀を鎮められるんと違う? いや全く関係ない話題で失礼しましたっ(笑))

ローレンスは,テメレアに大きめの金のチェーンをプレゼント。テメレアはとても大事そうにいじってます。

さて,水遊びをしていたローレンスとテメレアの前に,「お友達」登場。キャプテン・ジェームズとボラティルスです。

テメレアは「ぼくは生後3週間と5日なんだ。ローレンスが戦に勝って,ぼくを手にいれたんだよ。君は?」とボリーに自己紹介。ボリーの返答は「おいらは,卵から生まれんだ!」これには「はあ?」なテメレア君。(汗)でも,ローレンスは,失礼にならないように,と,注意。ボリーは訓練されたドラゴンですが,それと引き換えに?知性がイマイチ? でも何とか2匹仲良く過ごしたようです。(笑)

翌日,キャプテン・ジェームズから彼らの存在を報告されたと思われる,赤いドラゴンに乗った2人のaviatorがやってきました。ところが,ここで予想外の大事件。ローレンスは,クロフト提督に呼ばれます。何と,テメレアは,若いプロのaviator(何だかイヤそうな奴)に委ねられる事になり,ローレンスは海軍に戻る事になると言うんですね! (しかももうテメレアをローレンスに会わせる事なしに)

それじゃあここで話が終わってしまうので,もちろんひっくり返るはずですよね。どういうどんでん返しがあるのか,注目しましょう。

ところが,再びローレンスは呼ばれます。デーズというその(イヤな)若い見習いの乗り手が,テメレアに拒否されたと言います。それがあたかもローレンスのせいであるかのように,汚い言葉で彼を罵ったので,あわやローレンスは剣を抜きそうに。。しかし上司のポートランドがこれを止めます。

ところが,テメレアによれば,デーズは,ローレンスはドラゴンは好きじゃない,彼がここに来たのはただの義務,と,言って,金のチェーンを取り上げようとしたのだそうです。あまりの無神経なやり方に,怒りが収まらないローレンス。


His Majesty's Dragon : 2

2008-06-22 02:03:31 | 読書
His Majesty's DragonHis Majesty's Dragon
価格:¥ 896(税込)
発売日:2006-03
私は,ど~もアラバマ物語とカッコーの巣の上でのトラウマから(笑),アメリカ人作家の本の原書読書はニガテ意識があるし,1章は,何だかすっと頭に入って来ない文章が多くって,この先どうなるかと思いましたが,2章は随分楽でした~;

テメレアは,数日でかなり成長したので,外で過ごす事に。これから食べ物とかどうすれば良いのか,いよいよ本格的に心配するローレンスですが。。

そんな折り,雨,というより,暴風雨が近づいてきました。でもテメレアはいろいろ興味津々な様子。飛んで行きそうになった彼を慌てて抑えるローレンス,ですが,ハーネスを中途半端に掴んで中ぶらりん状態。その時,テメレアは,。。基本的に,まだ赤ちゃん?(笑)すると,こんな感じなのかなあ。「サメをとってくれたおじさんがうみのなかにいるよ。ぼく,たすけにいくよ。」ローレンスをくっつけたまま(笑),思わぬ形で,「巣立ち」になってしまいました。

PJが,この赤ちゃんテメレアをどう表現するのか,なかなか興味深い所ですね。

で,今まで自分が普通の人としての人生を送れなくなる事(+肉(爆))ばっかり心配していたローレンスが,人命救助をしたテメレアを誉めてあげた事で,そんな発想から脱皮する気配も見えてきましたね。

1回,飛んでしまったら,もう餌も自分で取れる所まで成長するんですね。ローレンスも,結構まともに乗れるようになったようです。

ローレンスは,何気にドラゴン飛行で「快感」を味わっていますが,何か,他の小説でも,ドラゴンに乗って快感を味わう主人公,いましたねぇ。また原作ではなかったと思うのですが,ハリポタ3映画。バックビークに乗って大はしゃぎのハリーとか。(実は原作では,彼が初めて箒に乗った時に,同様の快感を楽しんでいましたね)


His Majesty's Dragon : 1

2008-06-21 02:07:25 | 読書
1章を読むのがすっかり遅くなってしまいました~。
ローレンス(コイツが主人公か?)は,フランス軍をねじ伏せ,船をぶんどってみると,ドラゴンの卵を発見。(え,そんな簡単に出て来るのか)それはいいけど,いきなり,複数の登場人物,船,とおぼしき名前が登場。おまけに中世の抹香臭い世界とは全然違うボキャブラリ攻撃。一体何が何やら...という事で,1章は,もう1回読み直し~。(^^;)

。。という事で。。

実は,リライアントがそのフランス船アミティエより優れた戦闘能力を持っていたわけではなく,どうもアミティエは不運な船だったようですね。ギブスという人物が,アミティエを褒美にもらうようですが,ローレンスは,海軍本部から来た彼とは,打ち解けてない様子。(ホントはライリーにその地位を与えたかったんですね。まあ,よくある話です)

さて,アミティエの中に,妙に補強された不思議な部屋がありました。中には,厳重に釘を打った,人の腰の高さほどの箱が1つ。中身は,卵! ローレンスにドラゴンについての知恵を授けるポリットという軍医は,"even if his hand was not always the steadiest at the operating table"でも皆に好かれるそうですが,この現象が起きる理由って,船が揺れるから?それとも,飲ん兵って事か?(そのうちわかるのかな)

「卵」は,リライアントの船員に喜んで迎えられたようです。が。。。

ローレンスは,乗組員を集めてミーティングです。本来,ドラゴンの卵は,陸に上げて,それを売って皆で山分けするもののようですが。。その卵はもうすぐ孵るので,間に合いません。それに,卵が乗っていたアミティエという船は,不運にたたられ,本来の力を発揮できなかったので,迷信深い船乗り達は,憂鬱になります。

で,ドラゴンを育てるという事=aviatorにならねばならないという事なのだそう。これって,ドラゴンに乗るという事ですかね? 一度aviatorになれば,ずっとドラゴンと一緒でなければ。普通に家を持つ事も,家族を持つ事も難しくなる。。。ふ~ん,別の某アメリカンファンタジーの,ドラゴンライダーみたいですね。

で,誰がaviatorになるか,家族のない者で,容赦なく,くじ引きです。(立候補も募らないんだね)「当たり」は,小柄でaviatorには不向きな士官候補生,ジョナサン・カーバー。

dragonetという単語が頻繁に出てくるので,辞書を引いたら「竜の子」(by 英辞郎)

さて,いよいよ「竜の子」生まれましたが,せっかく「世紀のくじ引き」で当たったカーバーを無視。彼も一生懸命やっているんだけどねぇ。。。もし彼が与えられたその仕事を真剣にやるつもりだったら,ローレンスのように,ポリットさんの本を借りて読むべきでしたね。でも,それほどはやる気なかったようなので,まあ,いいか。で,結局,名付け親となった=aviatorになったのは(予定通り(笑))ローレンスだったようです。

無事,名付け親とハーネスの儀式を終え,早速,ご飯。
しかしここで,非常~~~~に大事な事に気づくローレンス。一度aviatorになれば,もう,俗世の仕事はできないんですね。という事で,その職をお気に入りのライリーに譲る事に。

ドラゴンは,とても素直に,テメレアという名前を受け入れ,ハーネスを受け入れ,喜んでヤギを頂いています。ただ,新鮮な動物を取られては航海上たまらないので,ごはんはまぐろに代わるようです。まぐろを釣るのもそう簡単ではないと思いますが(笑)

ローレンスは,実家との関わり方や,13才の時半ば冗談でプロポーズしたエディスとの関係(彼女がまだ彼と結婚する気があるなら(笑))をこれからどうするんだ?と心配しています。


The White Rose Murders : 感想

2008-06-14 11:04:59 | Athelstan・Doherty
いや~,結論から言うと,実は,今まで読んだドハティ小説で,1番面白かったですよ~。「Satan in St.Mary's」は,まだデビュー直後の作品だったからしょうがないのかな?というのもあるし,アセルスタンシリーズとコーベットシリーズは,ロンドンがベースでそこからほとんど動きませんが,この話は旅行が多かったというのも一因かもしれません。あるいは,他の2つのシリーズは,コンビの真面目な方が主人公ですが,コレはそうでない(笑)方が語るので,より面白いのかもしれませんね。

ドハティ小説で1番好きなキャラクタはアセルスタン,で,それは今も変ってないと思うけど,ロジャー・シャロットにベンジャミン・ドーンビー。。! 不思議な魅力のある人達ですねぇ。これを語る時のシャロットは,90才の因業爺(笑)ですが,話の中では,調子の良い不良少年,でも,真面目,なんですよね。ベンジャミンは一見ひ弱なお坊ちゃま,ですが,曲者。(笑)性格は全然違うのに,2人共天然,2人共ボケ?,のホントに不思議なコンビです。

コンビの年齢についてですが,2人共20才そこそこの若者です。これも他のシリーズと違いますね。コーベットシリーズは,最初は比較的若いですが,実はシリーズのメインはその15年後位になるのだそうです。でもこのシリーズは,5巻でも10年と経っていません。つまり,このシリーズは,他の2つのシリーズに比べて,圧倒的に若いコンビなんですよ。(もっとも,語りが90才の爺ですので,何となくジジ臭く感じてしまいますけど(爆))

中世ミステリーというジャンルが新鮮で読み始めたドハティシリーズですが,今回は,歴史カテゴリー上中世ではなく,ルネッサンス期になるんですね。という事で,歴史的なバックグランドの情報が多くて,勉強するのが大変でした。(^^;) さらなる理解の為に,これをオーダー中。

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当時,フランスはイタリアと組もうとしていたし,スペインは虎視眈々と力を付けていたようです。お気に入りのキャラクタになったアグリッパが,こんな事を言ってました。
England is balanced on a tightrope above these clashing powers and dare not make a mistake. These islands shoud be united - England, Ireland, Scotland and Wales - under the one king, and who better than our noble Henry?
あのろくでなし(笑)も,それだけのポテンシャルを持っていたという事ですね。また彼の後,娘のケイト・ブランシェットじゃない(笑)エリザベスはイングランドの独立を守りつつ,結果的にスコットランドの王をイングランドの次期王に就けて連合を果たし,大英帝国の基を築いたんですね。

また話が逸れましたが,このシリーズも,これからも楽しんで読めそうです!

追記:双子?「スカート履いた殺し屋」(笑)コリンとアレインも忘れられません。。が,一体誰が(何が)彼らのモデルなのでしょうねぇ。。。(^o^;)


The White Rose Murders : Chapter 10-12

2008-06-14 09:26:37 | Athelstan・Doherty
シャロットは,ル・コクドールに連れて来られて,食事を与えられ,休憩。目を覚ますと,ベンジャミン。彼は,謝りながら,何故遅れたか,説明しました。スコットランドでの用事の後,何と,Sweating Sicknessにかかっていたんですね。(汗) 前も書きましたが,現在で言えば,新型インフルエンザのような,でも,謎の病気です~。また,彼は,実はムーディから預かった「土産」が,シャロットを狙う殺し屋への合図だったと説明。

シャロットは,フランシスコの修道士からゲットした暗号解読情報を耳打ち。2人は,宿を後にして,サン・ドニ に向かいます。シャロットはこっそり,悪い思い出しかない宿に放火。(^^;)

2人は,セルカークが遺した箱を受け取ります。中には紙の資料が幾つか入っているようです。で,その中に「真実」があるようなのですが,何故かそれらしい物が見当たらないようです。

ベンジャミンとシャロットは,イギリスに戻って来ました。どうして知ったのか,ドーバーの酒場でアグリッパがお出迎え。(ま,一応,ベンジャミンの渡仏は,アグリッパの上司でもある枢機卿の管理下ですが)でも,アグリッパ,結構好きです,私。(笑)犯人でない事を祈りたいですねぇ。。しかしそこからの道は大変。3人は,今度はプロの殺し屋のお出迎えを受けます。(汗)

マーガレット皇太后の一行は再びロンドン塔に滞在中でした。迎えに出たケーツビーが,さらに殺人。。おっと,一応自殺,があったと報告。(そう言えば,ヤバイぞ,あまりそういう言葉を使うと,予告.inに登録されちゃうんだな)ベンジャミンは,すぐ自殺じゃないと見抜きますが,皆さんはこれで一件落着と思い,ご馳走が振る舞われました。(そのわりにしょぼい食卓だたけど(笑))

11章に入った所で不思議な記述を発見。
エジプト人がどうとか,ヘースティングズの戦いがどうとか。。。。これは,ドハティさん,

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発売日:1988-10


を読んでますね。(笑) To cut a long story short(笑),昔,萩尾望都のマンガで,娘婿のご先祖様がゲルマン民族の主な6種族のどこにも属してない事を不服に思い,その父に似ているという理由だけで孫の兄妹の兄だけに嫌がらせをするドイツ人の婆に,めっちゃ腹立った事があるんですが,上の本の1ページ目に,アメリカ人(もちろんアメリカ人のほんの一部だと思いますよ)が,ご先祖様が中世ヨーロッパの天下分け目の戦いの時誰に仕えたかを気にすると書かれていて,ドイツ婆と同レベルじゃん,と大いに呆れたんで,記憶に残っていたんですよ。(それを言うなら,アジア圏とイスラム圏は2000年前に既に文化を持ち交易していたけど,当時のヨーロッパなんか,まだ野蛮で遅れていて,とてもそんなレベルじゃなかったじゃんと言い返してやりたいね)

で,話が完全に逸れました(汗)
ベンジャミンとシャロット,いよいよ,いろいろな事がわかってきたようです。ここで彼らは,ロンドンの外にある,使われなくなった教会に,エサを撒いて犯人をおびき寄せる事を計画。これは見事に成功。犯人と,無関係な人物まで(笑)教会にやってきます。

‥という事で,ここからは事件解決なので,略。


The White Rose Murders : Chapter 9

2008-06-12 23:37:47 | Athelstan・Doherty
全体の2/3ほど読んだ所ですが,楽しいシャロット爺のお話,一転して,非常に心配な章になってしまいましたよ。
シャロットは単身渡仏,待ち合わせの宿ル・コクドールに到着,セルカークについて,情報を少しゲット,ムーディにパリの女性へと頼まれたお土産を置いた,までは予定通りでしたが,ここで調子に乗ってちょっと天然っ気(笑)を出したら,いきなり刺客。

ここで助けてくれたのは,ジョアキムというフランシスコ派修道士。彼は自分はマイヨタンという組織に所属している,との事。また,彼がこれから行くと言った場所の名が,セルカークの暗号と一致するのでちょっと嬉しい。。と思いきや,シャロットの泊まった部屋に誰かが押し入り,荷物と金を全部取られたという知らせが。。。

異国で一文なしになったシャロット,しばらく鍛えられた(笑)逞しさで凌ぎますが,やがて真冬になり(汗),約束の時期を過ぎてもやって来ないベンジャミンを心配したり,恨んだり。。。そして,何と,人食い狼の一団(え?!パリ,でしょ?)に追われ,逃げた先は,クロード・ブルサックとジャン・カポーティという男達の隠れ家。彼らは,マイヨタンのメンバーでした。マイヨタンとは,石川五右衛門のような義賊の組織。金持ち等から盗みを働き,貧しい人達で山分け,なんですね。ここで命拾いしたシャロット,春になるまで何とか生き延びますが,ある日,酔っ払ってブルサックの天敵に出くわし,騒動になり,ブルサックだけは逃げますが,カポーティとシャロットは捕まり,裁判の末,盗みやら強盗やら騒動やら,いろいろごった煮の罪状で,判決はもちろん(汗)釜茹でならぬ,絞首刑。

今回は,もちろん(汗)誰も助けてくれず,刑場まで連れて行かれ,階段上って,首に縄をかけられ,。。。私は,ウィル・ターナーが剣を足台に突き刺して,キャプテン・スパロウがぶら下がるのを間一髪で食い止めたシーンを思い出しましたが,。。。いやまさに,全く同じタイミングでした。飛んで来たのは剣じゃなくて,「そいつはダメだ!」の声。


The White Rose Murders : Chapter 7-8

2008-06-12 00:21:07 | Athelstan・Doherty
そうそう,私はマーガレットさんの呼称を間違えていた事に気付きました。彼女とジェームズの間にできた息子が,まだ幼いながらもスコットランドの王様なんですね。そりゃ当然だわ。マーガレットさんは,王妃様じゃなくて,皇太后様でした!

さて,ノッティンガムのお城で,ベンジャミンとシャロットは,シャロットによれば,「クリーチャ」(笑)な,トウィードルダムとトウィードルディのような(笑),スカートにサンダル履きの(笑)2人組,コリンとアレインという,恐ろしい殺し屋に出くわします。2人は彼らの命を狙っていたのではなく,アンガス伯爵の家来で,護衛?の為に,ロイストンへの帰途に一緒に送られる事になりました。

しかしコイツら非常に失礼な連中で,"he turned, raised a leg and farted like a dog."日本人ならどんな無作法な奴でも,初対面の人に対して決してやらないような事を。。。(爆)

ベンジャミンは,アービンとコンタクトを取っていた男と思われる人物を発見。酒場に入った所で話しかけます。彼の名はオズワルドといい,セルカークが残した詩の一部の意味がゲットできましたが,もっといろいろ聞こうと思った瞬間。。。(汗)

ロイストンに戻ったベンジャミンとシャロットは,それぞれスコットランドとパリに行くと皆に言います。シャロット,実はフランス語,少しできるんですね。

ところが,ベンジャミン,そう言って邸宅を出た直後,突然行き先を,ロンドンに変更。彼らは,大胆にも,シーン城(現在のリッチモンド城)にあるジェームズ4世の遺体が本物かどうか怪しんでいるんですね。

ベンジャミンとシャロットは,一路ロンドンへ向かいます。
と,突然,「服を脱いでくれないか。」とベンジャミン。シャロット,めっちゃ焦ります。(爆) これに対してベンジャミン,"Don't worry. I have no design on your lithe, young body."を私,最初,「大丈夫だ,君の若いしなやかな体にいたずら書きしようとしているのではない。」という意味かと思って,爆死(^o^)。でもよく調べてみたら,「大丈夫だ,君の若いしなやかな体をモノにしようというつもりはない。」。。でした。。(結局爆)ベンジャミンは,ジェームズ4世が生前鎖(お,邦題のタイトルロールですねっ)を肌身離さず見に付けていたと聞き,シャロットに数日間付けてもらって,跡が付くかどうか試そうとしているのでした。

ベンジャミンが,枢機卿の命令書(彼がどこにでも行ける事を示す)をふりかざし,安置所に潜入成功。遺体を観察した結果,戦場で受けたと思われる傷がたくさん付いている事を確認。但し鎖の跡は見つかりませんでした。出てきた所で,ヘンリー8世の第1の妻,アラゴンのキャサリン王妃に出くわします。シャロットは,マーガレット皇太后を「bitch」,アン・ブリンは「whore」と呼ぶのに(笑),キャサリン王妃は好きなんですね。(^^) 親切そうな王妃に思わず「ジェームズ4世の御遺体はどのように南に運ばれたのですか?」と質問。王妃は詳しく説明してくれます。確かにジェームズ4世でしたか?(大胆)の質問に,「生前にお会いした事がないので,亡くなられてはわかりませんわ。」と率直にお答え。「セニョールドーンビー,セニョールシャロット,お気を付けなさい。夫もこの件には関心を持っていますわよ。」

ここでようやく,シャロットはドーバーへ向かう事になりました。


The White Rose Murders : Chapter 6

2008-06-12 00:17:26 | Athelstan・Doherty
レスターの町の,アービンが持っていた納品書の酒場シー・バークで,彼らはアービンが常連だった事,顔にあざのある男と会っていた事を突き止めます。

ロイストン邸に戻ってきたベンジャミンとシャロット。ベンジャミンは敢えて憶測は語らず,見た通り,つまり,修道院にいたら行商人がアービンの死体を持っていたという事だけを話します。任務に失敗したと聞いて,機嫌の悪いケーツビー,何故か薄ら笑いのアグリッパ。他のメンバーもそれ見た事かと。2人は,翌日,アグリッパと一緒に,スコットランドの要人に会わなくてはなりません。早朝,シャロットはベンジャミンに起こされます。慌ててロイストン邸を出る2人。しばらく進んでから,彼が差し出したのは,白バラでした。

そこへアグリッパが追いついてきます。今シャロットが最も怪しんでいるのがアグリッパ。思わず,あなたは誰ですか?と聞きます。すると「私は枢機卿の為に働いている。枢機卿は嫌われているのだよ。だから守ってくれる物が必要だ。特に彼は王を恐れている。実は王はマーリンに予言された,ジョン王から12代後の暗黒のプリンスなのだよ。彼は血と破壊の後に治世を終えるであろうと予告されているのだ。」

(それって当ってますよ(^^;) でも,ヘンリー8世の治世の最初に,ホントにこういう事を予言した人ってどのくらいいたのでしょうね)

一行はノッティンガムに到着。もう,相変わらず町は汚い事。(汗) また,彼らは,ここで町の兄弟が斬首刑に処せられる所を目撃してしまいます。この時代,通常の犯罪は絞首刑,反逆罪は斬首刑,さらにヒドイ裏切りは例のあの刑になったようです。(どれも極刑には変わりないぞ(滝汗))反逆罪の定義って,支配者のサジ加減1つで決められる事ですから,う~ん,つまり,通常の斬首刑に処せられる方々は,道徳的には悪い事はしてない,という事ですね。(泣)処刑人の方々も辛かったでしょうね。(マクネアみたいな奴もいるけど。。)

で,お城に到着。スコットランドの紳士方,故ジェームズ王の親族ドービニュイ卿と,マーガレットの現在の夫アンガス伯爵にお目どおりです。シャロットはスコットランドの旗にライオンの紋章がある事に気付き,セルカークが遺した詩の中にライオンが出てくるなあと思いを馳せます。しか~し,スコットランドの旗なんかいくらでも見た事のあるはずのケーツビーやアグリッパが,何故それを含んだ詩を見た時,何もわからんと言ったのか,めちゃめちゃ不審に思う私です。だって,それ,私だって気が付きましたよ。(笑)

ドービニュイ卿は紳士らしくてしっかりしていて親切な人ですが,アンガス伯爵は,何か大きな駄々っ子みたいです。(汗)


The White Rose Murders : Chapter 5

2008-06-08 17:30:14 | Athelstan・Doherty
翌朝,皆で朝食を取ろうとしたら,1人来ません。
案の定,第2の殺人勃発。今回は,ベンジャミンとシャロットが一緒に止まった部屋の隣の部屋に泊まった人物。ベンジャミンが口のにおいを確認して毒殺と判断。(Athelstanシリーズでもこれで毒殺かどうかを判断してました)傍らにカップがあり,ワインが少し残っていましたが,そちらには毒はありません。(アグリッパが舐めて(^^;)確認) そして白いバラ。

シャロットは,その人物と,前夜最後の挨拶を交わしました。その後寝付けませんでしたが,不審な物音は聞いてません。

王妃様は激怒です。彼女はヨーク派リチャード3世に打ち勝ったランカスター派ヘンリー7世の長女であり,犯人が,ヨーク家の象徴白バラを現場に残しておく事に不快感を示すのも当然です。

王妃様のお付き女官キャリー女史が,シャロットが被害者と最後に会ったでしょ,第1の被害者と最後に会ったのはベンジャミンさんじゃありませんでしたっけ?と,鋭い観察を。。しかし王妃様は,ウルジーさんの甥はどこも怪しい所はありませんよ!とたしなめます。

ベンジャミンとシャロットは,ここで,ウルジー卿のスパイ,ジョン・アービンに,コールドストリームの修道院まで,会いに行く事になっています。シャロットは,何故アービンが直接会いに来ないのかいぶかしがりますが,ケーツビーによれば,ここにセルカークらを殺した反逆者がいるからだとの事です。(しかしキャリー女史のせいで,いみじくも彼らに疑いがかかってきた所なのですが。。(汗))

‥で,言われた修道院に着いたのですが,出てきたのは,どこか小狡い感じの若い女性の修道院長,しかも,修道女の服装でなく,俗世の服装です。2人は枢機卿の手紙を彼女に見せ,アービンという人と会う約束をしていると言いますが,そういう人物は来てないとの事。翌日も,その翌日も待ってみましたが,アービンは現れません。

翌日,行商人が道で遺体を見つけたと言って修道院に持ち込みます。シャロットは,秘密のポケットからジョン・アービンと書かれた,レスターの酒屋の納品書を発見。それを見てベンジャミンとシャロットは,ここにいてもムダと感じて,立ち去ります。

ベンジャミン,誰が犯人か,わかってました。とにかく,最後の手がかりを求め,レスターに戻ってその酒屋に行く事に。


The White Rose Murders : Chapter 4

2008-06-08 12:00:47 | Athelstan・Doherty
ベンジャミン・ドーンビーとロジャー・シャロットは,ロンドン塔を離れるマーガレット王妃の一行に同行します。

ところで,マーガレット「王妃」と書いておりますが,彼女,既にアンガス伯アーチボルド・ダグラスと再婚しているんですよね。でも,Queenという称号はそのまま持ち続けているんですね!?

彼らはまず,教会に立ち寄ります。「大きなcasket」を運び込んだという一節を読んで,私はてっきりベニスの商人に出てきた金,銀,鉛の「casket」を想像したものですから(笑),次のシーンを読んでビックリ仰天。「casket」に入っていたのは遺体だったんですね。(汗)(実はcasketには,棺桶という意味があった!)しかしそれを見て,倒れそうになったと言うシャロット。何と,4年前に戦で亡くなったジェームズ4世だったのです。防腐処理を施してきれいにあるとはいいますが,傷を一杯負っていたはずです~。(滝汗)

男性陣だけで一杯やりながら世間話の最中,ベンジャミンは,セルカークが残したメモの中身を公表し,皆さんの反応を探ります。すると,メモの中身にかなり激しく反応した人がいました。

そして一行は,イングランド北部のレスターという町に到着。ここは歴史的にめちゃめちゃ面白い所なようですよ。(リンク先の,"Medieval"や"Tudor"の項に注目)コーベットシリーズで名前の出てきたサイモン・ド・モンフォールが活躍した場所だったり,ウルジー枢機卿が後に逮捕されて連行される途中で命を落とした場所だったり,その後,ジェーン・グレイの生まれる場所だったり。

そしてもう1つ。ベンジャミンは,シャロットに,この町のグレイフライヤーズ教会に隠れ,そこで起きる事を目撃するよう命じます。実は当時リチャード3世の墓がそこにあったのだそうです。今回の殺人事件は,Les Blancs Sangliersに関わりがあるというので,誰かが墓参りしてないか,チェックしたわけです。しかし,シャロットは言われた通りに教会で待ってましたが,何もなし。ベンジャミンとシャロットは,これを不審に思います。

一行は,次の目的地,ロイストン邸に到着しました。


Run!Run!Run!