ふむ道,小道,数多く

趣味いろいろ。2014/9に別ブログを合体したので、渾然一体となってしまいました(笑)

HoME7 XXIV : The White Rider (2)

2006-02-04 02:02:05 | Tolkien・HoME
実はここでガンダルフは不思議な事をいっております。"I must guess that you saw Saruman [or a vision of] some wraith of his making." しかし紙の端に,Vision of Gandalf's Thought と,トールキン父さんは落書きしているそうです。つまり,下書きには『サルマンの作った幽鬼じゃろう』と言っているわけですが,実はガンダルフが作った物?としようかな,という迷いがあったという事ですね。初期の下書きで,バルログとの戦いの後,白の魔法使いに生まれ変わったガンダルフの体から邪悪なものが発散されるというような話がありましたが,これがそれに対応しているという事なのでしょうか。

正式版では,3人が前の日に見たあのお爺さんは結局誰だったの,かはうやむやになってますが,こういう経緯があったのですね。

話変わって。。。。
初期の,ガンダルフがレゴラスの質問に答えて木の鬚について説明する部分は,注目に値するものだそうです。

<メモ>
「彼はファンゴルン,つまり木の鬚じゃ。木の鬚はエントじゃ。他にどう呼ぼうかの? 最も古い者,木の鬚の中の王,森の住人。石のように古く,木のように元気で,カタツムリのようにのろい。成長する根のように強い。あんたらも彼を知っていたらよかったのう。あんたらの友達は幸運じゃ。彼らは,既にアラゴルンが見つけたが,ここに来たのじゃ。しかし彼らの跡はない。じゃが,ここに木の鬚の足跡がある。ここは彼が1人で森の外を眺めたいと思った時に,しばしば来る場所なのじゃよ。彼がホビットを連れていったのじゃ。」

「では,彼らは安全なのですか?」
「安全? エントがおる限りはな。しかし,急がねばならぬ事がある。」
ガンダルフはエントについて説明。しかし,エントに会う事は彼らの仕事ではない。遅すぎる。どっちみち。彼は太陽を見上げ「我々は友達を捜すのに時間を費やしてしまった。行かねばならぬ。南で,我々の成すべき事がある。」
</メモ>

ガンダルフが木の鬚に会った時の話です。

<メモ>
3日前に森の中で彼の傍を通った。その時,彼はわしを見たはずじゃ。木の鬚の目は滅多に物を逃さないからの(隅っこに「彼はわしを見て,名前を呼んだ」)。じゃが,わしは喋らなかった。いろいろ考える事があったし,メリーとピピンを連れているとは知らなかったからの。
</メモ>

だったそうです。

ガンダルフがアラゴルンに,アモン・ヘンでの選択を後悔する事はないと言った後,下書きではこんな事を言ってます。(おやおや,ファラミアとピピン好きな私に取っては,大変興味深い発言ですね。)

<メモ>
あんたがミナス・ティリスに行く事の意味は,以前と全然変わってくる。ボロミアが亡くなり,あんたが生きているという事を,デネソール侯に告げるという事は‥
</メモ>

そしてガンダルフは,アラゴルンがまず行くべき場所は,ミナス・ティリスではなく,Winseld→Eodoras(正式版:エドラス)だと付け加えます。

One Flew over the Cuckoo's Nest (88-98)

2006-02-04 01:36:53 | BookClub
翌朝,ChiefはMcMurphyが,トイレで何の心配もないように歌を歌っているので超びっくり。しばらく人が歌を歌っているのなど,聞いた事がない。黒人達も彼の歌を止めさせようとしない。(もっとも,彼がCombineにそういうチャンスを与えないだけなのだが)

McMurphyは,トイレから顔を出し,歯磨き粉はどこだと朝の掃除をしているSamに尋ねる。しかしSamは「それは6時45分まで鍵がかかっていて出せません,規則ですから。」と言う。これを聞いてMcMurphyは,「そんな危険のない物まで鍵をかけるのか? 好きな時間に歯も磨けないのか」と言う。

McMurphyは掃除用の石鹸を歯ブラシに取る「これでとりあえず歯が磨けるな。『規則』については後で考えるとしよう。」黒人は雑巾をもって呆然。Chiefが見ている事に気付くと,いきなり彼を引き摺り,彼の代わりに掃除をさせる。ChiefにはMcMurphyの強さはない。

時に彼のパパがそんな強さを見せる事があった。条約をお金で済まそうとする政府の役人達に,彼らのペースにさせなかった。

Miss Ratchedが鍵を開けると,黒人はすぐに彼女の所に寄り,何やらMcMurphyの噂をしている。彼は年老いたVegetableが死んだ事など言うのを忘れている。そしてMcMurphyの歌を聴いた彼女は‥‥怒った! その時,McMurphyがトイレから出て彼女のまん前に。(あ,書くの忘れましたが,彼は朝から『腰タオル一丁』です(笑))慌てて「服を着なさい!」という彼女に「ごめ~ん,俺の服,盗まれたんだ」

「囚人服でしょ?何故?」Miss RatchedはMcMurphyに病院の服を支給するよう黒人達に命令。(彼らは何故か慌てる)

彼女はWilliamsを呼びつけるが,彼は歩くのがひどく遅い。おまけに言い訳をブツブツ。Ratchedは怒って「ぐずぐずしていると2週間老人棟に行かせるわよ! あんたはトイレやお風呂を世話をしないとここがどんなに楽だかわからないようね! 他の病棟に行ったら,誰が掃除(scouring)をすると思ってんのよ! Bromdenさんじゃないんだからね!」

scouring!。。。Scouring of the Shire(ホビット庄の掃蕩)また指輪ボキャブラリ(笑)

Williamsはのんびり歩いてユニフォームを取ってくる。彼の目にはMcMurphyに対する憎しみが。。McMurphyは看護婦さんににこっとすると,さっとタオルを脱ぐ。‥しかし彼は下に鯨のパンツをはいていた。彼女は何もはいてないと思っていたようで,怒っていた。彼女は黒人達にさっさと次の仕事を言いつける。怒りのやり場をどこへ持っていこうかとしているようだったが,彼女がChiefに気付くと‥既に他の患者達も起きてきている。

彼女は慌てて集中していつもの冷静な顔を取り戻す。いつも歯が抜ける事を心配しているSefeltに「歯は大丈夫?」Billy Bibbitには「お母さんをがっかりさせないでね。」「Hardingさん,指が赤いわよ,噛んでたの?」そして,McMurphyにも甘い笑顔を「McMurphyさん,立派な体とステキなパンツを見せるのが終わったら,さっさと服を着なさい。」Ratchedがガラスの部屋に落ち着くと,McMurphyがお腹をパンパン叩きながら歌っている声が聞こえる。

この時,Chiefは入院して初めて,朝の病棟には,薬やら下着やら口臭やらの,いろいろな臭いが混じっている事に気付く。

タオル一丁事件!(笑)
これは映画にはなかったなあ。ようやく原作も話が動き出したって所ですね。
映画では,ジャック・ニコルソンとブラッド・ドゥーリフの演技が見事でした。原作のMcMurphyは,度々,セクシーな赤毛のいい男だと記述されております。そして鯨パンツとか,タオル一丁(実際はパンツ履いてたけどね(笑))とかが似合いそうな俳優と言えば‥‥何かヘンな妄想に駆られるのでした!(爆)

一方,Chiefには,何やら変化の兆しが現れてきましたね。


Run!Run!Run!