☆ 君が代伴奏拒否訴訟 処分取り消しの判決 NHKニュース
※動画あり(1:32)
小学校の卒業式で君が代のピアノ伴奏を拒否して東京都教育委員会から減給処分を受けた元教諭が取り消しを求めた裁判で、東京地方裁判所は、「減給は重すぎて妥当性を欠く」として処分を取り消す判決を言い渡しました。
裁判を起こした岸田靜枝元教諭(65)は、平成22年に、東京・豊島区の区立小学校の卒業式で君が代のピアノ伴奏をするよう命じられましたが、拒否した結果、東京都教育委員会から減給1か月の処分を受け、取り消しを求めていました。
8日の判決で東京地方裁判所の清水響裁判長は、「教職員に直接の不利益が及ぶ減給処分は学校の規律や秩序の維持との釣り合いという観点から、妥当性を具体的に検討する必要がある」と指摘しました。
そのうえで、「これまでに懲戒処分を4回受けているが、いずれも君が代にかかわるもので、伴奏の拒否がキリスト教の信仰に基づく行動であることなどを考慮すると、減給は重すぎて妥当性を欠く」として処分を取り消す判決を言い渡しました。
君が代を巡る裁判では、平成24年に最高裁判所が「減給以上の重い処分は慎重な考慮が必要だ」という判断を示しています。
岸田さんは「減給処分はだめだと裁判所が判断したことは、とても大きなことで、次につながる判決だと思います」と話していました。
東京都教育委員会の中井敬三教育長は、「今回の判決は誠に遺憾で、今後、内容を確認し、訴訟対応をとっていく」というコメントを出しました。
『NHKニュース』(2015/10/8)
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20151008/k10010263681000.html
=「君が代」伴奏拒否訴訟= : クリスチャントゥデイ
◎ 聖公会信徒の元音楽教諭、減給処分取り消し判決に「感謝」
入学式と卒業式で「君が代」の伴奏を拒否したことに対する東京都人事委員会の減給処分は不当であり、憲法19条(思想・良心の自由)と20条(信教の自由)に違反するなどとして提訴していたクリスチャンの元小学校音楽教諭、岸田静枝(しずえ)さん(65)に対し、東京地方裁判所は8日、減給処分の取り消しを命じる判決を下した。
「今は感謝。一人ではやってこられなかったことです」と、日本聖公会清瀬聖母教会(東京都清瀬市)の信徒である岸田さんは、この判決を受けての気持ちを本紙に語った。
この判決を直接傍聴したという同教会の井口諭司祭は、本紙に電話で、「信仰的にとても真面目な岸田さんが『君が代』伴奏の強制に屈しなかったことは、牧師としてうれしい」と語った。
判決文には、主文として次のように記されている。
判決後に同地裁内で行われた記者会見で、この訴訟の弁護団の一人である高橋拓也弁護士は、記者団に対し、今回の裁判における訴えのポイントとして、1)職務命令そのものが憲法20条(信教の自由)に違反し、「君が代」伴奏は岸田さんの信仰と相容れない、2)減給処分が重過ぎ、懲戒に関する裁量権を逸脱している、という2つの点であると説明した。2)については、過去4回の非違行為に対する処分としては重過ぎると認められたが、1)の信教の自由に関しては、「あまり新しい判断が見られなかった。過去の19条に関する最高裁判例を踏襲したもの。そこは残念だった」と語った。
一方、判決文には、「君が代」の不伴奏が岸田さんの「信仰等に起因するものである」と一行あることを指摘。高橋弁護士は本紙に対し、信教の自由については「今後も検討課題だ」と語った。
岸田さんは記者会見で、「取り消されたことはとても大きなこと。いろいろな方々と歩いてきた道で、時には背中を押してくれたりして、今日の判決を迎えたことはすごくうれしい」と語った。
「減給処分は駄目なんだということを裁判所が判断したことで、いろんな方々とやってきて良かった」と、岸田さんはこれまでを振り返って感想を述べた。
一方、「私は生き方としてキリスト教の信仰を持っているのであって、日曜日だけ信仰を持っているのではない。学校にいようがどこにいようが、私の生き方なのに、(判決が憲法)20条(の信教の自由)に触れていないのが不満だ」とも語った。
岸田さんによると、2010年3月30日に停職処分を1日受け、その処分取り消しを求めて、東京都人事委員会に審査請求をしたところ、同委員会が減給処分に「修正」したという。これを「不当採決」だとした岸田さんは、13年8月8日に東京地裁に今回の訴えを起こした。
この裁判の間には、井田泉司祭(日本聖公会奈良基督教会)が意見書を提出したり、日本聖公会が声明文を出したりしたが、裁判所はそれらを全く考慮していないと岸田さんは批判。「法の番人である裁判所はちゃんと判断していない」と厳しい意見を述べた。
「控訴するのか?」という記者団からの質問に対し、岸田さんは「考え中」と答えた。
岸田さんのある支援者は、教員が学校で自分自身の思想を持つことを許されていない実態を記者団に訴えた。
岸田さんは、先月行われた第39回日本カトリック「正義と平和」全国集会2015東京大会の中で開かれたフォーラムで、この裁判について発題し、関連する文章を配布していた。
その中で岸田さんは、「日の丸・君が代」の職務命令が出され、監視やどう喝、人権蹂躙(じゅうりん)、強制人事異動などを受けた日に触れつつも、「教会の外で泣いていた日々は終わりました。私は、思い出したくない『あの日』と向き合い、自分だけ逃げ続けた『あの日』からも、逃げないでいたいと思います」などと記していた。
なお、岸田さんはこの判決を受けて、10月17日(土)午後2時~4時半に、日本聖公会浅草聖ヨハネ教会(東京都台東区)で行われる祈りの会で、証しをするという。
『クリスチャントゥデイ』(2015/10/8)
http://www.christiantoday.co.jp/articles/17229/20151008/anglican-former-teacher-kishida-shizue-kimigayo.htm
◎ 君が代伴奏拒否で減給、元教諭への処分取り消し (読売新聞) - Yahoo!ニュース
東京都内の区立小学校の卒業式で2010年、君が代のピアノ伴奏を拒否し、減給の懲戒処分を受けた元音楽教諭の女性(65)が、都に処分の取り消しなどを求めた訴訟で、東京地裁は8日、取り消しを命じる判決を言い渡した。
清水響裁判長は「減給は重すぎて裁量権を逸脱しており違法だ」と述べた。
判決によると、元音楽教諭は10年3月、校長から伴奏を命じられたが、キリスト教徒であることを理由に拒否。13年2月に減給1か月の懲戒処分とされた。
訴訟で元音楽教諭は、伴奏命令は憲法が保障した信教の自由に反すると主張したが、判決は「音楽教諭に期待される職務で合憲」と判断。
一方、懲戒処分がそれまでに4回にとどまっていたことや、式の進行に支障がなかったことなどを理由に、減給は重すぎるとした。
中井敬三・都教育長の話「誠に遺憾。内容を確認して対応する」
『読売新聞 - Yahoo!ニュース』(2015/10/8)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20151008-00050112-yom-soci
※動画あり(1:32)
小学校の卒業式で君が代のピアノ伴奏を拒否して東京都教育委員会から減給処分を受けた元教諭が取り消しを求めた裁判で、東京地方裁判所は、「減給は重すぎて妥当性を欠く」として処分を取り消す判決を言い渡しました。
裁判を起こした岸田靜枝元教諭(65)は、平成22年に、東京・豊島区の区立小学校の卒業式で君が代のピアノ伴奏をするよう命じられましたが、拒否した結果、東京都教育委員会から減給1か月の処分を受け、取り消しを求めていました。
8日の判決で東京地方裁判所の清水響裁判長は、「教職員に直接の不利益が及ぶ減給処分は学校の規律や秩序の維持との釣り合いという観点から、妥当性を具体的に検討する必要がある」と指摘しました。
そのうえで、「これまでに懲戒処分を4回受けているが、いずれも君が代にかかわるもので、伴奏の拒否がキリスト教の信仰に基づく行動であることなどを考慮すると、減給は重すぎて妥当性を欠く」として処分を取り消す判決を言い渡しました。
君が代を巡る裁判では、平成24年に最高裁判所が「減給以上の重い処分は慎重な考慮が必要だ」という判断を示しています。
岸田さんは「減給処分はだめだと裁判所が判断したことは、とても大きなことで、次につながる判決だと思います」と話していました。
東京都教育委員会の中井敬三教育長は、「今回の判決は誠に遺憾で、今後、内容を確認し、訴訟対応をとっていく」というコメントを出しました。
『NHKニュース』(2015/10/8)
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20151008/k10010263681000.html
=「君が代」伴奏拒否訴訟= : クリスチャントゥデイ
◎ 聖公会信徒の元音楽教諭、減給処分取り消し判決に「感謝」
入学式と卒業式で「君が代」の伴奏を拒否したことに対する東京都人事委員会の減給処分は不当であり、憲法19条(思想・良心の自由)と20条(信教の自由)に違反するなどとして提訴していたクリスチャンの元小学校音楽教諭、岸田静枝(しずえ)さん(65)に対し、東京地方裁判所は8日、減給処分の取り消しを命じる判決を下した。
「今は感謝。一人ではやってこられなかったことです」と、日本聖公会清瀬聖母教会(東京都清瀬市)の信徒である岸田さんは、この判決を受けての気持ちを本紙に語った。
この判決を直接傍聴したという同教会の井口諭司祭は、本紙に電話で、「信仰的にとても真面目な岸田さんが『君が代』伴奏の強制に屈しなかったことは、牧師としてうれしい」と語った。
判決文には、主文として次のように記されている。
東京都教育委員会が、平成22(2010)年3月30日付けで原告に対してした停職1月の懲戒処分(ただし、東京都人事委員会の平成25(2013)年2月7日付け裁決により1月間給料の10分の1を減ずる懲戒処分に修正された後のもの)を取り消す。一方、今回の判決では、憲法19条と20条に関する原告の訴えは認められなかった。
原告のその余の請求をいずれも棄却する。
訴訟費用は、これを2分し、その1を原告の負担とし、その余を被告の負担とする。
判決後に同地裁内で行われた記者会見で、この訴訟の弁護団の一人である高橋拓也弁護士は、記者団に対し、今回の裁判における訴えのポイントとして、1)職務命令そのものが憲法20条(信教の自由)に違反し、「君が代」伴奏は岸田さんの信仰と相容れない、2)減給処分が重過ぎ、懲戒に関する裁量権を逸脱している、という2つの点であると説明した。2)については、過去4回の非違行為に対する処分としては重過ぎると認められたが、1)の信教の自由に関しては、「あまり新しい判断が見られなかった。過去の19条に関する最高裁判例を踏襲したもの。そこは残念だった」と語った。
一方、判決文には、「君が代」の不伴奏が岸田さんの「信仰等に起因するものである」と一行あることを指摘。高橋弁護士は本紙に対し、信教の自由については「今後も検討課題だ」と語った。
岸田さんは記者会見で、「取り消されたことはとても大きなこと。いろいろな方々と歩いてきた道で、時には背中を押してくれたりして、今日の判決を迎えたことはすごくうれしい」と語った。
「減給処分は駄目なんだということを裁判所が判断したことで、いろんな方々とやってきて良かった」と、岸田さんはこれまでを振り返って感想を述べた。
一方、「私は生き方としてキリスト教の信仰を持っているのであって、日曜日だけ信仰を持っているのではない。学校にいようがどこにいようが、私の生き方なのに、(判決が憲法)20条(の信教の自由)に触れていないのが不満だ」とも語った。
岸田さんによると、2010年3月30日に停職処分を1日受け、その処分取り消しを求めて、東京都人事委員会に審査請求をしたところ、同委員会が減給処分に「修正」したという。これを「不当採決」だとした岸田さんは、13年8月8日に東京地裁に今回の訴えを起こした。
この裁判の間には、井田泉司祭(日本聖公会奈良基督教会)が意見書を提出したり、日本聖公会が声明文を出したりしたが、裁判所はそれらを全く考慮していないと岸田さんは批判。「法の番人である裁判所はちゃんと判断していない」と厳しい意見を述べた。
「控訴するのか?」という記者団からの質問に対し、岸田さんは「考え中」と答えた。
岸田さんのある支援者は、教員が学校で自分自身の思想を持つことを許されていない実態を記者団に訴えた。
岸田さんは、先月行われた第39回日本カトリック「正義と平和」全国集会2015東京大会の中で開かれたフォーラムで、この裁判について発題し、関連する文章を配布していた。
その中で岸田さんは、「日の丸・君が代」の職務命令が出され、監視やどう喝、人権蹂躙(じゅうりん)、強制人事異動などを受けた日に触れつつも、「教会の外で泣いていた日々は終わりました。私は、思い出したくない『あの日』と向き合い、自分だけ逃げ続けた『あの日』からも、逃げないでいたいと思います」などと記していた。
なお、岸田さんはこの判決を受けて、10月17日(土)午後2時~4時半に、日本聖公会浅草聖ヨハネ教会(東京都台東区)で行われる祈りの会で、証しをするという。
『クリスチャントゥデイ』(2015/10/8)
http://www.christiantoday.co.jp/articles/17229/20151008/anglican-former-teacher-kishida-shizue-kimigayo.htm
◎ 君が代伴奏拒否で減給、元教諭への処分取り消し (読売新聞) - Yahoo!ニュース
東京都内の区立小学校の卒業式で2010年、君が代のピアノ伴奏を拒否し、減給の懲戒処分を受けた元音楽教諭の女性(65)が、都に処分の取り消しなどを求めた訴訟で、東京地裁は8日、取り消しを命じる判決を言い渡した。
清水響裁判長は「減給は重すぎて裁量権を逸脱しており違法だ」と述べた。
判決によると、元音楽教諭は10年3月、校長から伴奏を命じられたが、キリスト教徒であることを理由に拒否。13年2月に減給1か月の懲戒処分とされた。
訴訟で元音楽教諭は、伴奏命令は憲法が保障した信教の自由に反すると主張したが、判決は「音楽教諭に期待される職務で合憲」と判断。
一方、懲戒処分がそれまでに4回にとどまっていたことや、式の進行に支障がなかったことなどを理由に、減給は重すぎるとした。
中井敬三・都教育長の話「誠に遺憾。内容を確認して対応する」
『読売新聞 - Yahoo!ニュース』(2015/10/8)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20151008-00050112-yom-soci
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