◆ 2014年実教出版「高校日本史教科書」排除事件と
「情報公開」(私たちの知る権利)問題
昨年夏、県教育委員会は28校から使用希望としてだされた実教出版「高校日本史A」、「同高校日本史B」の教科書を「再考」させるという教科書採択史上はじめてという「異例」の事件をおこしました。
発端は昨年7月23日行われた非公開の「委員協議会」での議論にありました。
この「委員協議会」終了後、事務局は次のような日本史教科書採択方針を決定しました。
①国旗・国歌に関する記載が県教委方針にあわない。
②変更しなければ街宣車などが学校におしよせ、学校現場が混乱する。
③教育委員会で希望教科書を否決した後、再選定となれば時間的余裕がない。また、校長と県教委との信頼関係をこわす恐れがある。
などというものでした。
そして、この採択方針を5人の各教育委員一人ひとりに電話で連絡、了解を取り、翌7月24日の校長会にて、28校の校長に「再考」をもとめました。(8月20日の教育委員会で宮崎委員は電話を受けてないと証言)にその後、夏休みに入っている学校現場では、多様な形で教職員につたえられ、校長から新たな「日本史」教科書が報告されました。この一連の動きは多くの新聞でも報道されました。
1.教育委員会の前後にひかれる「委員協議会」とは
(1)総務室担当者は次のように説明する。
公式の教育委員会と異なり、自由な学習の場、自由闊達な意見交換の場、議事録は作成しない(メモを残す場合はある)会議である。「協艤会室」(教育委員会総務課の横、住宅供給公社5F)があり、教育委員会開催の前後にこの部屋で会議がおこなわれる。開催時間、参加者氏名の記録はとらず、内容も含め全く自由にひらかれる。
今年度7月、8月も教育委員会開催日には、前後に「委員協議会」が開かれています。
(2)教育委員会の実質的「方針案」作成の場か
昨年7月23日、8月6日の「委員協譲会」では何が話し合われたのか。
「情報開示請求」で次のようなことがわかりました。
①7月23日の場合、譲事録は作成していない。しかし、「事務局メモ」はあるが「県情報公開条例」規定により「非公開」とする。また、教科書採択に係る法令・学説資料、おもな政党の政策や考え、新聞記事など数十ページの資料があり、「事務局メモ」以外は開示された。
②8月6日の場合、議事録も事務局メモもない。請願資料のみ。
特に7月23日の「委員協議会」は、2013年度教科書採択方針の原案がここで作成されたといっても過言ではありません。単なる意見交換の場ではありえません。7月中旬に出された実教出版日本史教科書を排除という趣旨の「請願」の検討を含め、関連資料の検討などを十分行ったものと想定されます。委員協議会での教育委員の意を受た「事務局」は慮って、先走って自主的に「日本史教科書」採択方針を固め、会議後に各教育委員に電話で了解をもとめたことになってるわけです。
しかし、驚くべきことに今年8月の教育委員会で事務局は、連絡は「電話かメール」で、かつ、宮崎委員はメールでしっていたと説明しました。
7月23日の委員協議会は何時から何時まで、参加者は、いつごろ連絡したのか、不明のままです。
残されているという「事務局メモ」の開示はどうしても必要と考えます。
2.高校日本史教科書採択をめぐり、実教出版日本史教科書「事前排除」事件
教科書採択をめぐり、県教委は昨年以上の学校現場への「不当な介入」を強めました。学校で教科書を「選定」する段階で、実教出版日本史教科書は希望候補にもいれるなというものです。
(1)「事前排除」事件の経過
・校長対象の教育課程説明会(4/24)
*指導部長「昨年の経過を踏まえ、再考を促すことがないように」
・副校長、教頭対象の教育課程説明会(5/14)
*指導課長「『実教出版高校日本史AB』は、不採択にする、選考候補にも載せない」
*指導主事「『 〃 』は候補に入らないという認識」をしめす。
・総括教諭、一般教諭対象(5/22)
*説明全くなし
(2)教育委員会会議
・(7/9)「教科書採択の介入問題を考える神奈川の会」提出署名(約6000)確認、
県民の関心の高さと慎重審議を
・(7/22)「公正な教科書採択を求める県民の会」請願、陳述→Q,Aなし、継続審議
・(8/4)「教科書採択の介入問題を考える神奈川の会」請願、陳述
市民の請願、陳述
「公正な教科書採択を求める県民の会」→不採択
・(8/19)「教育行政研究会」、「公正な教科書採択を求める県民の会」、市民の請願・陳述
*8/4,8/19請願→5つを不採択
(3)「委員協議会」に関する開示請求をもとめる
・(10/8 県民→開示請求(委員協議会での教科書採択に係る検討事項、内容、関連資料)
*7/22,8/4,8/19計6回分
3,県情報公開審査会でようやく審蟻がはじまる
(1)昨年11月11日、不服申し立て
・県民→情報開示について「不服申し立て」を「情報公開審査会」へ申請
・「不服申し立て内容」
①委員協議会(2014.7.23)での「事務局メモ」を開示せよ
②記録、メモがないこと自体問題、秘密会議を「改正」せよ
(2)今年9月から審議始まる
・情報公開審査会(第一部会)、月一回程度、今後数回予定
・口頭陳述(不服申立人含む5人)
「情報公開」(私たちの知る権利)問題
昨年夏、県教育委員会は28校から使用希望としてだされた実教出版「高校日本史A」、「同高校日本史B」の教科書を「再考」させるという教科書採択史上はじめてという「異例」の事件をおこしました。
発端は昨年7月23日行われた非公開の「委員協議会」での議論にありました。
この「委員協議会」終了後、事務局は次のような日本史教科書採択方針を決定しました。
①国旗・国歌に関する記載が県教委方針にあわない。
②変更しなければ街宣車などが学校におしよせ、学校現場が混乱する。
③教育委員会で希望教科書を否決した後、再選定となれば時間的余裕がない。また、校長と県教委との信頼関係をこわす恐れがある。
などというものでした。
そして、この採択方針を5人の各教育委員一人ひとりに電話で連絡、了解を取り、翌7月24日の校長会にて、28校の校長に「再考」をもとめました。(8月20日の教育委員会で宮崎委員は電話を受けてないと証言)にその後、夏休みに入っている学校現場では、多様な形で教職員につたえられ、校長から新たな「日本史」教科書が報告されました。この一連の動きは多くの新聞でも報道されました。
1.教育委員会の前後にひかれる「委員協議会」とは
(1)総務室担当者は次のように説明する。
公式の教育委員会と異なり、自由な学習の場、自由闊達な意見交換の場、議事録は作成しない(メモを残す場合はある)会議である。「協艤会室」(教育委員会総務課の横、住宅供給公社5F)があり、教育委員会開催の前後にこの部屋で会議がおこなわれる。開催時間、参加者氏名の記録はとらず、内容も含め全く自由にひらかれる。
今年度7月、8月も教育委員会開催日には、前後に「委員協議会」が開かれています。
(2)教育委員会の実質的「方針案」作成の場か
昨年7月23日、8月6日の「委員協譲会」では何が話し合われたのか。
「情報開示請求」で次のようなことがわかりました。
①7月23日の場合、譲事録は作成していない。しかし、「事務局メモ」はあるが「県情報公開条例」規定により「非公開」とする。また、教科書採択に係る法令・学説資料、おもな政党の政策や考え、新聞記事など数十ページの資料があり、「事務局メモ」以外は開示された。
②8月6日の場合、議事録も事務局メモもない。請願資料のみ。
特に7月23日の「委員協議会」は、2013年度教科書採択方針の原案がここで作成されたといっても過言ではありません。単なる意見交換の場ではありえません。7月中旬に出された実教出版日本史教科書を排除という趣旨の「請願」の検討を含め、関連資料の検討などを十分行ったものと想定されます。委員協議会での教育委員の意を受た「事務局」は慮って、先走って自主的に「日本史教科書」採択方針を固め、会議後に各教育委員に電話で了解をもとめたことになってるわけです。
しかし、驚くべきことに今年8月の教育委員会で事務局は、連絡は「電話かメール」で、かつ、宮崎委員はメールでしっていたと説明しました。
7月23日の委員協議会は何時から何時まで、参加者は、いつごろ連絡したのか、不明のままです。
残されているという「事務局メモ」の開示はどうしても必要と考えます。
2.高校日本史教科書採択をめぐり、実教出版日本史教科書「事前排除」事件
教科書採択をめぐり、県教委は昨年以上の学校現場への「不当な介入」を強めました。学校で教科書を「選定」する段階で、実教出版日本史教科書は希望候補にもいれるなというものです。
(1)「事前排除」事件の経過
・校長対象の教育課程説明会(4/24)
*指導部長「昨年の経過を踏まえ、再考を促すことがないように」
・副校長、教頭対象の教育課程説明会(5/14)
*指導課長「『実教出版高校日本史AB』は、不採択にする、選考候補にも載せない」
*指導主事「『 〃 』は候補に入らないという認識」をしめす。
・総括教諭、一般教諭対象(5/22)
*説明全くなし
(2)教育委員会会議
・(7/9)「教科書採択の介入問題を考える神奈川の会」提出署名(約6000)確認、
県民の関心の高さと慎重審議を
・(7/22)「公正な教科書採択を求める県民の会」請願、陳述→Q,Aなし、継続審議
・(8/4)「教科書採択の介入問題を考える神奈川の会」請願、陳述
市民の請願、陳述
「公正な教科書採択を求める県民の会」→不採択
・(8/19)「教育行政研究会」、「公正な教科書採択を求める県民の会」、市民の請願・陳述
*8/4,8/19請願→5つを不採択
(3)「委員協議会」に関する開示請求をもとめる
・(10/8 県民→開示請求(委員協議会での教科書採択に係る検討事項、内容、関連資料)
*7/22,8/4,8/19計6回分
3,県情報公開審査会でようやく審蟻がはじまる
(1)昨年11月11日、不服申し立て
・県民→情報開示について「不服申し立て」を「情報公開審査会」へ申請
・「不服申し立て内容」
①委員協議会(2014.7.23)での「事務局メモ」を開示せよ
②記録、メモがないこと自体問題、秘密会議を「改正」せよ
(2)今年9月から審議始まる
・情報公開審査会(第一部会)、月一回程度、今後数回予定
・口頭陳述(不服申立人含む5人)
2014年10月11日 T(不服申立人)
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