パワー・トゥ・ザ・ピープル!!アーカイブ

東京都の元「藤田先生を応援する会」有志によるブログ(2004年11月~2022年6月)のアーカイブ+αです。

女たちのレジスタンス

2007年02月26日 | ノンジャンル
☆少子化対策
  木場弘子(キャスター)


 柳沢厚生労働大臣の一連の発言で今月は少子化問題が随分とクローズアップされた。
 最初の「産む機械」発言の際には、一人頭のノルマという、この言葉を聞いていると私たちは国のために子どもを産まなければならないのかという疑問が浮かぶ。本来は個人が産むことを選択しやすい環境があって、その延長線上に国の発展があるはずだ。
 二番目の発言「二人以上が健全」のような意識の押し付けも浸透しない。自分の経験からも安心して出産し子育てできる自信がなければ、なかなか子どもを持とうとは思えない。

 十一年前、長男が一歳の時に越した市では常に保育園の待機児童は百五十人だった。私も随分市に言い続け昨年やっとゼロとなったが長男はこの春中学生である。
 女性に社会進出を求めても、子どもを安心して預けられる施設が充実していない。以前も触れたが家事はいまだに女性が八ー九割を負担。仕事を持てば、当然、社会的な責任も発生する。このような苦しい立場で、二人以上が健全!と言われてもご遠慮申し上げたい。
 まず支援策をはっきりと打ち出し、国民にきちっと届くように広報を徹底させ、理解してもらった上で、個々の国民が「それならば、子どもを持つことを考えよう」となって初めて意識は変わるわけだ。
 政策が先で意識改革は後。順番が逆だと思う。せっかく作った施策を絵に描いたもちに終わらせないことが必要だろう。
(『東京新聞』2007/2/22本音のコラム)


☆少子化は男性問題
  藤本由香里(編集者)


 『経産省の山田課長補佐、ただいま育休中』という本を読み、「少子化は男性問題」の言葉に激しく共感してしまった。
 そうなのだ。みんな少子化は女性問題だと思い込んでるけど、本当は、これはきわめて男性問題なのだ。なぜなら少子化は、「子産み子育ては女の仕事」と思っている社会への女たちのレジスタンスだから。
 だから実は、決定的に有効な少子化対策が一つだけある。それは、「育休は必ず男性が取ることを義務付けること」
 専業主婦の妻を持つ男性も例外ではない。もし男性が育休中育児をしなかったら、それは離婚の理由として認められ、その場合は子供が成人するまでの男性の給料の半分は差し押さえられて妻と子どもに行くようにする。

 そしたら日本の社会は変わるよお。男性という生き物は、女性は我慢して当然と思っているけど自分は我慢しない生き物だから、どんどん文句を言って、育てにくい環境はみるみる改善されていくだろう。
 もし、育休を取るのがいやで子作りは先延ばしにしたいという男が増えたら、それこそいや応なしに少子化問題の本質が暴露されるだろう。「男はみんな取る」のだから「オレだけ取ると出世に響く」という言い訳も通用しない。
 出生率は劇的に上がり、ほんとうに「みんなが家族のことを考える」社会が実現する。どうです、このドラスチックな政策。実現してみませんか?
(『東京新聞』2007/2/18本音のコラム)

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