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パワー・トゥ・ザ・ピープル!!アーカイブ

東京都の元「藤田先生を応援する会」有志によるブログ(2004年11月~2022年6月)のアーカイブ+αです。

第11回「日の丸・君が代」問題等 全国学習・交流集会 報告記事②

2021年08月12日 | 日の丸・君が代関連ニュース
 ◆ 「『日の丸・君が欄問題等2021全国学習・交流集会」報告 (被処分者の会通信)
川村佐和


写真:みつはしひさお

 7月18日(日)に、11回目となる「日の丸・君が代」問題等全国学習・交流集会が開かれました。会場には86名もの方が参集し、ZOOMで参加された方もいました。
 集会は、「『日の丸・君が代』訴訟とこれからの日本の政治文化一学術会議会員任命拒否問題を含めて一」と題する、岡田正則さんの講演から始まりました。
 岡田さんは、はじめに、「日の丸・君が代」強制問題と日本学術会議会員任命拒否問題の共通点は、将来の社会を作っていく基盤を政治勢力が支配していこうとしていることの表れであるということだとして、政治権カへの、教育・学術の従属状況をどう克服すればいいのか考えたいと問題提起しました。
 「日の君」裁判の鑑定意見書、日本社会の政治文化、さらに日本学術会議会員任命拒否問題へと論を進め、人の命よりも経済再生を重視するというあり方を転換しなければならない、世界に開かれた中で国の動きを作っていかなければならないと締めくくりました。
 示唆に富むお話の中で特に心に残ったのは、政治に忖度する司法のあり方は、戦前の裁判所が憲法を使わず行政権をチェックしなかったこと、司法権が行政権に従属していたことの名残であり、戦後も立法・行政・司法では憲法を無視するということが普通に行われており、これに対抗するには、自分の言葉で話す力が必要で、自分の言葉で世界に話しかければ世界に広がっていくという指摘でした。
 午後は全国各地からの報告が行われました。
 最初は東京で、根津さん・河原井さんの勝訴報告の後は、私と田中さんが五次訴訟の原告として、それぞれ再任用打ち切り問題と再処分問題について話しました。田中さんはオリパラ問題についても語っていましたが、パラリンピックに参加できるアスリートの育成が特別支援学校で行われているとの話には驚きました。花輪さんは国際人権プロジェクトチームの運動を発言しました。
 大阪からは「日の丸・君が代」強制と闘う6人の方の報告がありました。今年の卒入学式で、大阪府教委が可能な条件があれば「斉唱」も可として、「起立・静聴」と「起立・斉唱」の2種類の職務命令を発出したこと、梅原さんの裁判の状況、維新流の教育改革によって大阪が新自由主義的教育の実験場にされているということなど、東京とは異なる深刻な実態が報告されました。
 梅原さんは「今後、卒業式等の国歌斉唱時の起立斉唱の職務命令を含む上司の職務命令に従うか」と問う「意向確認」に答えなかったことを理由として再任用を拒否され控訴審を闘っているのですが、梅原さんより重い処分の人が採用されていることに裁判官が注目しているということで、控訴審の行方が期待されます。
 その後、宮城・千葉・神奈川・愛知・広島・福岡からの、オンラインによるものも交えた報告がありました。地域ごとの課題にそれぞれ取り組み、闘っている仲間の姿に励まされました。
 広島では、今年の卒入学式で、感染防止の観点から他の歌の斉唱は禁止されたにもかかわらず、「君が代」だけは斉唱させられたそうです。
 市民・諸団体からの報告には、オリンピック反対の取り組みも多くありました。コロナ感染急拡大の中でオリンピック開催を強行したことは、人の命や健康、権利を軽視している点などで「日の丸・君が代」強制とつながっています。
 今後も全国の仲間と繋がりながら取り組みを進めていく必要性を強く感じた集会でした。
『被処分者の会通信 134号』(2021年8月5日)

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