アマゾンわんわん日記 2018

復活しました!
のんびりやっていきます。
また よろしくお願いします。

イゾラド考1

2018年12月16日 | ブラジル雑記
NHKで「イゾラド」を見ました。
「イゾラド」はポルトガル語で「ISOLADO」。
孤立したとか、隔絶されたとかいう意味です。


森の中で発見されたイゾラド(今日の記事とは 関係ないのですが...)

1987年 ブラジル北部のアマゾン開拓村に二人の男性インディオが現れました。
彼らは二人きりで村のはずれの森の中に 木を組んだ囲いのようなものを作って暮らしていました。
開拓村からの報告により、政府は「イゾラド」接触チームを派遣。
ところが、接触チームが近隣のインディオの言語を用いて会話を試みますが、全く会話ができません。


彼らが使っていた言語は、近隣のどのインディオが使用している言語とも違っていたのです。

政府は二人をインディオ保護区内に連れてきて、ほかのインディオたちとの接触なども試みましたが、うまくいきません。
いつも二人で狩りをし、食べ物を作り、そして二人にしかわからない言語でずっと語り合っていました。
言語学者が彼らの言葉の聞き取りを試みましたが、二人は多くの時間を彼らだけで過ごし、なかなか周囲と打ち解けおうとしないため、聞き取りはうまく進みませんでした。

2012年二人のうちの一人がなくなりました。
癌でした。
一人残された「彼」は少しずつ言語学者や周囲の人たちに話をするようになりました。
それでも現在までに言語学者が聞き取った言葉は800ほど。

言語学者は、その800ほどの単語を用いて彼の話を理解しようとします。

「火花」「煙」「大きな音」等々

その中に、彼らが二人だけになってしまった理由や、どのようにして開拓村までやってきたのかなどの理由が語られていたのです。
しかし、言語学者、そして言語学者が提示してくれる単語だけを知ることができる私たちが理解できるこ想像の中でとはごくわずか。
あとは、想像していくことしかできません。

残された彼の推定年齢は65歳。
彼が旅立つ日も そうとおくはありません。
そうなると、この世界から 一つの文化が一つの言語が消えてしまうわけです。

2007年には32部族ほど確認されていた未接触部族ですが、先日の調査では27部族ほどになっているそうです。
おそらく、そのほかにも人に知られることなく消えていった部族があるのではないかと思われます。

イゾラドについてはこちら


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする