下の画像の橋は、砂鉄川に架かる里前橋。現在、架け替え中。
2010年7月17日(土)、一関市東山町長坂字里前の「里前消防コミニティセンター」がある県道19号(一関大東)線沿いの土手に生えているコウゾ(楮)が、沢山の熟した実をつけていました。ここの道路は坂道であり、ヘヤピンカーブになっているので、車の運転でいつも緊張します。
コウゾ(楮) クワ科 コウゾ属 broussonetia kazinoki
人家近くの山に生える落葉小高木。樹皮は古くから和紙の原料に利用され、栽培品種も多い。自生のものをヒメコウゾと呼ぶこともある。高さは2~5mになる。若枝は褐色で長く伸び、細い。樹皮は非常に強い。葉は互生し、長さ5~15㎝の卵形または卵円形で先は尖り、基部は丸くて浅い心形。縁には鋸歯があり、しばしば深く2~3裂あるいは5裂する。質は薄く、表面は少しざらつき、裏面は淡色。葉柄は1~2㎝。若木の葉は2~5つに切れ込むことが多い。
4~5月、葉と同時に開花する。雌雄同株。雄花序は本年枝の基部に腋生し、多数の雄花が集まる。雄花の萼片、雄しべはともに4個。雌花序は球形で上部の葉腋につき、長い糸状の花柱が周りに伸び出ている。雌花は2~4個の切れ込みのある筒状の萼、子房1個、糸状の花柱1個からできている。(白い葯が目立つのが雄花で、赤くふわふわしているのが雌花。)
果実は球形の集合果で、6月頃に赤く熟し、甘味があり食べられる。小果は球形で花柱が残る。樹皮の繊維から和紙をつくるのはよく知られている。コウゾの繊維は製紙原料の中で最も長く、しかも強靭でよくからみあうので、強い紙をつくるのに最適だといわれている。分布:本州、四国、九州、沖縄、朝鮮、中国、台湾。
コウゾには、マコウゾ(真楮)、タカコウゾ(高楮)、カジコウゾ(梶楮)など、製紙用の品種が多い。中国地方、四国、九州が栽培には最も適しているが、寒い地方でも育つ品種があるので、青森県から鹿児島県まで植えられている。[山と渓谷社発行「山渓ポケット図鑑1・春の花」&同「山渓カラー名鑑・日本の樹木」より]