ユーロシティのコンパートメントから

欧州旅行がメインですが、最近は日本の旅行が多いです。そして”鉄分”濃くなってきてます・・(笑)

初めての黒海リゾート!

2005年09月05日 04時49分16秒 | ⑦’05夏・ハンガリー&ルーマニア
★4日目、いよいよ黒海!パート2

午後1時、マンガリアに到着。
駅の前のメインストリートを右に進み、途中のラウンドバウトを左折して歩くこと約20分、黒海が広がる海岸に到着しました。

とにかく暑かったけど、青々とした空と海、そして白い雲を見て、そんなことを忘れさせるほど、今、目の前にその風景が広がっていて吸い込まれそうでした・・・
と言いたかったのですが、所々にテトラポットが積んであったりコンクリートの岸壁が見えたりと、自分がイメージしていた「長~~い砂浜」とは風景が異なっていて始めはちょっとがっかり。


でも気を取り直して少し進むと観光客が集まってる海岸に到着。
「集まってる」といっても混み合ってるわけでなく、それでいて寂しくもなく、「リゾートらしい」雰囲気のふんわかとした空気が流れた場所でした。
最初はただ海を見てるだけでしたが、「せっかくここまで来たんだから!」と裸足になってジーンズを少しまくって荷物を砂浜の上において海に入りました。

さすがにカバンからはそんなに離れて行けませんでしたが、膝下まで水に入るともう気持ち良い!!
思ったよりも暖かい海水だったので、もう泳ぎたかったです!!!
海パン欲しかった!!!

海水は波打ち際に多少海藻があったけど水そのものは透き通っていてすごくきれいでした。
沖縄の海にも劣らないいろんな青い色が眺められ、波の音を聞きながらしばらく子どものように夢中に波打ち際で歩き回ってました。
夏の海は童心に戻れますね。

そして疲れたら砂の上でひと休み。
少しだけじんわり、こんがり日焼けしてきました。
海をしばらくぼーっと眺めていてもまだ夢心地で、「ほんとに黒海まで来たんだろうか?」とまだ信じられない気持ちでした。
ハードな日程のなかのつかの間のリラックスタイム。
いろんな気持ちが混ざって、不思議な気持ちでした。

周りは・・・というとこれはどこの海岸でもよく見る風景でした。
ボールで遊んだり、泳いだり、日焼けしたり・・・
でもちょっと困ったのが「上半身裸の女性&女の子」。
そういう習慣のない国から来たので、どうしても「目のやり場に」困ってしまいました。


海岸には1時間ほどいて、お腹が減ったので街中に戻りました。
ホテル・プレジデントのあたりの階段を登りしばらく歩くと、市場や市民ホールがある町の中心らしき所に来ました。
ここの「路上テラスのある」レストランでお昼ごはんに。
メニューを見るとルーマニア語とドイツ語が書かれてました。
幸いドイツ語も少し分かったので何とか分かり、軽く済ませたかったので「豚肉のスープ」とパンを選びました。
スープは見かけはグヤーシュのようで、パプリカでなくトマト風味でした。
思ったよりも具だくさんで、パンを浸して食べるとまたおいしい!
パンもスープも全部食べました!!
ちなみに飲み物も含めて約400円でした。

午後3時半、駅に戻る途中でアイスのスタンドを見かけたので、デザートに買いました。
よ~く見るとこれは「トルコ風アイス」。
食べてみると噂どおり餅のように「のびるよう」でちょっと不思議な食感。
でも味はまずまずでしたよ!
ダブルで80円でした。

歩いてる途中でロマらしき集団の馬車がそばを通りました。
楽器をならしながら大きな声を出して歌いわめき、一見楽しそうでしたが誰も見向きもしません。
いや、見て見ぬふり、をしてました。
また写真を撮ろうかと思いましたがやめときました。
万一「・・・ユーロくれ!」とか言われたらまずいので。

駅の近くで小さなスーパーを見つけたのでちょっと立ち寄りました。
そろそろ「お土産」買わないと・・・
というわけでゲットしたのが「ビール」。
缶ビールと日本ではまだ発売されてない「ペットボトル」のビールを1つずつ買いました。

面白かったのはルーマニア産なのに名前がドイツ語。
ドイツ移民がかかわってることもあるのでしょうが、ここでも「ビール=ドイツ」なのでしょうか?
あとうれしかったのは値段。
どちらも1つ60円前後!(500ミリで)
先回行ったチェコも安かったけど、ここもビール党にとってはパラダイスかもしれません。
ちなみに自分はお酒は弱いです・・・
でも見逃せませんね!!


4時過ぎに駅に着きました。
中に入るとコンスタンチャ行きの普通列車がすでに入ってたので乗りました。
驚いたのはその車両!
ドイツやフランスでも走ってる最新型のディーゼルカーでした。
ってコトは冷房車で、確かに快適でしたが惜しむらくは窓が開かない・・・

4時半頃、列車はマンガリアを出発。
往きの時に覚えておいた景色の良い場所を通った時に何枚か写真を撮ったらいつの間にか気持ちよくなってきて居眠りしてしまいました・・・


5時半頃、コンスタンツァに到着。
ここでブカレスト行きの列車と30分の接続時間があったので、外に出てみました。
駅の前に出たらもうびっくり!!
雑然としたにぎわいはもうヨーロッパの雰囲気ではありません。
まるでテレビや映画で見た「トルコ」のようでした。
その雰囲気は駅の隣のバスターミナルまで行くとさらに濃くなります。
ちょっと怪しげな(←失礼!)トルコの音楽が流れていて、タバコ屋、パン屋、飲み屋・・・
ちょっとでも気を抜くと誰かに貴重品を持っていかれそうな、そんな危険な雰囲気を感じながら、でもそんな「ぞくぞく」するスリル感を楽しみながらちょこっとだけ歩いてみました。
その中のパン屋でルーマニア風のパン、「Covrig」の店で「Covrig Polonez(ポーランド風パン?)」を買いました。(40円)
かなり大きな甘いパンでブカレストに着くまでのおやつには充分でした。
でも「ポーランド風」って何なんでしょうか、未だにわかりません。

6時少し前に駅に戻るとすでにブカレスト行きの列車が入ってました。
今度は間違いなく指定券どおりの車両とコンパートメントに着けてひと安心。
少しすると出発。
往きと違い全然混んでなく、しばらくは部屋を出たり入ったりして景色を眺めてました。

ところが10分もするとなぜか停車。
この列車、終点までノンストップなのに・・・
でもこの時はちょっと楽しかった!
隣に止まっていた列車で窓越しに女の子たちがこちらをず~っと見ていたからです。
カメラを期待してたのでしょうか。
トラブルを避けるために写真は撮りませんでしたが、こっちがその視線に気づいて逆に見つめ返すと恥ずかしそうに、でもうれしそうにしてました。(←相当な思い込み・・・)
ラテン系の娘ってそんなに自分のような男が好みなのでしょうか?(←勘違いもいいところ!!)
そんなささやかな駆け引きをしてるうちに残念ながら(?!)あちらの列車が先に発車。
試しに手を少しだけ振ったらまた微笑んでくれました。
そしてもう一人の娘は恥ずかしそうに少しだけ手を振ってくれました。
「ピュアだなぁ~」
そんな印象が残った停車中のストーリーでした。


こちらの列車は30分も停車の後、ようやく発車。
どうやら遅れの原因はその先の線路工事のための単線運転だったからです。
そのせいかしばらくはゆ~~っくり走ってました。
早く戻りたかったので始めはイライラしそうでしたが、そこは我慢がまん。
むしろルーマニアの普段着の生活が車窓から存分に眺められ、写真だけでなく頭に記憶にも充分な風景をのんびり見ることができました。

やがてドナウ川の鉄橋にさしかかりました。
構造上なのでしょうか、橋の上ではゆっくり走るのでデジカメのビデオでもブレなくきれいに渡る時の映像が窓から撮れました。
さらに渡り終えると大平原に広がる夕焼けがまたきれい!!!
これももちろん何回もパチリ!
この風景、ほんときれいでした!(後日お見せします)
こんなきれいな夕焼けを海外で見るのはおそらく初めて。
日が暮れるまでず~~~っと立ちっぱなしで窓から眺めてました。

ブカレスト北駅に着いたのは夜9時を少し回った頃。
いくら楽しかったとはいえ、さすがにほっとしました。
ここでまず構内のスーパーで買い物をして、さあホテルへ、地下鉄に乗ろうと思ったら途中で「ルーマニア料理レストラン」と書かれた黄色い看板発見!!
これを見逃すわけがありません。
中はファーストフード風で、値段もお手ごろ。
いろいろ品があったので迷ってしまいましたが、最終的にはサルマーレ(ロールキャベツみたいな肉料理)、サラダ、そしてポテトを選びました。
値段は驚くなかれ、なんと「たったの」300円!!
マックがいかに「ごちそう」かお分かりいただけると思います。
サルマーレはジューシーでボリュームもなかなか。
味はもちろん「モルト・ボーノ!」でした!!


ホテルに戻ったのは10時半。
もうほんとにほっとしました。
朝のバタバタから始まり、往きの車内では始めはどうなるか、と心配しました。
でも終わってみれば「忘れられない」1日になりました。
いろんな意味で「ルーマニア」を体で初めて感じた日でした。