北アルプスのはずれ・・・錫杖岳、夏の入門コースは左方カンテだが、冬は三ルンゼ なぜ冬季は左方カンテじゃないのか? 理由はいずれわかります。
3/28(土) アプローチが遠い。 いつものあずさで松本まで。 そこから車で平湯温泉を越え、新穂高ロープウェイのすぐ手前、槍見温泉まで ここからなるべく前衛壁の近くまで行きテント泊となる。
上高地側から見るより、遙かにカッコイイ「焼岳」
約3時間で錫杖岳前衛壁正面に到着 左から、「左方カンテ」、「一ルンゼ」、「二ルンゼ」、そして今回の登攀目標「三ルンゼ」赤丸内 あの空がV字に切れているところからはどんな景色が広がるのだろう? 期待は高まる
テントは文字通り壁の真下に張る この先の岩下に、もう一張り3人が泊まっていた
夜23時頃、小用に起きると・・・雪! しかも朝まで降り続いた
3/29(日) 出発予定時間の4時 まだ雪は降り続いている これでは雪崩が怖くて取り付けない 中止か?
とりあえず明るくなるまで寝る 6時半頃朝食を取っていると、日帰りの登山者が通り過ぎる あとでわかったが彼ら2人が三ルンゼ一番乗りであった 7時近くに出発 彼らとは違うルートで取り付きに向かったので、ラッセル&ラッセル
空は雪もやみ、青空が見え出す
8時半ころ三ルンゼ手前に到着 二人組が登り初め、テント泊の三人も既に到着、ガチャ類をつけ始めているようだ
これでは時間的に我々の出番はもうない しょうがないので前衛壁を左へトラバースしてみる
夏でも難しい一ルンゼ・・・冬はとても無理(ワシには) しかもまたもや天候悪化 雪が降り出した
一番左側「左方カンテ」到着 前に登ったことがあるが、冬の様子はまったく違う壁のようだ
せっかく装備一式持ってきたのだから、とりあえず登ってみることにする
っつうてもとてもワシの技術では冬季登攀リードは不安 氷も悪い・・・・バイルもアイゼンもバシッと一発で決まらず、壊れたり、つぶれたり、とにかく安定していない ∴校長リード
以下三枚、家亭Fガイドより頂いた写真です。 Fさん、ありがとうございました。 <(_ _)>感謝
いきなり一歩目が核心 岩の小さなヒダに前爪を乗せて立ち上がる
ここまで来れば一安心 しかし、足が安定しない いつ氷が剥がれ落ちるか気が気でない
アックスを打ち込めるようなしっかりした氷がないので、岩や木に引っかけて登る
もう、手は凍えるし、危なっかしいし、1ピッチで懲りました 降参 退却
懸垂下降で逃げる へろへろ ~~~┌(;@_@)ノ
冬の錫杖岳 なぜみんな三ルンゼを目指すかわかりました
雪と氷の左方カンテは難しすぎるから! なにしろ、支点が少なくA0もアブミもままならない
前衛壁を離れると、再び青空 テントをたたんで槍見温泉へ戻る途中からは 綺麗な焼岳
そして西穂高岳 はるか左方には槍が岳
駐車場へ戻ると、ここからも槍が岳 さすが槍見温泉
つうこって、間の悪い時はあるもんで、三ルンゼはまた来年となりました
あ、トラッキングわすれちゃった (;´Д`A ```
3/28:槍見温泉~テント場
3/29:テント場~前衛壁~テント場~槍見温泉
ある意味うらやましい…
ええ、校長から伺いました、行かれたことは。
とにかく、残念でございました。