・・・・・・・いきなり右手に四尾根の代名詞とも言える「コーナークラックⅣ+」のある大テラスへ飛び出します
こいつはOPANDAリード ピッチ数はここから数えることにします
いきなり欲張ってしまい、2P目(Ⅲ-)も連続して登ってしまった。 おかげで、支点では、ATCガイドに通すために、ロープをおもいっきり引っ張らないとダメでした。 1P(40m)+2P(35m)ですが、50mロープ一杯で何とかなった ε-(^、^; ほっ でもこれではリード失格です
上写真の支点 目の前のピラミッド ここを登り・・・・ません 右へ逃げます でもかっちょいい
3P目、相方リード この岩の後ろへ回り込みます
つまりこれ3P目「白い岩のフェース:Ⅲ級」 快適、快適! 誰もいなくてすいません<(_ _)>
4P(Ⅱ級)影になったクラック沿いに登る
白根御池のテン場と右後ろ広河原
5P目(3mの垂壁:Ⅳ+)右奥ガバを取るまでが結構ムズイ ここは前回通り、4P+5P継続でいっちゃいます
はてさて、これを越えると、マッチ箱の快適&爽快なリッジ(馬の背Ⅲ級)を突っ走ります(ほんとは走らないけど)
マッチ箱のピーク到着 するってえと、遂に顔を出しました! 崩壊現場(黄枠内)!!
今回OPANDAはこの撮影のために重たい一眼レフ持ってきたのでありました。 崩壊後初と言うこともあり、ハーケン、アブミ、棄て縄、多めのシュリンゲ、カム、ハンマー(相方)・・・いつもより重たいガチャ類と合わせると結構辛かった (;´Д`A ```
その苦労の成果、じっくりご覧下さい。 撮影はマッチ箱のピーク、2つあるウチ上方の支点からです。
水色の△が崩落場所です すっかり綺麗に無くなってます
右手黄丸が「崩壊後の枯れ木テラス」です 元々あった古いハーケン2枚の下方に、OPANDA1枚打ち足しました・・・この次の未知のピッチで落ちるとイヤなので で、ご覧のようになんと、ナント残ってました枯れ木! (; ̄Д ̄)なんじゃと?
このテラスは、「6P目:マッチ箱からの懸垂」+「7P目:マッチ箱横のコーナーからフェイスⅣ」と続く8P目の終了点となります 8P目ピッチ長さは10mもないフェースです(Ⅲ程度)。 左へ向かう黄線が9P目6m(Ⅲ~怖さでⅣ:剣岳八峰Cフェースに似て無くもない)くらい 前半は崩壊まもなく、まだ手が痛いようなナイフリッジのハンドトラバース 向こう側は大崩落した絶壁です 傾斜は緩いので足のフリクションが効きます dガリー奥壁の最終クラック(水色点々)を越えるところがチト怖い・・・なぜかと言うと、このクラック上部をのぞき込むと、底なしのように見えたから 崩落した底? クラック手前に1枚、先に1枚新しいハーケンあり(ありがとうございます魁様<(_ _)>) 後半はフェースのトラバース 好く見るとホールドもジブスもあるので大丈夫! 左手黄丸内に結構しっかりした古い支点があります。 なんら打ち足す必要を感じませんでした さて、それで、この城塞ハングの処理ですが、考え得るルートは、右赤点上のチムニーか、左赤点上のやや広いクラックがあります どう見ても右の方が易しそうなので我々はこちらを登りました 我らがE藤校長著「アルパインクライミング」Dガリー奥壁の項によれば、 「左A1、右Ⅲチムニー」 となっている箇所と思われます。 これは後で肩の小屋の小屋番であり山岳救助隊でもあるMさんに聞いた話ですが、どちらも登れない人は更に左の這松帯も登れるそうです でも体中松ヤニだらけになりそー
大サービス! 2010年崩壊前の写真(OPANDAブログより:http://pub.ne.jp/MX2225749/?daily_id=20100831&page=3 )この部分が無くなって・・・
こうなりました・・・・一目瞭然 6P目懸垂して降り立ったところから見上げる
城塞をアップで見ます 残っててよかったなあ~ こいつ 今度はこれが?
このラインを懸垂
7P目は相方リードⅣ級のフェース 所々剥がれたフレークの痕跡 崩落の岩が当たったのかも
マッチ箱は変わりません・・・今のところ でもOPANDAが去年指摘したとおり、この大岩もただ下の岩に乗っかっているだけのようなので、何時崩れ去ってもおかしくない
更に崩落場所に近づきました 残った枯れ木が哀れというか、けなげでした その「新枯れ木テラス」までOPANDAリードの8P目(Ⅲ程度)
これが「新枯れ木テラス」奥の眺めです 黄枠内がゴッソリ崩落しました 左端の切り口が次のピッチのハンドトラバースです
真ん中に白丸がある岩肌は、元々のクラックの内部です
崩落はかなり奥まで一気に起こったようだ
中央稜は無事でした 実は今回、この崩落で無くなってしまった中央稜への新たな下降点を見つけだすことができ、尚かつ四尾根がスムーズに登れたら中央稜も行ってみようかと密かに企んでいましたが、まったくその気が失せました。 こうして観察しているウチにも、二回も大きな落石が発生、もし1P目に降り立っていたら・・・・無事では済まなかったでしょう。 2P目より上からならまだしも・・・もうお勧めできません中央稜・・・残念です
さて気を取り直して、崩落切り口のハンドトラバースは相方リード9P目6m(Ⅲ~怖さでⅣ):
ここで長時間観察していたので、やっと後続が来ました
ところで黄ヘルの方、ロープ背負ってます なぜ? フリーソロだからです( ̄(エ) ̄;) エッ?
その迫力に気圧され、城塞の乗越は譲ってしまいましたとさ
さて、城塞です 予定通り右のチムニーねらいです ランナー1本目は写真中心の新しい赤いハーケン(良いところにあります、感謝<(_ _)>スマンナ)
コーナークラックから数えて10P目になります 先を譲ったフリーソロの方もここは始めてと言うことなので、僭越ながらビレーを申し出ました 快く受けてくれたので、ビレーをしながらムーブを観察 見たところ、どう考えてもアブミの出番はないし、ザックも背負ったままで何とかなりそうなので、OPANDAも一切合切背負って(一眼は首からぶら下げ)そのまま突っ込みます 支点は欲しいところには必ずありました 古いけど丈夫そうなやつが だからなんも打ち足しません カムも不要 登ってしまえばなんて事無い、 Ⅲ+級程度と思います 出口上の右方、這松に赤い残置シュリンゲがあるので、これと自作支点でバックアップを取り、相方をビレー、そこから3mも登れば四尾根正規ルートと合流です
後続は「新枯れ木テラス」でビレー中
新ルート登攀成功 富士山も祝福
10P目抜け口です この尖った岩を乗り越せば・・・
終了!
後続も終了のガッツポーズ おめでとうございます!
この這い松が城塞のトサカですね
30分登って北岳山頂 さすが連休混んでます
案ずるより産むが易し 崩壊後北岳バットレス四尾根無事終了でございました \(^(エ)^)/
登攀記録
白根御池小屋発04:15-bc沢出合休憩5:20/35-
bガリー大滝下休憩6:15/45-bガリー大滝(1P:Ⅲ級30m+2P:Ⅲ級40m+3P:Ⅲ級5m)-下部岸壁(1P:Ⅳ+級40m+2P:Ⅳ級15m)-四尾根上部岸壁大テラス休憩8:25/35-1P:コーナークラックⅣ+級40m+2P:Ⅲ-級継続50mロープ目一杯(60mロープならOK)-3P:白い岩のフェースⅢ級40m-4P:リッジⅡ級15m+5P:垂壁Ⅳ+級35m継続-6P:懸垂下降10m-7P:フェースⅣ級40m-8P:フェースⅢ+級10m(ハーケン1枚打)-9P:トラバースⅢ+級6m-10P:チムニーⅢ+級8m -這松終了点付近休憩11:30/12:30
-北岳山頂12:55/13:20-北岳肩の小屋着13:50
以上、ご参考迄に
ご覧頂き、ありがとうございます。 はい、見たところ、下部フランケ、上部フランケ、dガリー奥壁、ピラミッドフェース、どれも大丈夫そうです。 ただ、新枯れ木テラス~城塞下部支点あたりの状況が、安定しているのかどうなのか、私なんぞには判断しかねますので、登攀される場合くれぐれもご用心下さい。
バットレス、新ルート開拓(?)されたのですね。素晴らしい☆無事完登、おめでとうございます。
アルパインはようやりませんので、全て理解は出来ていないと思いますが。。。
でも、フリーソロの人も登っているとは!!
いやはや本州はすごい人が沢山いるものですね。
E校長の方は今回も北岳見送ったようですね・・・
快晴の超眺望!素晴らしい!!
そして私にはそれがどれほどの難しいコースなのかわからなくて申し訳ないのですが、踏破おめでとうございます!
私はいよいよ11月5日6日で三つ峠へ!ただし人数が集まればの話ですが^^;
来年MったーHるん行かれるのですよね?!