音楽療法のライブ日記

音楽療法士がお届けする、日々の活動記録と情報発信のブログです。

現代ならではの‘自分だけの音楽’

2022-07-01 05:38:48 | 音楽療法実践
 今年はここ数年より1週間以上早くセミが鳴き始めています
 真夏の季節を知るバロメーターでもあるセミの鳴き声は、
 中々たくましく聞こえ、励まされているようにも感じます。
 扇子と日傘を欠かせないこの暑さの中で、2年3ヵ月振りに京都へでかけました 

 久し振りの大学の講義でしたが、楽しみながら準備をして、約30名の二十歳前後の
 学生さんに高齢者福祉論として「生涯を通した音楽の利用」の内容でお伝えしました

 現代の若い年代の人がどのような音楽を日常的に聞いているのかを知りたく、
 講義の終わりに無記名、自由記述、自由提出をお伝えした上で
 「大好きな音楽」「元気になれる音楽」「癒される音楽」について
 アンケートを実施させていただきました。

 スマホから聴く現代の音楽は想像以上に個別性が高く、全員記入された中で
 たった2曲だけが重複しました
   〇SixTONES:「Call me」 
   〇きゃない:「コインランドリー」
 その他は全てひとり一人異なる曲名が書かれていました。
 歌手(グループ)に関しては、2名が重なって記述されていたのは
 8名(内、グループは5)でした。

 単発で書かれていた曲名と歌手は半分以上知らないことに我ながら驚きました。
 一応、音楽に関わる仕事をしていますので、音楽番組やFMは聴く方だと
 思っていましたが、全く知らない曲をYouTubeで聞き始めています。
 ‘歌は世につれ 世は歌につれ’という言葉は遠い昔の言葉になりました。

 歌詞によって励まされる曲やメロディに癒される曲が多いと感じました。
 7ヵ月の胎児期から、最期の別れのご臨終の時まで一生を通して聴覚刺激として
 多様な音楽が関わっています。
 思い出された音楽はひとり一人の心に寄り添っていることが感じられます。
 
 レミニセンスバンプ理論で言われているように、年齢を重ねてきた時に個別性の高い
 思い出として、10才代~20才代前半の内容が甦る率が高いことが分かっています。       
 ちょうど受講している学生さんの年代の記憶が高齢者になった時に思い出されることが
 多いことを伝えました。思い出の出来事の回想だけではなく、音楽も同様だということが
 私自身の研究においても結果とともに考察をしています。

 講義途中のブレイクとして‘ホタルこい’の輪唱を楽しみました
 お尋ねしたら大半の学生さんがホタルを鑑賞していることが分かり、
 大都市ながら自然な環境を大切にされている京都らしさを感じました。

 講義後に少し学生と雑談をしていると、複数の資格を取得するために日々多忙な生活を
 過ごされていることが分かり、心からのエールをお伝えしました。
 
 爽やかな気持ちと心地良い疲れを感じながら帰路につきました
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