グラント・グリーン

今日のおすすめCDはこれ。



Grant Greenというと後期はぐわぁ～っとファンクにいってしまった人なのだが、
初期のBLUE NOTEの頃はしっかりとモダンジャズを演奏している。

もともとあんまり好きではない人だったのだが、最近「Airegin」の参考に
と思って聴いてみたら、すげ～カッコよかった。

Wes Montgomeryも『The Incredible Jazz Guitar』の中でこの曲を演奏していて、
それはもう、超絶！！　実にすごい演奏をしているのだけど、
ちょっと凄すぎてやる気がうせてしまうくらいだ（笑）。

グラント・グリーンは単音弾きしかやらないし、音がシンプルでとつとつとしている
ので簡単かな～と思った次第だ。

ところが聴きなおしてみると、相変わらずとつとつとした演奏なのに、
ものすごくエレガントなのね。そしてギターの音色がすごくいい。
シンプルで空間を活かした演奏。気がつかなかったな～。

ジョージ・ベンソンは来日した時にグラントグ・リーンのCDを買いあさっていたらしい。
彼はWesの後継者の筆頭といわれた人物なのだが、そういわれてみると演奏の随所に
グラントグ・リーンの影響を感じることができる気がする。

それにしても「Airegin」はいやになるくらいの難曲である。
よほどしっかりした感覚がないと転調が多すぎて、アドリブの時、
自分がどこを弾いているのかわからなくなってしまうのだ。

グラント・グリーンの演奏はシンプルな中にすごく適格な音遣いをしている。
これは難しいことだ。
聴いているだけだと、なかなかその巧さがわからないのだ。
フレーズもワンパターンな気がするしね。
でも実際に同じ曲を弾いてみると、「ああ、なるほどね～」となる。

そういう意味では非常に玄人受けするミュージシャンの一人なのだと思う。


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